ピボット姫と学ぼう!(9)ピボットテーブルの数値が合わない?「呪い」のサンプルに挑戦!!
ピボットテーブル11Q (9)集計が合わない・・! 実習編です!
note記事で紹介を始めて、多くの皆様に読んでいただきました。
ピボットテーブルは、「知識」だけでは実践できません!
マウスで操作して、実際に確かめて、身につけることが必要です。
ピボット姫の推理と挑戦も9回目、最強の呪いとの戦いです!
ピボット姫は、Excel大王に、Excelとピボットテーブルの違いと
それぞれの良さを説明しました。
しかし、「ピボットテーブルの数値が合わない」という噂ではなく、
実際に困っている声が広まってきました。
表計算の魔女が、「呪い」を掛けて悪い噂を広めているのです。
ピボットテーブルを安心して使ってもらうために、この「呪い」を解かなければなりません。
「更新忘れ」・・絶対に防止しよう!
ピボットテーブルは、元データを読み込んで分析するツール!
自動再計算はできないので、「更新」は宿命です!
ピボットテーブルを1表の集計では、「感動」はありません。
だから、「更新」が煩わしいと感じるのです。
◎「更新」を忘れない方法は、
⇒ピボットテーブルを沢山使うことです!
「更新」で、全てのレポートが最新に!
ピボットテーブルの素晴らしさ=「感動」を味わいましょう!
なぜ、ピボットテーブルの数値が合わない?
私たちは、ピボットテーブルを使っていますが、
元データ[入口]と、計算結果のレポート[出口]が、目に見えます。
数値が合わない=入口と出口が合わないことが判っても、
「どうして合わないのか」その理由が、見つからないのです。
パソコンのメモリに記憶された「ピボット・キャッシュ」という、
途中過程が、ブラックボックスで見えないからです。
現象: 元データ と レポートの数値が 一致しない
詳細: 1.元データ [ユーザーのつもり]
2.データキャッシュ [共有]
3.レポート出力の指示[計算、フィルター]
レポートの数値 ・・ 手計算と合わない
この3つの中に原因があるはずです!
サンプル・エクセルはこちらからダウンロードしてください!
1.元データ [ユーザーのつもり]
①範囲の違い
ピボットテーブルは、元データの範囲を正しく設定しないといけません!
挑戦:サンプルのピボットテーブルの「範囲」を確認してください。
6/10のデータ2件が含まれていません。
この2件を含めた範囲に変更しました。
△コーヒー 売上10 という表示されています。
これは、分類名の入力が「△コーヒー」に、
売上金額と数量の列を取り違えた「ミス」によるものです。
「数値が違う」・・元データの範囲が違う、元データそのものが違うということで、起きるものです。
⇒元データの範囲は、入れ直せば、ピボットテーブルが直ります。
⇒元データそのもののミスは、ピボットテーブルで確認して、訂正して、
「更新」すれば、解消できます。「更新」は必須です!
ミスの防止は、皆さんの状況で工夫してください。
データーソースの範囲の修正の強い味方が「テーブル」です。
挑戦:最下位行の下に、コピー追加すると、
自動的にテーブルの範囲が変わります!
このテーブルを使っても「呪い」に罹ります。
●テーブルを作るときに、途中で「空白行」があると、範囲の自動取り込みでは無視される。
●最下行にデータをコピー・貼付けして追加しようとして、テーブルの列範囲以外の列があると、テーブルに追加されない
●テーブルの列を追加しても、ピボットテーブルには自動追加されない。
行の増減は集計されますが、列の増加は、自動ではありません。
列の減少は、「更新」でピボットテーブルから無くなります。
⇒「列」を追加したら、「フィールドリスト」で集計・表示する
②データの違い
[型]の違い 文字、数値、日付
データの違い・・半角、全角
ピボットテーブルで集計すると、元データの不整合がチェックできます。
詳細の解説は、(4)自動レポートの呪い を参考にしてください。
ピボット姫のまとめ
元データのために合わない・・
これは「ユーザーの思いこみ=チェック不足」が原因です。
しっかり、チェックすれば、解消できるものです。
2.データキャッシュ [共有]
①データキャッシュの共有
見た目は一緒でも、ピボットテーブルの「データソース」が違う!
テーブルと範囲の違い
元データが違えば、更新されません!不一致の原因になります。
②ピボットテーブルの初期設定
オプション/データ
「データが保存されていない」 ・・データが更新されないと不一致!
「データが無いものが表示される」
(3)半死体の呪い・・知らずにデータが流出!! の復習をしてみましょう
ピボットテーブルは、見た目では判断できません!!
ピボット姫のまとめ
見えない「データキャッシュ」を確認しましょう。
見えない、知らない・・これが、合わない原因です。
しっかり、チェックすれば、解消できるものです。
3.レポート出力の指示[計算]
◎フィルタ―しようしていると、新規のアイテムが追加されない!
