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「利用時間の延長及び対象学年の拡大などのサービスの拡充」への反証 ~民営化の成果ではない~

※この記事は民営化の怪しい成果の続きです。

目黒区は下記の2点をサービス拡充としています。

・対象学年の拡大
・延長保育

この項目は民営学童のメリットかもしれませんが、4学童の民営化の実績ではありません。例えば、民営化対象学童に対して、利用時間の延長などをテスト導入していたのであれば、今回のような表現もできると思いますが、そのような実態はありません。

この項目自体が民営化学童の成果でない以上、区民や区議会に対して列挙すること自体論外です。

民営化学童のメリット

本題への反証は先ほど終わってるのですが、ついでに、公営と比べたときの民営化学童のメリットについてお話しします。

まず大前提として、目黒区の民営学童は公営と同じ基準で運営されることが望まれています。特に民営化学童は、それまで培った保護者や地域との関係性(お祭り参加など)を維持するように求められます。なので、一般の民間学童のような英語教育などが実施されることはありません。

その前提で、目黒区の民営学童が公営に先んじて実施している取組が、今回挙げられている2つの「対象学年の拡大」と「延長保育」となります。

対象学年の拡大
昨年度から公営でも対象学年が6年生までに拡大されました。よって民営のメリットではないです。

延長保育
以下の目黒区の回答を見ると、おそらく、来年度(令和4年度)から公営でも実施されます。つまり、来年度には民営のメリットではなくなっています。

公営施設の保育時間延長については、現状の公営職員数のままでは十分な実施体制が組めないなどの課題があるため、まずは令和4年度4月実施を目途に条件整備を進めることとしています。また、公営から民営に運営移行を行う施設については、利用児童を引き継ぐことになるため、まずは区の運営・保育を理解し、実践することを重視しています。なお、新設の民営施設については、事業者の運営実績を活かした特色ある保育が実施されており、今後は民営化施設においても、このようなサービス拡充が図られることも考えられます。

上記の「なお、新設の民営施設については、事業者の運営実績を活かした特色ある保育が実施されており、今後は民営化施設においても、このようなサービス拡充が図られることも考えられます。」と書かれているように、民営化学童では事業者の特色ある保育が実施されてない事が分かります。

説明会にて

以前行われた区民向けの説明会で同じことを質問したところ「誤解を与えたのであれば申し訳ない」という答弁をされていました。

(2)利用時間の延長及び対象学年の拡大などのサービスの拡充
令和3年4月から、全民営施設で利用時間の延長及び対象学年を拡大する予定であり、サービスの拡充効果が得られています。

上の区民意見募集の文章を読んで、私がここに書いたような「事実」が分かる人は居ないと思います。つまり誤解しない人はいないのではないでしょうか。誤解を恣意的に与えているとしか思えません。

その後「区でこのよう(延長保育や対象学年の拡大)な取り組みを行うと時間が掛かるので、民営のメリットはある」と答弁されていました。

笑ってしまいました。

自分たちの組織の都合を区民に押し付けないでもらいたいです。

行政の民営化というのは、事業を民間に委託して終わりではなく、行政のやり方の中に民間の良さを入れていく事ではないのでしょうか。民間だって、必死にやりくりして行政のリクエストに応えているはずです。民間だから簡単にできるわけではありません。

※根拠となっている数値はすべて目黒区が公開しているものです。時間が経過すると目黒区のHPから削除されるので、下記にコピーが置いてあります。
https://app.box.com/s/a1sq7kfbz5vklf8qjt80vign74n4224v


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