『EAUCHEMIN』の説明書はどう変わっていったのか 1
こちらはアナログゲームマガジンの連載「ゲームのルールの伝言ゲーム」の39回目、途中まで無料で読めます。文字数は約2,800字です。
はじめに
本連載の書籍化で非常に時間がかかりました。ほぼ完成しました。
経緯
キックスターター案件『EAUCHEMIN(オーシェミン)』、目標額の1100%達成、おめでとうございます。
https://www.kickstarter.com/projects/sui-works/eauchemin
『Baladerie』に続いてSui Worksさんからご依頼がありました。リピート、大変ありがたいです。
前回同様、初稿からしっかりと画像の入った説明書でした。
システムについて
遊びやすいルールです。すごろく要素に加えて、資源とワーカーをやりくりしていく王道スタイルなのも良いですね。条件を満たしたプレイヤーはスタートプレイヤーになるのではなく、スタートプレイヤーを決める権利があるのは、なんだかニクそうなルールです。
読んでて資源をこねくり回すのが楽しそうなシステムでした。
しかし、容赦なく約5,000字の一次校正・校閲を送りました。テストプレイはその後です。
実際に遊んでみると支店や資源の順番、すごろくの配置に悩みました。また、遊ばないと、意図が理解できないルールもありました。説明書だけではシステムや面白さの全て伝えられないものです。
以降、校正校閲のおおまかな内容を書いていきます。
読んだ時の所感ダイジェスト
本ゲームでは、分かりやすい表現に変えると「河エリア」と「沿岸エリア」があります。河エリアで集めた資源を使って、沿岸エリアで交易等のアクションを実行していきます。
沿岸エリアでは、7種類のアクション+(ハードの方の)パスアクションのいずれかが行えるようです。読んでいきます。
「アクションA ●●
自分の船が『街マス』に置いてある時にのみ行うことができます。」
(以下、アクション解説が1ページ分)
沿岸エリアには「街」「工場」「航路」「河口」の4種類のマスがあります。続けて読みます。
……(中略)……
「アクションE ▲▲
自分の船が『工場マス』に置いてある時にのみ行うことができます。」
(同様に1ページの詳細解説)
「アクションF ◎◎
自分の船が『街マス』もしくは『工場マス』に置いてある時にのみ行うことができます。」
(略)
「アクションG ◆◆
自分の船が『街マス』『工場マス』『航路マス』『河口マス』に置いてある時に」
(略)
……す、ストップ!!
それ以上いけない。
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