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狼王ロボにはなれない

世界的な政策として、働き方改革は進められている。例えば、ドイツは10時間労働は禁止され、フランスは長期休暇を取ることが義務とされている。
日本は2019年に、政府が働き方改革を政策として取り入れ、持続可能な労働生産性の向上のため、多様な働き方の推進と長時間労働の是正を法律として規制した。

建設業に属するうちの会社は、2024年度から36協定の時間外労働規制強化の猶予期間が期限が切れ、特別条項を労働組合と使用者が締結した場合に限り、月100時間以上・年間720時間までが可能な雇用者の労働時間となる。

うちの会社はというと、執行猶予の意味を理解せず、そのまま2024年に突入してしまった。


さて、どうする?

未だにうちのオフィスは不夜城で、サービス精神旺盛な社員が、ボランティア活動で仕事を手伝ってくれている。

その人たちは、それを当たり前だと思っている。
社会貢献意欲が高い組織に、他者からの称賛が加われば、ますます行動強化される。
最初は懐疑的な人でさえ、既に文化として土着していれば、あとはその色に自然と馴染んでいくのだろう。

しかし、どうにも染まりきれない若者は、頭がツルピカに禿げ上がるジジイに敬意を抱くのは難しい。
ツルピカを名誉として受け賜ることに、拒否反応を起こす。

ますます、価値観は分断化されている。
たかだか、数十人ごときの職場でさえ。

じゃあ、どうすればよいのだろう?

あまり褒められたやり方ではないが、伝統的な価値観を強化する方針が、手の一つだ。
会社に無償で価値提供する偉大さを、全面的にアピールするのだ!
この取り組みは、将来の会社と経済成長を見据えた、素晴らしい行動だと。

清貧こそ純粋で無垢で穢れのない精神。
ピューリタンとさほど変わらないのかも。何かに救われたいのだろうか?

確かに、そこに救済があれば、信じても良いのかもしれない。
労働の苦行こそ、我々人類が神から与えられた原罪で、知恵の実を食べた地点で苦悩することへの救いなのかもしれない。

だけど、それで良いのか?

三宅さんが提言する、半身で生きていくというのは、ある意味勇気のいることだ。私も不思議と、バチが当たるのではないかと思ってしまう。
全身全霊で何かに取り組む姿こそが、美しいと思うのと同じように。

狼王ロボが、敵の施しを受けず、誇り高く死んでいったことに憧れるように。

私もそうなりたいのか?

残念ながら、私は王ではない。誇りも高くもない。
少し豊かな、中流階級の庶民だ。
幸い、食いっぱぐれは免れている。

私がもし捕らわれたら、差し出された飯を平気で食うだろ。
「あんざーす!」
とりあえず生き永らえて、ブランカの復讐の機会を待つか、諦めるか、敵に寝返るかだと思う。
私のような庶民に、高尚さや誇り生きていくのに邪魔である。

ということで提案。
真面目ぶるのを辞めよう。

どうせ、社会の優等生になろうが、他人から称賛されようが、最終的な結果は自分に返ってくる。たかだか、組織の優等生なんぞ、自分自身の人生に何一つ影響しない場合の方が多いと思う。

他人が望むあなたより、あなた自身が心の底から成し遂げたいことは何か。

私は、世界遺産を見に周りたい。
この前も、茨城県の真壁町の歴史ある街並みを見に行ったのだが、実物は迫力ある。年輪を重ねた大樹のような、力強さだ。
やっぱり、実物を見て、体験したいよな。


だけど懸念は、その金を突っ込んで、生活が苦しくなることだ。ご飯が食べれないこと程、きついことはない。

さて、どうしたものか。

とりあえず、国内かな。
国内も、まだまだミステリアスなのだから。

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