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君たちはハンバーガー(単品)に2,500円払えるか

君たちはどう生きるか』が宮崎駿監督によって映画化されることが決まった。どんな映画になるのか、あまり想像がつかないが、楽しみである。

いかに生きるべきかは、わたしにはわからない。きっと、死ぬまでわからないと思うが、高級ハンバーガー問題についてはちょっと思考を巡らしておきたい。

ここ最近、街中で高級ハンバーガー店をよく見かけるようになった。先日、地方都市に行ったときも、単品1,800円のハンバーガーのお店があった。都内では、単品2,500円のハンバーガーを発見! 飲み物を付けたら、3,500円ぐらいになる。君はハンバーガーの外食に3,500円支払えるか。友人二人にご馳走したら、1万円を超えるぞ。君は払えるか。わたしは正直に言う。絶対に無理である。素材が一級品で、シェフの腕前が一流で、調理に手間暇がかかっていたとしても、ハンバーガーに出せる金額ではないと思ってしまう。

そして、このような金銭感覚って、何なのだろうとも思う。死ぬまで変わらなさそうな気がする。

近所の八百屋で、美しい真っ赤な林檎が1個200円で売っていたりする。それを見ると安いし、適正価格だと思う。育てるときはもちろん、収穫のときの人件費、輸送費、税金とさまざまな費用がかかっている。妥当な値付けだ。でも、わたしには買えない。安いんだけれど、買う気が起こらない。これって、結構、冷え切った消費者マインドそのものという感じで深刻なような気もする。

話をハンバーガーに戻そう。

わたしとハンバーガーの出会いは、マクドナルドである。ハンバーガー1個を半日かけて食べるような、小食の子どもであった。高校や大学時代は家に帰りたくないとき、ずっと本を読んだりしていた。大変お世話になった。マックは老若男女誰がいてもおかしくないし、追い出されたり、急かされることもなかった。今となっては、ありがたかったのだな、と思う。お世話になった二つの店舗はマクドナルドの業績がまずかったときに整理され閉店。跡地はラーメン屋とカフェになっている。嗚呼、諸行無常! ただ、今でも500円あれば十分楽しめるというのは、ありがたい。

次はロッテリア、ドムドムバーガー、モスバーガー、ウェンディーズ(第一世代)、ファーストキッチン、フレッシュネスバーガー、バーガーキング、シェイクシャック、ウェンディーズ(第二世代)とハンバーガーとの出会いには不自由していなかったことがわかる。まだ、クアアイナには怖くて入ることができていない。

定番のチェーン店は、1,000円あれば、ハンバーガー、ポテト、ドリンクのセットを楽しめる。チェーン店だからこそできる価格設定なのだろう。しかし、それを刷り込まれている側としては、単品2,500円のハンバーガーにはものすごく抵抗を感じる。

ただ、高級ハンバーガー店が増えているということは、文化が変わりつつあり、需要もあるのだろう。ジャンクフードではない、ひっくり返るぐらい美味しいハンバーガーもこの世には存在しているのだ。

ハンバーガーに2,500円をポンと出せるパリピに生まれていたら、もっと人生が楽しかったのだろうな、と思う。

でも、でも、でも、やっぱり、ハンバーガーはハンバーガー。ハンバーガーにポテト、ドリンク付きで1,500円が限界である。イマジナリーハンバーガーを楽しむしかない。

我ながらケチだと思うが、金銭感覚って不思議なものだ。食べることは生きること。食事は生きるために必要な行為なのだが、削ろうと思えばいくらでも削れてしまう。

極貧時代にバイト先の休憩室で食べていたファミマの惣菜パンには感謝しているし、当時もそこそこ美味しかったと記憶しているのだが、総合的な思い出としては、100点満点中10点ぐらいで、あんまり思い出したくない。やっぱり、節約のために食べていたという記憶は、ちょっとしたトラウマにもなっているのかもしれない。




チップをいただけたら、さらに頑張れそうな気がします(笑)とはいえ、読んでいただけるだけで、ありがたいです。またのご来店をお待ちしております!