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他行政だと選定委員に保護者が入れる

保護者は「利害関係」がある。(保護者と誰との利害関係かは教えてもらえてません)という理由だけで目黒区は保育園や学童の事業者を選定する選定委員に入れてもらえません。

下記の表はプロポーザル形式で学童や保育園の事業者を選ぶときの選定委員の構成を目黒区と他区とで比較したものです。

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Googleで検索した順なので、特に恣意的に行政を選んだわけではありません。また学童を公営でやっている行政が少ないので、保育園のケースも併せて載せました。

数件しか調べてないですが、利用者が参加できないのは目黒区と豊島区だけです。杉並区の委員構成を見て「なんて民主的なんだろう」と涙が出そうでした(笑)。

杉並区の【運営委託の基本姿勢】
◆ 運営主体の変更によって子どもや保護者に不安や不利益を与えることのないよう、現行の運営等の水準を確保するために、区として必要な支援や条件整備を図る。
◆ 子どもや保護者の期待に応えられる意欲と活力に満ちた事業者に運営を委ねる。
◆ 運営を委ねる事業者(受託者)の公募・選定段階から、委託対象学童クラブの保護者をはじめ、学校及び地域の関係者等の参画を得て、地域に支えられた学童クラブづくりを目指す。

国立市は保護者の負担と責務のバランスを良く取ってると感じました。保護者は採点には参加しませんが、替わりに保護者推薦の学識経験者が入れます。羨ましい。

目黒区の「開かれた区政」とは名ばかりですね。

区民を排除する法的根拠なし

以前、保育園の民営化時の区民意見等への回答でこのように書かれています。

選定に当たっては、書類選考や複数の応募事業者の運営園の視察など必要になるため、皆さんに関わっていただくことは困難ではないかと思います。保護者代表の方が選定委員に加わっていただくという方法もありますが、会出席の負担が大きく、保護者代表としての責任を負ってしまうという難しい側面もあるようです。このような理由から、現実的な方法としては公募の条件を決める際にご参加いただくことではないかと考えています。なお、事業者の選定は、保育専門の学識経験者や園長経験者などから構成された選定委員会で選定します。選定の考え方や、経過など保護者の方には情報提供を行っていきます。
[出典]
https://www.city.meguro.tokyo.jp/gyosei/keikaku/keikaku/jisedaikodomo/mineika/mineikakeikakusakutei.files/ikennmatome.PDF​​​​
46頁 項番44

はっきりと「保護者代表の方が選定委員に加わっていただくという方法もあります」という事は認識してますね。他区でやってるので当然ですが。

ただ、実際に保護者から選定委員に入りたいと要望すると拒絶されます。気を遣った風な区民排除の姿勢に、一層の誠意の無さを感じます。

第二田道保育園の教訓

目黒区の子育て事業の民営化は、今は無き第二田道保育園の民営化から始まりました。 2005年~2007年位だったと思います。私も(これは本当に)偶然、当時の第二田道保育園の保護者でした。最初は「民営化してもいいんじゃない?」くらいに思っていたのですが、たまたま暇だったので「民営化協議会」なるものを傍聴したら、区の答弁が酷い(回答になってない。論点ずらす。一方的に拒否)有様だったので、それから保護者代表メンバーに参画させて頂きました。

当時も保護者は民営化に反対しているわけではなく、ざっくり言うと次の事を求めてました。

・区営と同じ基準で事業者を募集して欲しい。
・選定に関わらせて欲しい。

最初に出された案も酷かったですが、それに加えて区の非協力的で非民主的な対応に保護者の不信感は増すばかりで、数カ月~1年掛かって徐々に募集基準(募集要項)は改善されましたが、選定委員に関しては断固拒否。保護者推薦の学識経験者も、なぜか拒否されるという意味不明な対応でした。

結局、区は保護者の説得をあきらめ民営化を断念し第二田道保育園を廃園させて、近くに新設民営保育園を作りました。

目黒区にはこの時の教訓が活かされ、

「なるべく民営化に区民を参加させるな」

となっているのだと思います。(完全に推測です)

そして、偶然にも私が現役の時に学童民営化の話が出たわけですが、何度も言いますが、区民にメリットがあるなら民営化しても良いと思います。

まずは、過去民営化した学童の検証を隠蔽やごまかし無しにやってください。


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