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素晴らしき哉、サントラ4:『軽蔑』

今日のサントラは、ジャン・リュック・ゴダール監督の映画、『軽蔑』。とはいえ、特にゴダールフリークというわけではなく、また、『軽蔑』単体のサントラは出ていないようなので、写真の『ジャン=リュック・ゴダール作品集』というCDの中に入っている、たった4曲を5万回聴いてる。

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このCDにはほかに、『勝手にしやがれ』『気狂いピエロ』『アルファヴィル』という3本の映画のサントラも入っていて、ゴダールフリークにはもうたまらない内容になっている、らしいけど(実際ライナーノーツを書いている、ピチカート・ファイブの小西康陽氏もかなり喜んでいる)、その3本の方の音も聴いてはいるけど、音だけでは特にドキュンと来ず(『勝手にしやがれ』と『気狂いピエロ』は一応見てます)。

作品としても好きな、『軽蔑』の音楽だけを、繰り返し繰り返し聴いていて、もはや本編を見た回数より音楽を聴いている回数の方が多い。

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『軽蔑』の音楽の何がそんなに好きなのか。うまく説明できるかわからないけど、多分、「あきらめ」とか「虚無」とかの気分を音楽から感じるから。そういう感情は、「軽蔑する」という感情の中に含まれてるものだからだと思う。単純にメロディーに、どっかに持ってかれる感覚も強いから好き、というのもあるけど。『Theme De Camille(カミーユのテーマ)』にその気分が全部入ってる。

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悲しみ、とか喜び、とか、怒り、とか寂しさは、音楽、メロディーで比較的表現しやすい感情だと思うけど、あきらめ、とか、あきれる、って感情、感覚を音楽で表現するのって難易度が高いと思う。『軽蔑』の音楽は、それを実現できてる。音楽はジョルジュ・ドルリューという人で、ゴダールよりトリュフォーと組むことが多かった人らしい。というか調べたら、結構後年はハリウッド映画の音楽も担当していたんですね。きちんと調べたことなかったから知らなかった、手練れですね。にしても…

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この時のブリジット・バルドーの美しさはスゴイです。デビュー頃のピチピチの魅力じゃなくて、もうちょっと退廃が入ってきている凄みの美貌。真似したくても絶対似ない。限定版のレコードでこんなのあるみたい。キレイすぎる☆☆ このジャケットのためだけに買いたいかも…。

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ゴダールフリークの中では、音楽が特に評価されている作品ではないのかもしれないけど、私の中では映画音楽のオールタイムベストに入るサントラです。

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