死にたい理由

死にたい。
とにかく死にたい。

なにもかもがもう面倒くさい。
疲れた。

眠れない。
吐き気がする。
頭痛も耳鳴りも酷い。
寒いのに汗をかく。

体が限界だと言っている。
心が疲れたと言っている。

なのに。
死にたいのに。

痛いのは嫌だとか
部屋を片付けなきゃとか
お腹が空いただとか
そういうことを思ったりする。
生きていることを実感してしまう。

生きているから死にたくなる。

当たり前だけれど。

ずっと普通にこだわってきた。
普通に学校に行って卒業して
普通に就職して働いて
普通に恋愛して結婚して
普通に子供を産んで育てて
普通に幸せな家庭を築いて
普通に穏やかな死を迎える。

普通に生きたかったんだ。

学校には行けなかった。
いじめられることを恐れて
いつも怯えていて
それが更にいじめられる原因になった。

働くこともできなかった。
初めは楽しくて仕方ないのに
だんだん疲れていって
勝手に人が怖くなって
休むことを知らないから体を壊した。

何も考えずに実家を飛び出して
今が楽しければいいなんて思って
なんとなくで生きてきた。

生きてるっていえないような生き方だった。

水商売でも会社員でもアルバイトでも
皆ちゃんと働かなきゃいけないと思ってる。
ちゃんと生きている。

それすら出来ない自分が心底嫌になる。

時々身体を売ってお金を貰って
あとは毎日家に篭ってる。

そんな生活を1年以上続けてる。

最初はこれでお金が貰えるならいいと思ってた。
でもやっと気持ち悪いと思うようになった。

どこの誰かも知らない男に
身体を触られ舐められ
愛想よく笑ってる自分も。

そんな生活から抜け出したくて
入った会社はブラックだった。

今はもう求人広告を見る気力すらない。
何もする気が起きない。

お金がないと何もできない世の中で
お金も人脈も希望も活力もない私は
生きていていいのかと思うようになった。

ただひたすらに申し訳ないと思う。
私に手を差し伸べてくれた人たちに。
こんな私でも好きだと言ってくれた人に。
なにより数年後の私は幸せなはずだと
暗い部屋で毎晩泣きながら生きていた昔の私に。

ごめんなさい。
あなたが期待してた私になれなくて。
いつか幸せになれると信じて死ななかったのに。

私は不幸な女なのだろうか。
なるべくしてなっただけのような気がする。

断って不機嫌になられるのが怖くて
何も断れなくて流されてへらへら笑って
結局レイプされたりストーカーに襲われたり
毎日のように働いて体を壊したり。

本当に辛いときに相談できる人がいなくて
一人で泣くのは昔から変わってないな。

これから先のことを考えたときに
明るいものが何もないことに絶望した。

他の人が当たり前にしていることが
私には何もできないから。
確定申告とか納税とか
資格とか就職とか
分からないしやる気も起きない。

私はどこで間違えたんだろう。
こんなはずじゃなかったのにな。

楽しくないな。
楽しい方を選んで生きてきたのに
辿り着いたのは何も楽しくない場所。

細かいことを気にしすぎてしまう。
少し冷たくされただけで
嫌われたかななんて怖くなる。
またいじめられるのかなってびくびくする。

人が怖い。
どんなに仲が良くても所詮他人。
いつかは嫌われたり裏切られたりする。
飽きられて離れていってしまう。
だったら最初から関わりたくない。
そう思って逃げてしまう。

そのくせ愛されたいと願う。
一人は寂しいなんて思う。

私は弱い。
多分普通の人よりずっと。

会社や学校が嫌なら辞めたらいい。
嫌いな人がいるなら逃げたらいい。
でも、私は私が嫌い。
私のせいで私が死にたがってる。
だからどうしたらいいか分からない。

自分を変える気力すらない。
本当に分からないんだ。

分からないから本当に死にたいのかも分からない。

今は分からないなりに生きるしかないんだろう。
答えが見つかるまで。

死にたい理由を探すために生きるなんて
くだらないね。