この現象を皆さんに紹介しましたが、「知識」は役立っていないようです。
Excel関数などの「知識」は、「覚えて」入力・実行できます。
ピボットテーブルは「マウス操作」を体験し慣れて身につけるツールです。
覚えればできる のではなく、サンプルでマウス操作をしなければ、
実践=応用ができません。
実習① フィルタ― 除外優先・選択優先
フィルターの「選択優先」と「除外優先」私の「造語」です!
左 商品Aのみ「選択」 ⇔ 右 商品Aのみ「除外」
挑戦:元データに、新商品B4を追加したら・・
結果:ピボットテーブルには、新商品B4は追加されません。
⇒右のピボットテーブルは、正しく計算されている。
左のピボットテーブルは、間違っている!
※新アイテムは「除外」される初期設定になっています!
フィルタ―で絞り込むと、新規分は外れます!
選択優先=選択したままの集計ならOkです
除外したものを継続=除外を優先 する場合には、
新規分は追加されません!漏れてしまいます!
⇒これが、ピボットテーブルの集計が合わない という原因です。
対応:各項目別「フィールド設定」です。
※注意:フィルター機能の設定ではありません。
商品名の見出し フィールド設定を確認して下さい。
フィルタ― □新しいアイテムを手動フィルターに含める
という「初期設定」です。
「手動フィルター」・・英語の翻訳なので、理解しにくいです!
反対語の、自動フィルターなんて無いです!
「フィルターを使用している場合」というのが、正しい日本語です!
ピボットテーブルのヘルプなどの説明は、こういう状態です!
全て使ってみなければ判らない「未知のメニュー」です。
マイクロソフトに改善の提案をしました。応援をお願いします!
実習②フィルタ―・エリア 「複数のアイテム」
フィルタ―・エリアで「複数アイテム」の選択ができますが、
明細のチェックがしにくいので、「確認ミス」が起きることがあります。
⇒ スライサーで、選択した内訳を確認できます。
他のピボットテーブルの確認と、フィルターの連動ができます。
ピボット姫のまとめ
ピボットテーブルのフィルターは、沢山使いこなすと成果が上がります。
見た目だけでは判らないので、正しく確認することが必要です。
知識をバラバラに使うのではなく、複数の機能を有効に使いこなす
=応用力を身につけましょう。
4.集計フィールド 端数
列の集計値を使い、ユーザーが独自の数式を追加できます!
解説書では、手数料や消費税などの事例を紹介されています。
しかし、掛け算、割り算については注意が必要です。
元の数値で計算して積み上げた総合計と、
集計フィールドで計算した数値は違います!
ある程度元の数値を計算するのではなく、集計値で計算するので
掛け算、割り算では「端数」で差異が生じる
⇒「集計フィールド」自体は、正しく計算しています!
ピボット姫のまとめ
ピボットテーブルは、実践でのノウハウが必要です。
残念ながら、解説書の集計フィールドの説明は不十分です。
ピボットテーブルの「特性」を理解して、実践に役立てましょう!
5.他の人が作ったピボットテーブルを引継ぎ
自分が作ったピボットテーブルは、ある程度は判っています。
でも、1~3 での確認が不十分だと、正しく集計されません。
他の人が作ったピボットテーブルを使うのは、大変不安ですね。
ピボットテーブルのチェック10事項をまとめました
1.データソース、2.フィールドリスト
データソース・・テーブル、範囲、列範囲、名前 を確認
フィールドリスト・・元データに グループ化、集計フィールド が追加
3.オプション設定 ☐自動列幅、4.☑ドラッグ有効
列幅・・自動 ⇒ 手動 ⇒ 列・・縮小して全体表示 にしよう
5.オプション設定/データ保存 削除されたアイテム
A.データ保存 セキュリティ確保
⇒ データキャシュは保存しない。開くときに更新。ファイル容量小
B.データソースから削除されたアイテムの保持
「自動」設定で保存され残っています
⇒ 気になるなら 「なし」 ; 残っていると便利な時もあり
6.スライサー・・同じデータソースのピボットテーブル一覧
「複数のアイテム」の見える化、フィルターの共用
ピボットテーブルの一覧
7.選択・除外優先の確認、8.計算の種類の確認
特に、フィルターの「選択優先」を「除外優先」に設定を変更したら、
注釈メモをつけておきましょう!
計算の種類・・基準フィールド、基準アイテム
9.集計フィールド 一覧表示で確認しよう
10.ドリルスルー データの型の確認など
値フィールドのセルをダブルクリックすると、明細が出力されます。
他の人の作ったピボットテーブルを使うときは、
元データの範囲、フィルタ―の使い方 などを確認してください。
自分の作ったピボットテーブルを他の人に使ってもらうときは、
「引継ぎ」「説明」をしましょう!
ピボット姫のまとめ
ピボットテーブルの正しい使い方が紹介されていないので、
みんなで一緒に、ピボットテーブルを使ったり、
「引継ぎ」ができないという人が多いのです。
でも、ピボットテーブルの「特性」を「チェック10項目」で
確認すれば、安心して使えるようになります。
Excel大王には、
ピボットテーブルを安心して使ってくださいと報告します。
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