無題 #2
汚染された霧の向こう 金属質の騒音の先に少女の横顔を見た 白い肌と後れ毛が青白い照明に照らされ揺れている 彼女の唇は蒸気にあえいで見えた その美をもってしても熱い濁流は止まない 横を見ると くずおれた人々の顔も白んでいた すべておのれの眼 おのれの顔である まもなく次の波が訪れる
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