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#映画感想文255『プチ・ニコラ パリがくれた幸せ』(2022)

映画『プチ・ニコラ パリがくれた幸せ(原題:Le petit Nicolas: Qu'est-ce qu'on attend pour etre heureux?)』を映画館で観てきた。

監督はアマンディーヌ・フルドン、バンジャマン・マスブル、脚本はアンヌ・ゴシニ、ミシェル・フェスレール。

2022年製作、86分、フランス。

原作は児童文学の『プチ・ニコラ』で、作者の二人(イラストレーターのジャン=ジャック・サンペと作家のルネ・ゴシニ)の人生と、主人公の二コラのストーリーが交錯しながら進んでいく。

なので、原作を知らずとも楽しめる。二コラと作者たちが会話する様子も非常に楽しい。物語担当のゴシニが51歳という若さで早世してしまい、イラスト担当のサンペの悲しみも描かれている。

アニメーションの美しさが追求されていて、線画が動き出すさまは何度もわくわくしてしまった。

ストーリーは、二コラの学校生活、二コラの家におばあちゃんがやって来る、二コラの家に女の子がやって来る、二コラが友達と学校をさぼる、二コラの林間学校と、『クレヨンしんちゃん』とそんなに変わらないと思う。こういう日常の積み重ねで子どもは大人になっていくのだと思わされた。(そうそう、昭和でもおなじみの「テレビがやってきた日」なんてエピソードもあった)

とにもかくにも、アニメーションが美しいので、ぼーっと見てほしい。『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』のときも思ったのだけれど、一昔前はCGが実写に近づくたびに「すごい!」と言われていたのだが、今は実写では絶対にできない、圧倒的に楽しい表現をやってしまえ、という気合いを感じる。いやはや、アニメーションはどんどん進化しているのだ。


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