“悟る前”のブッダの人生にこそ老いを楽に生きるヒントが 老病死が近づく「林住期」の重要性
■「悟る以前の釈迦」と「悟った釈迦」の二分法では見えてこないもの
私たちの生き方のヒントは、悟る前の釈迦、俗人釈迦の生き方にこそあるというのが私の主張です。
仏教は今から約2500年前に釈迦によって説かれるようになりました。その頃、インドのいわゆる知識人の間ではバラモン教(ヒンドゥー教)が主流を占めていました。つまりインドでは、仏教以前から出家者によって重要な人生観が説かれていたわけです。
その代表的な人生観は「四住期」です。これは人生を四段階のライフステージに分