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盲学校からの発信

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視覚障がいのことをあまり知らない方や教育関係の方に向けた情報を発信します。 視覚障がいに興味が出てきた方は、「見えない・見えにくい方への情報提供」もおススメです。
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2019年1月の記事一覧

文字のフォントとポイントの話「えっ、ゴシック体で大きくするだけじゃダメなんですか??」

文字のフォントとポイントの話「えっ、ゴシック体で大きくするだけじゃダメなんですか??」

多くの見えている人は、普段あまり意識せず10.5ポイント(ポイントは文字の大きさのことです)のMS明朝体を使っていることが多いのではないでしょうか。これはWordの基本設定ですね。

(画像は記者撮影より)

でも視覚障害者の中でも大半を占める弱視の人にとっては、明朝体が見にくい人も多いのです。また文字のポイントも大事です(大きければ大きい方が見やすいのか?実はそうではない場合があります。)今回

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盲学校からの発信「骨は触っといた方がおトクですよ」

盲学校からの発信「骨は触っといた方がおトクですよ」

視覚障害教育からの発信1回目ということで、今回は「骨の触察」についてお伝えします。

(画像は大阪市立自然史博物館ホームページより)

(画像はりかちゃんのサブノートより)

骨触ったことありますか?動物の骨なんて普通触らないし、小学校や中学校の理科の授業では、横向きの肉食動物と草食動物の頭蓋骨の違いの図や写真を見て終わりです。でもそれだけだと、もったいない。目が見えない視覚障がいの授業だからこそ

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板書・プリントとノートの話「赤のチョークはダメですよ」「シンプル イズ ベスト」

板書・プリントとノートの話「赤のチョークはダメですよ」「シンプル イズ ベスト」

見えにくい弱視と言っても、視力が低い、視野の狭い、光が眩しすぎる、暗いと全然見えない、色がわかりにくいなど様々です。最初にお伝えしますが、これだけやれば絶対にオッケーという支援はありません。見え方は同じ眼の病気でも、個人によって異なります。また視野障害と視力障害(中心暗転も)では、縮小と拡大という正反対の支援が必要になります。
ただ、弱視の子にどんな支援が必要かを知っておくと、意外と見えている子(

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