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性暴力のリアルと、社会への働きかけ

かなり前なのですが、社会福祉士の勉強の一環で、NPO法人しあわせなみだの中野 宏美さんから、「法律に一文を加える取り組み」というテーマの講義を受けました。自分の復習を兼ねて、備忘として残しておこうと思います。
 
 
【「しあわせなみだ」とは】
「2047年までに性暴力をゼロにする」というビジョンを掲げて、当事者と社会両方に働きかける事業を行っているNPO法人です。
 
当事者に対しては、当事者のピアサポートグループの運営や、性暴力関連の用語を検索すると支援機関への相談を促す情報が表示されるようにリスティング広告を出稿するなど、オフライン・オンライン両方での働きかけをされています。
 
社会に対しては、情報発信や法律を変える取り組みをされていて、最近だと性犯罪に関わる刑法の規定改正を進められていました。
 
 
【性暴力の現状】
性暴力の被害は見えづらく、同時に、心に大きな傷を負うものでもあります。
 
個人的に驚くべき数字だと思ったのですが、性暴力にまつわる数字は下記となっています。
 
・虐待を受けた方のうち、7人に1人が性暴力を受けている。
・障害がある女性の35%が性暴力を受けている。
・強姦によるPTSD(心的外傷後ストレス障害)発症率は60%
(※ 参考:戦争経験者のPTSD発症率は50%)

 
中野さんは終始、「性的虐待」「性被害」ではなく、「性暴力」という言葉を使われていました。強姦だけでなく、DV、痴漢、セクハラなど、様々な性にまつわるトラブルを包括する言葉は「性暴力」以外にないのだそうです。
 
中野さんをはじめとした支援者の方や当事者の方の働きかけによって、今年の6月に刑法が変わりました。刑法が変わったのは、なんと110年ぶり!
 
(「ある日突然犯罪者に・・・」みたいなことを防ぐために、刑法は見直さないことが前提なのだそうです)
 
一時期かなりニュースで話題になっていたので、ご覧になった方も多いかと思うのですが、詳細な内容が知りたいという方はこちらをご覧になると分かりやすいと思います。
 
 
【ソーシャルアクションを起こすために必要なこと】
社会福祉士には、現場で当事者を支援することに加えて、社会に働きかけていくことが必要だとされています。

 
中野さんは、社会に働きかけるための要素として、下記が必要だとお話されていました。
 
①やってみる自信と勇気
(「自分は偉くない・詳しくない」という抵抗を乗り越えて、世の中に発信すること)
②自分が持つ固定概念から一歩踏み出してみる
③同じ志を持つ仲間を見つける
 
特に耳が痛かったのは①の「やってみる自信と勇気」です。
 
わたしは実は発信がすごく苦手で、できるならネット上で存在感を消しておきたいタイプ・・・(笑)
 
中野さんの講義を通じて、
・課題の渦中にいる当事者は、なかなか声をあげられないこと
・何かを変えるためには「伝えていくこと」が必要不可欠だということ
を再確認しました。
 
 
【わたしに今、できること】
 
中野さんの講義を受けたことがきっかけで、発信する前に生まれてくる「自分なんて」という感情の壁を超えようと思いました。
 
「まずは小さくてもいいからSNSで発信しよう」と決意し、講義を受けた7月頭以降、積極的な発信を心がけています。
 
7月以降に社会的養育についての発信を何度も行ったり、自分の学びを発信したりしているのも、「伝える」という習慣を身につけるためです。
 
実は、自分へのタスクとして課しているんです・・・笑
 
最近はやっとこさ勇気を出して、twitterも実名に変えました・・・
 
約2ヶ月発信を続けてみた感想は、
・意外と生きていける!←笑
・発信を通じて、知識が定着する
・発信をすることで、自分の気持ちの言語化がしやすくなった
ということです。
 
自分の中での一番の発見は、「発信するほど、必要な情報が集まってくる」ということでした。
 
まだまだ未熟ですが、引き続き発信を続けていこうと思います!

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