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不思議な夢を見る

数日前に不思議な夢を見た。まあ、夢というのは、大体不思議なもので、辻褄なんか合わないものなのだが、その夢を見る心当たりがないので戸惑っている。

わたしは昔の同僚、ちょっと嫌いで苦手な女性に涙ながらに詰問されていた。

「佐藤さんは、ペーター・ハントケを読んでいない人を人間だとは思っていないんですね。がっかりしました」

わたしはそれを否定もせず、何と答えればいいかわからず黙っている。もう一人、昔の同僚が現れ、彼女も涙ぐんで、マスカラがにじんでいて、パンダのようになっている。この人は夫がドイツ人でドイツ語のできる人だ。

「佐藤さんのそういう考えもわからなくはないんだけれどね…」

フォローしているようで、さほどフォローしてもらえていない。

そのまま目が覚める。何ともスッキリしない寝起き。ペーター・ハントケについて検索する。

ドイツの作家で、2019年にノーベル文学賞を受賞しているが、わたしはペーター・ハントケの本を読もう読もうと思いながら、いまだに一冊も読んでいない。その焦りが夢になったのか。嫌いな同僚たちと再会してしまう、という予知夢なのか。謎である。わたしは夢を見るまで、ペーター・ハントケのことはすっかり忘れていて、ここのところ気にかけたこともなかった。

ノーベル賞の発表が近いのでテレビやラジオで名前があげられ、わたしの潜在意識の中に入って来たのだろうか。ただ、実際、名前が出ているのは村上春樹や、去年の受賞者のアニー・エルノーである。

これはペーター・ハントケを読め、という神のお告げなのかもしれない。涼しくなってきたし、頑張って読んでみるか。

チップをいただけたら、さらに頑張れそうな気がします(笑)とはいえ、読んでいただけるだけで、ありがたいです。またのご来店をお待ちしております!