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掃除と音楽

久しぶりの1人時間。
しかもその日は家に私1人だけ。
窓を開けると、スカッと気持ち良い青空が広がっていました。

そうだ。
ずっとやりたいと思っていた網戸掃除をしよう。


珍しく掃除スイッチが入りました。
なぜ網戸掃除が私の心にひっかかっていたのか。
それは、私の大好きなドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の中で網戸掃除に関するやり取りがあるからです。
あのシーンが何故か私の頭の片隅にずーっとあるんです。目立つシーンではないのですが、私の中ではかなり印象的だったんだと思います。


思い立ったが吉日!という事で、
ブラシと雑巾と洗剤とバケツを準備して、ベランダにでてゴシゴシワシャワシャ拭き拭き。
ついでにサッシの汚れも綺麗にしました。


表と裏を拭きあげてみると、なんとなく黒ずんで見えた網戸が真っ白に!!
向こう側が綺麗に見える!
こんなに違うのか…と平匡さん(逃げ恥で星野源さんが演じる役名)さながらの感動を覚えました。

入ってくる風もなんだか気持ち良い。
掃除をした後は気持ちもスッキリするものですが、網戸掃除は格別だったように思います。


そして掃除をさらに楽しませてくれたのがBGMです。スピーカーは持っていないのでスマホでYouTubeの音楽をかけながら作業していました。

アップテンポの気分が上がる曲をと思い、1曲目に選んだのは須田景凪さんの『メロウ』という曲。最近ハマったアニメ『スキップとローファー』のオープニング曲です。

疾走感があって、爽やかで、それでいて少し切なさもあって。アニメが高校生のお話なので、学生ならではの夢と希望に満ち溢れた世界観と青春の切なさを感じるのかもしれません。
聴いていると、なんでも出来そうな気がしてきます。若かりし頃の、根拠のない自信で前に進んでいけたあのワクワク感を思い出しました。
とにかく掃除の手が動く動く。


2曲目は緑黄色社会さんの『ミチヲユケ』。
これもそこそこアップテンポな曲です。

以前放送されていた奈緒さん主演ドラマ『ファーストペンギン』の主題歌でもありますね。
ドラマを見ていてこの曲を好きになったのですが、とにかくカッコいい。
ボーカルの長屋晴子さんの歌声は、力強くて時に妖艶で、まっすぐ響いてきます。
水のような柔らかな透明感というよりは、ガラスのような硬さのある透明感を感じます。
困難や逆境に負けず進んで行けというメッセージと共に、頑張る勇気をくれる曲です。
優しく背中を押すというより、思いっきり背中叩いて鼓舞されるようなそんなイメージ。
音楽にノッて口ずさみながら、掃除の手が動く動く。


そして3曲目。
ガラリと曲調が変わって、久石譲さん作曲の
『風の通り道』が流れました。好きでよく聞くので自動的にリストアップされたようです。

突然のテンポダウンに、一瞬曲を変えようかという考えが頭を横切ったのですが、久石さんの弾くピアノと、チェロ奏者(すみません、お名前がわからなかった)の弾くチェロの音色が夏の暑さにピッタリで、そのまま作業することにしました。
この曲はジブリ映画『となりのトトロ』の劇中歌?です。劇中では井上あずみさんが歌っているのかな?ちょっとわからないのですが、私はこのピアノとチェロの演奏バージョンがとても好きです。
田舎の田園風景が目に浮かび、夏の暑さも懐かしさに包まれてまろやかになります。
したたる汗を拭いながら、せっせと手を動かしました。


最後の曲は、久石譲さんのピアノ曲『Summer』。
ものすごく好きな一曲です。
一目惚れならぬ一聴き惚れでしょうか。
初めて聴いた時から心を鷲掴みにされているんです。数年前、コンサートで久石さんご本人が弾くこの曲を生で聴けた時は、「同じ時代に生きてて良かった〜」と心から思いました。

この曲を聴くと、光を反射して輝く海面や、快晴の空、夏の眩しい日差しの中で花びらが一枚一枚花開くような鮮やかな情景が目に浮かびます。

昔見たドラマ『のだめカンタービレ』で、
「ピアノは一台でオーケストラに代わる」というようなセリフがあったと思うのですが、まさに!
始まりの低音が心地よく響いて、美しい旋律とハーモニーが鳴って、たった一台のピアノが奏でているとは思えない圧倒的な表現力。
ため息が出るほど美しいのです。
曲が終わる頃には掃除も終え、充実感で心が満たされていました。


綺麗な水で雑巾を洗い、ぎゅっと絞って物干し竿に干して。
見上げると真っ青な空が広がっていて。
ああ、今日も良い1日だとしみじみ思う。
掃除と音楽を心から楽しんだ1人時間。
満足です。

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