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2022年のベスト10冊

2022年も残すところあと少しですね。

今年は読みきった本が80冊でした。
ここ数年、年間読書目標を月10冊、120冊に設定していますが、なかなか難しいです。
子育てと仕事に追われる毎日でどうやってインプットを継続するかは2023年に持ち越す課題になりそうです。

さて、今年読んだ80冊から、今年の10冊を選びました。今年は読み応えのある長編小説に出会えて満足度が高いです。一言コメントをつけたので、皆さんの選書のご参考になれば嬉しいです!

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同志少女よ、敵を撃て 逢坂冬馬
第二次世界大戦中のロシア軍女性狙撃手セラフィマが主人公の話。史実に疎いから楽しめたのかもしれないと思いつつ、次々と展開するプロットがとても良くて、一気に読みました。

パンとサーカス 島田雅彦
私たちは誰に踊らされているのか、自分が声を挙げるとその声は誰に影響を与えるのか、本当に自分の意思で動くことはできるのか…そんなことを考えさせられる1冊でした。

State of Terror ヒラリー・クリントン、ルイーズ・ペニー
これは小説の中の話なのか、現実になってしまうのではないか、と思うような国際政治小説でした。ビル・クリントンの「大統領失踪」もページターナーでしたが、これも負けず劣らず、圧倒的な面白さで読み応えがありました。何も前情報なしで是非読んでほしいです。

天路の旅人 沢木耕太郎
本の厚みをまったく感じさせない読みやすさで、第二次大戦末期にラマ僧に扮して中国奥地に潜り込んだ西川一三を綴った物語。行ったことがないのに目の前に景色が広がるような、一緒に旅をしている気分を味わえる小説でした。
これだけの旅路を記憶に記録し本にまとめた西川さんの原作も読みたくなりました。

終の盟約 楡修平
認知症になって自分を自分でコントロールできなくなった時、それでも生きていたいのか。人間の尊厳を保つのと死に際はどう考えたらいいのか。そんな重いテーマを突きつけられる社会派小説。個人的に楡修平さんは好きで、全部読んでいます。

限りある時間の使い方 オリバー・バークマン
スウェーデン渡航前後に読んで、自分の人生の使い方について考えた1冊です。「時間ができたらやりたい」と思っていることは一生できないと自覚して、何を優先的にやりたいのかを考えるきっかけになりました。タスクリストを作って終わらせることを考える毎日から少しずつ脱却する方法を試行錯誤するきっかけになりました。

アダムスミスの夕食を作ったのは誰か? カトリーン・マルサル
北欧の女性から見た家庭と仕事の両立について。スウェーデンに行く直前に読んで「男女平等が進んでいると言われる北欧ですらこんなに葛藤があるなんて。日本のワーママが苦しむのと同じじゃん。本当なのかな?スウェーデンで話を聞いてこよう」と思った本でした。(実際にスウェーデンで見聞きしたことはnoteに別途まとめたいです…)

子どもが面白がる学校を創る 上阪徹
広島県教育長の平川さんが進める公立学校改革。この本を読むまでは、教員の異動があることは公立校のデメリットだと考えていましたが、その地域全体の教育の底上げということでは、逆にプラスかもと希望を抱くことになりました。イエナプランやIB校で子どもの本質的な問い・学びは何と考え続ける教員が、異動で他の学校に行き、他の教員に与える波及効果が1番印象深かったです。

孤独の宰相 菅義偉とは何者だったのか 柳沢高志
リーダーシップとは自分の仲間を作り、自分のために緩衝材になってくれる人がどれだけいるかということが重要なのではと感じた1冊。戦術や政策センスだけでは上に登り詰めることができない政治の世界を垣間見た気がします。

PIXAR 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話 ローレンス・レビー
ピクサーのカルチャー(創造性)をどうやって守り抜きながら会社を成長させるかという苦労の裏話です。華々しい今のピクサーからは想像できないぐらい興味深い生々しいストーリーがありました。どのように成功させるかという視点からたくさんの気づきを得ました。

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来年もどんな本に出会えるのか楽しみです!

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