ESG投資を知ろう(vol.2)~日本はどんな動きをしてるの?企業におけるESGの位置づけってどう変化しているの?~

こんばんは、FPむーです。

この前の記事の続きです。

前回の記事では、脱炭素社会って何?世界は具体的にどういう数値目標や動きをしているの?ということについて書きました。

今日は、


日本はどういう動きをしているの?
企業におけるESGの位置づけってどう変化しているの?


について、書いていこうと思います。


日本はと言うと、2030年に、HVやEVの割合を50~70%にするという目標。中国やヨーロッパなどと比べると見劣りしています。各メーカーにEV(電気自動車)などの販売比率目標を設け、届かない場合は達成済み企業からの排出枠の購入で補わせる、という感じ。それを受け、各メーカーの動きはこんな感じ。

トヨタ自動車…2025年ごろまでに全車種に電動車モデルを設定。2025年に世界で電動車販売550万台を目指す。現状は約4割が電動車。
日産自動車…2023年度に国内での電動車販売比率を6割へ。現状は3割。
ホンダ…2030年に世界販売の66%を電動車に。現状は約8%
三菱自動車…2030年に世界販売の50%を電動車に。現状は約7%
SUBARU…2030年までに世界販売の40%を電動車に、2030年代前半に全てを電動車へ。現状は5%

各メーカーが政府から変化をせまられて、必死で対応している姿勢がうかがえます。


日本政府の政策は、中国やヨーロッパなどと比べると見劣りしますが、日本の中でも頑張っているところがあります!どこかと言うと…


◆東京都、2030年に全て電気自動車

はい!きました東京!TOKYO!!

東京都は2030年までに都内で販売される新車すべてをハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)などの電動車に切り替える方針を示した。ガソリンエンジンだけで動く新車の販売を国よりも約5年前倒しで止め、二酸化炭素を削減する。車の保有台数で全国2位の都の「脱ガソリン車」目標は、自動車メーカーの開発戦略にも影響を及ぼす。
 (日経新聞2020.12.9(水)朝刊1面)

やるじゃん、東京!
小池百合子知事は「大都市の責務だ」と強調したそうです。

ただ、自動車メーカーはわりと大変みたいです。
ある自動車メーカー幹部が「2030年までにガソリン車ゼロは間に合わない」と漏らしていたり。


そんな中で、日本を含む世界のメーカーの動きも見てみましょう。

◆各メーカーの動き

ホンダとGM(ゼネラルモーターズ)…北米市場で戦略提携を進めると発表(2020年9月3日)

自動車メーカーだけでなく、鉄鋼大手も環境対応を本格化しています。

日本製鉄…2050年に温暖化ガス実質ゼロの目標設定へ。水素製鉄法の実用化を急ぐ

テイツセン・クルップ(ドイツ)…2050年以降のCO2排出実質ゼロの目標に向け、水素製造工場の建設を計画

宝武鋼鉄集団(中国)…豪英資源大手のBHPグループと、温暖化ガスの排出削減の技術開発で覚書を提出



◆FPむーのコメント

環境問題って昔から言われていましたが、どちらかと言うと後回しだったじゃないですか。「自分ごと」じゃないっていうか。企業にとっては利益、国にとっては発展の方が優先順位が高くて、環境問題はアピールのために使われる、みたいな。

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でももはや、数値目標として、達成に向けて動き出しているのです。企業や国にとっての「うち、環境にも気を付けているんで」っていうアピールポイントではなく、極端に言うと「これ達成せえへんと罰金(もしくは余計にお金がかかる)もんです」っていう位置づけになってきています。

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ESG(環境・社会・企業統治)投資。今や、世界各国政府の後押しが加わってきました。後押しっていうか、目標達成しないと「罰金もしくは未達分をお金で払う」ですからね。

政府も、例えば日本で菅さんは「脱炭素の技術革新を支援する2兆円の基金を創設」と言っていますし、アメリカのバイデンさんは「環境・インフラ投資に2兆ドル」と言っています。とんでもなく大きなお金が動きます。最初2兆ドルって聞いた時、単位間違えたんかと思って二度見しました。

政府だけでなく、中央銀行や財務省がその中心にいて流れを加速させている地域もあります。この流れは、どんどん加速していくでしょう。


今日は、ESG投資の中でも、今一番加速している二酸化炭素排出量規制の流れを取り上げましたが、他にはどのような流れがあるのでしょうか。長くなってきたので(1873字)、vol.3へ続きます!

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