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心を病むくらいなら逃げた方がいい

日本人は、本当に心を病む人が多いなぁ...。
ここ数年はコロナの影響もあってか、芸能界などで心を病む人のニュースが多くて、私まで悲しくなった。

学校現場も例外じゃない。

例えば、不登校の子供とその親御さん。
子供は「学校に行けない自分が悪いんだ」と落ち込み、親は「自分の育て方が悪かった」と自分を責める傾向にあるらしい。
友達関係に悩んで心を病む子供も多いらしい。

他にも、学校の教員。
学級経営が上手くいかなかったり、担任する子供との信頼関係が上手く作れなかったり、同僚との関係で悩んだりして心を病む人がいる。

ちなみに、小中高生の自殺者数は514人にもなる。(令和4年の数値。過去最多を記録。)
教員の休職者数は5897人にものぼっている。(令和3年の数値。過去最多を記録。)

この二つの数値だけ見ても、今の日本社会の異常さが感じられる。

私が思うのは、不登校の問題も教員の問題も、どちらも教育システム自体に問題があるのであって、子供や教員個人に問題はないのではないかということ。

不登校の方は、その子に合った学びの仕方が認められ提起されれば解決することなのだから、それを提供できていない今の教育システムに改善の余地があると思う。
ホームスクリーニングやフリースクールを正式に認めて、公教育と同じように補助金を出せばいいと思う。

学校に行けないからダメ人間だ、なんていう社会なら、そんな社会の方が間違っていると私は思う。

教員の方は、これまた何でもかんでも1人の教員にやらせすぎ、任せすぎな教育システムの方に問題がある。
学力の向上、学習規律の徹底、生活指導に生徒指導、保護者対応、学級経営、特別な支援を要する児童への対応、アレルギー対応、行事の準備や指導、授業準備、事務処理...。

まだまだ出てくるけど、これだけのことを1人の人間がやっているのだ。
1人の教員にかかる負担を減らす方向で教育改革が進めばいいけど、必ずしもそうはなっていないと思う。
雑務は減らないし、ICT教育だの英語教育だの、むしろ増えている。

しかも、教員は担任を持つことが多いから、時短勤務やリモートワークもできないことがほとんど。
副業も禁止されている。

フルタイムで身を粉にして働くか、辞めるか(休職するか)の2択しかない。
もちろん、学校や地域によっては時短勤務ができるところもあるけど、そう多くはないと思う。
色んな事情の教員がいるのに、選択肢が無さすぎないだろうか。

不登校問題も教員の問題も、そして日本社会全体が抱える問題も、根本的な問題は同じところにあると思う。

それは、多様性を認めないこと。

「たった一つのレールだけ用意するから、そこから脱落しないように必死にしがみつけ。そこから落ちても助けないぞ。」
そんな、ある種脅迫的なシステムになっているのだ。

日本社会は、アウトサイダーを認めない。
脱落者に冷たい。
たった一つの正解のルートしか用意しない。
みんな必死で、そこにしがみついている。

私が強く思うのは、
心を病んでしまうくらいなら、そこからすぐに逃げたほうがいい。
ということ。

日本では同調圧力が働くから、周りの人からの目を気にしすぎたり、周りの人と違うことをするのを極度に恐れたりする。
みんなが学校に通ってるのに自分だけ通わないなんてダメだ、とか。
みんなは教員の仕事をこなせているのに自分だけできないなんて自分が悪い、とか。

でも、人はみんな違うのだ。
人それぞれ感じ方も考え方も、生まれも育ちも、得意不得意も、向き不向きも、好き嫌いも違う。何もかも。

だから、一つの場所でうまくいかなかったって、他の場所ではうまく行くかもしれない。
自分に合う場所、自分が生き生きとしていられる場所があると思う。
まだそれが見つけられていないだけだと思う。

だから、自分を責めないで勇気を出して逃げてほしい。

日本がもっと、多様性に対して寛容な国になりますように。
みんながもっとありのままで、生きられる社会になりますように。

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