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【フェムテック⑥通信】新規事業で顧客に聞きにくい課題を、引き出すポイント4選
フェムテックの相談でよく言われるのが、新規事業の初期段階において「不妊治療や更年期などフェムテックの課題は、デリケートな課題なので、ヒアリングしにくい」ということ。
新規事業の1丁目1番地は、顧客ヒアリングだと思っている。筆者が新規事業の参考にしている麻生要一さんの「新規事業の実践論」でも、「顧客のところへ300回行け」と言っている。
しかし、新規事業の超初期段階で、ヒアリングに費やせる予算があるわけでもない。
ただし、ヒアリングで課題を明確にしないと、解決策の価値が判断できない。そこで今回は、「どうやって無料でヒアリング対象者を集めてヒアリングするか」を、筆者の失敗談も踏まえてお伝えする。
【ポイント①】アンケートは第三者に見てもらう
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ヒアリングを行う際に、
①対象者向けのアンケートを作成
②SNSで拡散
③アンケート回答欄にヒアリングに応じてくれる方に連絡先を聞く
というやり方が多い。しかし、実際にSNSで拡散されている新規事業のアンケートに回答してみると、アンケートとして成立していないものを見かけることがある。
おそらく何かしらの仮説があり、その検証のためにアンケートを作成しているのだが、第三者のチェックなく、SNSで拡散していると推測される。
アンケートを作成したら、第三者にチェックしてもらうことを忘れずにしよう。このひと手間が重要。
【ポイント②】ストレートな言葉で聞かない
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これは筆者の失敗例だが、筆者が更年期障害の事業を検討していた際に、SNSで「更年期障害で悩んでいる方、ヒアリングさせてください」と呼びかけたことがある。
誰からも返信が来なく、しばらくしてから「そもそも更年期障害というのは、恥ずかしいし認めたくないので、ストレートにきいても誰も反応してくれない」とアドバイスをいただいた。
その後、投稿内容を「40~50代の女性で、気分の落ち込みなどがある方、ヒアリングさせてください」と微妙なニュアンスに変えたところ、何名かから連絡をもらったり、ヒアリング対象者を紹介いただいた。
更年期障害に限らず、不妊治療や女性特有疾患など、周りに知られなくない課題が多いフェムテック分野。
「不妊治療」を「妊活」という言葉に変えたりなど、ストレートな言葉で呼びかけないということが、ポイントだと考えている。
【ポイント③】勉強会を開催したり、イベントで講演
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関わりのあるネットワーク(社内・社外)で「自分が取り組んでいることを話しさせてほしい」と、いろんな場に出向いて、自分のやりたいことを話して協力者を募ることが有効。
ここでのポイントは「ペルソナ(ユーザー像)のいる場所に出向く」ということ。筆者は、ペルソナの興味がありそうな分野の勉強会を、自らZoomで開催したりもした。
ペルソナになにかしらの有益な情報を与えると、ヒアリングに協力してもらえるようになる。
【ポイント④】コミュニティを形成して、自分をタグ付けする
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自分でコミュニティを立ち上げて、情報発信やイベントを開催するのも有効。そのコミュニティからヒアリング対象者や協力者を見つけることもできる。
筆者も、卒業したビジネススクール内で「MBA生のフェムテックコミュニティ」を立ち上げ、情報発信や勉強会を開催している。
また、ペルソナのいそうなコミュニティを探して、参加するのも有効。ペルソナの動向がわかって興味深いし、ヒアリング対象者が見つかる可能性が高い。
【まとめ】ニーズがないと、新規事業はうまくいかないと思う
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スタートアップの失敗要因の半分近くが「顧客ニーズがなかったこと」と言われている。
仮説を立てて、顧客ヒアリング。そしてまた仮説を立てて、顧客ヒアリング。この繰り返しを続けることで、課題がブラッシュアップされる。
まずは顧客ヒアリングで、課題をブラッシュアップして、ニーズを明確にしよう!
【イベント案内】「性差」を捉えるジェンダード・イノベーションズとフェムテック(7/29)
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2022年7月29日(金)18:30~、「性差」を捉えるジェンダード・イノベーションズとフェムテックをテーマに、お茶の水女子大学特任教授の佐々木市をお招きして、渋谷の会場とオンラインのハイブリッドで開催。お申込みは以下のリンクからお願いします。
当日は渋谷の会場にいますので、会場やオンラインでお会いできたらうれしいです。
ジェンダード・イノベーションについては、7月8日に経済産業省のフェムテック調査を手がけている日立コンサルティングからもプレスリリースが出ているので、こちらもチェックしていただけると、ジェンダード・イノベーションの理解が深まると思う。