沖縄で理想の自分を想像する④
2日目の夜ご飯。
居酒屋さんでみんなで食卓を囲むことにした。
少々のトラブルがあったが、
難なく乗り越え、はじめましての人も含めてみんなでご飯を食べた。
その後、宿に戻りあらためて自己紹介などをしながら
それぞれの思うように時間を過ごす。
私を含め大半は夜の海辺へ向かった。
夜だけどずぶ濡れになりながら海で遊ぶ人、
ちょっと遠くから煙を揺らしながら眺める人、
それぞれ過ごした。
いろんなシェアハウスから今回の旅のメンバーは集まっているから、
会話の内容は家の雰囲気やリビングで行うことなど。
それでも共通していたのはみんな人が好きだということ。
じゃないとシェアハウス生活も長くは続かない。
なんだかいろんな視点でシェアハウスを楽しんでいるんだなーと感じた。
ああ、私はやっぱり波の音が好き。
濁してしまった言葉も、心もざざあーっと包み込んでくれる。
夜の海にはそんな力があると思っている。
語り合うのはやっぱり夜が私は好き。
月と星と海と。
見つめるものがあって、視線に困らないし、向き合うよりも本音で話し合える。
と思いながら話していると、みんなが上がってきた。
私は海に入っていないから、お風呂戦争からは離脱し、
もう少し夜を満喫して戻った。
力尽きて寝落ちていたパンダくんを叩き起こして
自分も寝床に無事に到着し、気絶するように寝落ちた。
数時間後また朝が始まるのだが、この日が私にとっての最終日。
ヨーグルトとコーヒーを楽しみながら、朝の空気を胸いっぱいに吸い込む。
前の日と同じように朝の海に一服がてら向かい、海辺で最後の一本に火をつける。
涙が出そうなくらい、綺麗な海を心いっぱいに楽しんでから戻る。
その日は朝カフェから始まり、宿のオーナーおすすめのパン屋さんへ。
カフェでその日二杯目のカフェラテをオーダーし、
そこのスタッフさんが作った可愛らしいピアスを自分のお土産に購入した。
林に囲まれた小さなパン屋さんは焼きたてのパンの匂いに包まれて
幸せな気分になれた。
ふわふわで素朴で、心のこもったパンを食べたのは久しぶりだった。
飾り気のない、けれど人を楽しませたいという気持ちがこもったパンだった。
その後お昼ご飯に前日にも行った道の駅にもう一度寄り、
昨日の夕方に合流したメンバーにおすすめを食べてもらい、
私的には最終目的地の美ら海水族館へ。
入り口で最初で最後の集合写真を撮影した。
本当にいい笑顔でみんな映っていたし、私は今でもその写真が大好きだ。
飛行機の時間が刻一刻と迫っていたから、
ジンベイザメに大興奮のやんちゃ坊主と一緒に駆け回るように水族館を一周し、あっという間に出口に向かった。
だけど私が見たかったのはジンベイザメの他にもう一つある。
マナティーだ。
あののほほんとしたお顔とフォルムが好きで、
わがまま言って時間を割いた。
やっぱりよかった。
さて、その後大急ぎで那覇空港に向かった。
その車窓でこれまでの3日間を振り返りながら私は物思いに耽っていた。
自分が思い描く理想のライフスタイルは何だろうか。
みんなそれぞれ人生に一生懸命になっている中で、
ちょっとでも肩の荷を下ろしてリラックスしながら
自分と向き合ったり、他の人と語り合える場所を提供できたらいいな。
そんな場所を海の近くで提供して、
いい感じの音楽と
いい感じの飲み物と
いい感じの食べ物でおもてなししたい。
あわよくば自分もその会話に参加したい。
波と夕日をみんなで眺めながら、今日もいい1日だったねって語り合えるライフスタイルがいい。
Tシャツとデニムで。
学生時代から変わらないものと、
シェアハウスのみんなに出会って変化した部分がある。
それぞれを大切にしながら、自分の理想のライフスタイルを叶える人生を
自分自身で叶えていきたいと感じながら、
那覇空港から飛び立った。
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