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妄想デート-お絵描きの時間-

いつかの友達の誕生日の話。

その日は友達の誕生日だった。
12時を30分ほどまわったあたりで思い出して連絡してみた。

なんとなく続いたおめでとうからのやり取りは、一旦寝て起きてお昼前あたりから再開し、ランチをごちそうする運びになった。

外のお天気は、曇り。
もうすぐ降るからまたにしようかと言うわたしと、まだ大丈夫だよと友人。
こういう時、力強く意見の主張が出来ない。

まぁ、うちの誕生日やないしね(笑)

結局、友人の意見に負けて。近くのファミレスに行くことにした。
(ごちそうするのに、ファミレスかよ?笑)

注文を終えて外を見ると、雨が降っていた。

...やっぱり。

でも、雨が降りそうだから行かないと言えなかったのは、わたしの方だ。

しばらく、ここにいよう。
時間、大丈夫?

サラダバーは、2杯目でお腹いっぱいになってしまって。することがなくなった。
なんだか、ここに閉じ込められているみたい。

鞄からいつも持っているクリップボードを取り出す。

アイデアや気になること。次の日のための買い物リストなど。
忘れないように書き留めるためにと、いつも持ち歩いてるものだ。

なかなか止みそうにないと踏んだ後は。
お客さんのいなくなったファミレスに閉じ込められたまま、お絵かきの時間に。

うちは、画力がない。
だから、なかなか人には絵を見せないし。書くことも少ないけれど。
実は、友達とするお絵描きの時間が大好き。

大学生のとき、美大生の友達と鴨川へいった。
彼女がスケッチブックに絵を描いている間、うちは横で持参したラジカセで音楽を聞きながらパンをかじる。で、思い出したみたいに、落書きをする。

その時以来、一度でいいからデートでこれがしたいと思っている。

そのコとは、たくさん素敵なことをした。

ボジョレーヌーボーの解禁日から数日経った日。
ボジョレーヌーボーと、パンとチーズを持って動物園に行って。動物園をまわった後、広場で持参したワインとパンでピクニックした。
(今は、動物園にアルコールの持ち込みは禁止されてるはず。)

庭の芝生に彼女の作品を並べて写真を撮ったり。

楽しかったなぁ。

そうそう、最近。こういう素朴なことしてないや。
こういうの好きだったの。思い出した。

やりたいなぁ。

そうそう、こんなデートがしたいんだ。
バースデーの友達が、そんなことを思い出させてくれた。

人恋しくなる、秋の夜長。
あなたの理想のデートは、どんなのですか?

いつも、読んでいただきありがとうございます。
ステキなデートの思い出が甦りますように。

ちなみに、アイキャッチは自分の誕生日ケーキ。
いくつになっても、祝われることを楽しめる人でありたい。

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