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あなたの恋はどこから?恋に効く処方箋的マンガたち

肌寒い季節になると、人肌恋しくなってセンチメンタルな気分になる。

そして、何故か昔の恋を思い出したりしてしまう。

過去にお付き合いした方とは、何かしら「不」があったから結果的に別れを選択したので、昔の恋を思い出したからと言って連絡しようとかは特に思わない。けれど、当時の恋愛が蘇ってきて、その時に自分の恋愛を後押ししてくれたマンガを思い出してついつい読み返したくなってしまう。

これは完全に持論ではあるが恋愛には、恋愛初期・中期・後期の3つの段階があると思っている。

この3つの段階において、私を支えくれたマンガとセリフがあるので「恋に効く処方箋」としてご紹介したい。

処方箋①|恋愛初期のあなたへ

恋愛初期。それは彼への尊い恋心を自覚し、彼のことを知れば知るほど、どんどん好きになっていく一番楽しい期間

彼からLINEがきた時には、すぐに既読をつけるのも癪だからあえて時間を置いて既読をつけたり...。大体YUIの「CHE.R.RY」の歌詞通りの行動をとっていたりする。

彼の行動に一喜一憂してしまう、一番心が騒がしい恋愛初期。

そんな恋愛初期は、基本的にネガティブモードになることが多い。好きな彼に実は良い感じの人がいたり、昔の恋人を引きずっていたり。とにかく恋敵的な存在にやきもきすることが多いと思う。

そんなあなたに出したい処方箋は『ハチミツとクローバー』。

美大を舞台に繰り広げられる恋愛マンガ。登場人物が全員「片思い」という設定、そして「才能」についても色濃く描かれていてヒューマンドラマとしての一面を持つ名作だ。

「ハチクロ」の愛称で親しまれている本作には、山田あゆみ・通称あゆちゃんという女性キャラクターがいる。モデルのように美人で気さくな性格なのだが、彼女は真山という同級生に片思いをしている。

そんな彼女が片思い中の複雑な心境を吐露している名セリフがこちらだ。

「自分の一番好きな人が自分のことを一番好きになってくれる」たったそれぽっちの条件なのに どうしてなの 永遠に揃わない気がする(ハチミツとクローバー 2巻より)

お互いが好き同士になる、そんな口に出せば簡単なことも実際に叶えるにはとても難しい。このセリフにはそんな苦しくて切ない気持ちが詰まっている。

恋愛初期のあなたは「分かるよ、あゆちゃん...!」と心の中で肩を組みながらあゆちゃんと一緒にこの忙しい心情をコントロールしてみてはいかがだろうか。

処方箋②|恋愛中期のあなたへ

恋愛初期の慌ただしい心もだんだんと落ち着き、運が良ければ両思いに発展し晴れて恋人どうしにもなることもある、恋愛中期。

そんな恋愛中期は、もう世界中の全てが素晴らしく美しく見えるし、何をしても「彼氏」がいるから全てが初めてのことのように感じる。

並んで映画をみるのも普通のこと カレシだから!!手もつないじゃう カレシだから!!この人私の彼氏なのー!私この人とつきあってるのー!!私この人のことすごく好きなのー!!(素敵な彼氏 4巻より)

その時の心境は河原和音先生の『素敵な彼氏』のこれに尽きるのではないだろうか。

主人公の小桜ののかは高校生。幼い頃に年末のカウントダウンで見たカップルの姿に憧れをいだき、高校生活では"素敵な彼氏"を作ることに闘志を燃やす。

そんなののかが、好きな人が彼氏になった時に心の中で叫んだこのセリフは、高校生をとうに過ぎた私も共感してしまう。好きな人が自分のことを好き、言ってしまえばそれだけの出来事なのにこの異様な心の高まりは何なのだろうか。いくつになってもその理由は分からない。

処方箋③|恋愛後期のあなたへ

できることなら来て欲しくなった、恋愛後期。何もなければ、このまま同棲するなり結婚するなり次のステップへ向けてアクションを起こすだろう。

けれど、何かしら「不」を感じてしまったのならこのままではいられない。距離を置くなり、別れを選択するなり何かしら決断をしなければならないのだ。

私はただ あの瞬間だけが欲しかったのかもしれない(いつかティファニーで朝食を 14巻)

これは、恋愛後期を迎えるたびに私が何度も読み返すセリフだ。

マキヒロチ先生の『いつかティファニーで朝食を』の最終巻に登場するセリフで、全巻の中で私が一番好きなセリフでもある。

恋愛初期の自分では考えられない「好きな人」が「好きだった人」に変わる感覚。だけど、彼との今までの思い出を振り替えるほど、別れへの決意が鈍ってしまう。

そんな時「あの瞬間」を思い出すのだ。きっと今体験しても全く何も思わないかもしれないけれど、お互い思いが通じていたあの瞬間。あの瞬間が手に入った今、それを思い出にするのか、永遠にするのかは自分で決めるしかないのだ。

恋愛後期。残念ではあるものの「別れ」という選択が頭によぎった時、何度でも読み返したい私の処方箋だ。

いずれ出会う彼と

20代後半になると、周りの女友達たちは続々と恋愛から次のステージへと進んで行く。全く焦りがないと言ったら嘘になる。願わくば、恋愛後期ではない別のルートを経験してみたいとは思うけれど、こればっかりはそれぞれのペースだしタイミングだってある。

当分は過去の恋愛に感謝しながら、いずれ出会うであろう「彼」に出会うまで邁進していきたい。そして、恋愛後期ではない別のルートを経験した時、きっとまた私の処方箋となるマンガが出てくるのかも知れない。

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