パッチワーク

楽しければなんでもいい。
今までずっとそう思ってきた。
でも楽しい方を選び続けて
楽しくない方に流れ着いていた。

急に気付いたんだ。
楽しいと面白いは違うって。
私は楽しい人生じゃなくて
面白い人生がいいんだって。

端から見たら辛いことでも
あとで笑い話にできればいいんだ。
人生全部ネタになるんだ。

よく知りもしない人を勝手に嫌っていた。
けどその人は私とは全く別の人間で
全く別の人生を歩んできたんだから
合わないところがあって当たり前。

自分の知らない世界を見てきた人。
その人の話が面白くないわけがない。
いいところが一つもないなんてありえない。

許せない事も好きになれない人もいる。
それでも誰だってどこかしらに面白さはある。

いちいち深く考えてたって
どうしようもないことはある。
どうにもならないことは山ほどある。

辛いことも悲しいこともある。
やりきれないことだってある。

だけどそんなの全部あとで笑い話にしてしまえ。
酒のつまみ程度にしてしまえばいい。

あんなに辛くて
毎日泣いて悩んで
助けを求めて
先も見えないような思いで
それでも必死に踏ん張ってたあの頃だって
虐待ってたった二文字で表せてしまう。

親も友達も恋人も所詮他人。
どんなに言葉で説明したって
その時の私と全く同じ気持ちなんて分からない。
あの時間をそのまま共有なんてできない。

だったら無理にわかってもらう必要はない。
私の苦しみは私だけが分かればいい。
自分がずっと忘れないでいたらいい。

私は自分に厳しい。
甘々なつもりだったけれど
いつも一番自分を責めているのは自分だった。

人に怒る、という感情があまりない。
自分本位で生きてきたから
周りと自分の差があまりに大きくて
主語が自分以外になくて
人のことを考えられていないのだと思う。

褒めるのも責めるのも自分のことばかり。
一人でいる時間が長すぎたのかしら。

けれど自分のために他人を怒ることはできない。
自分が我慢すればいいと思ってしまう。
私の大事な人が傷つけられたらきっとすごく怒る。
傷つけた人を簡単には許さないだろう。
なのに自分を傷つけた人は直接責めたりできない。

自分がされて嫌なことはしない。
人の気持ちなんてわからないから
そうするしかないと思っていた。

けれど他人にそもそもあまり興味がない。
だからたくさん迷惑をかけてしまう。

ただ、迷惑をかけることも
嫌なことから逃げることも
決して悪ではない。

自分がいなけりゃこの世界に意味はない。
綺麗な景色も美味しいものも大切な人も。
だから自分が一番でいい。
自分を大事にすることが最優先。

自分を好きじゃないと誰にも愛されない。
自分を大事にしなきゃ誰も大事にできない。

私の書く文章は誰よりもまず私のためのもの。
落ち込んだときや辛いときに自分で見返すため。
自分の言葉が結局一番自分に響くんだろう。

それで他の誰かの力に少しでもなれたら嬉しい。
たった一行でも誰かの心に残ればいい。
それだけで私は一人じゃないと思える。
誰かと繋がっていると実感できる。

私は一人が嫌いだ。
最近やっと気付いた。
一人でいたいわけじゃなかった。
誰もいないから一人になってただけ。

自分だけの時間は必要だけれど
私は人が好き。
人といる時間が好き。

ずっとじゃなくてもいいから
1日数時間でいいから
誰かと同じ時間を過ごしたい。

ひとりぼっちじゃ面白い事もそうそうない。
たとえあったってそれを話せる人がいなきゃ。

数年後には覚えてすらいないような小さいことで
端から見たら本当にくだらないようなことで
涙が出てお腹が痛くなるくらい笑いたい。

そういう面白い人生がいいな。
きっとものすごく楽しいだろう。

たくさんの人に囲まれていたいな。
自然と人が集まってくるような人間になりたい。
なにも気にせずくつろげる空間を作りたい。

誰かの心の拠り所になるような
辛いときも楽しいときも一緒にいれるような
あなたの隣にいたいと思われるような

そういう人に私はなろう。
いままで出会ってきた人たちみたいに。

可も不可もなく留まれるぬるま湯じゃなくて
一人でも大勢でも楽しめる温泉みたいなのがいい。

偉くならなくていい。
お金持ちじゃなくていい。
ドラマみたいに派手じゃなくていい。

特別目立たなくていいから
周りの人を笑顔にできる人に
いつかなれるように生きようかな。

とりあえず今のところは、ね。

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