【Toddler】2・3歳児におすすめの絵本Vol.2〜たべものがでてくるおはなし〜
こんにちは。
PonoLipo Club Workshop and Library スタッフの糸永です。
今日は2・3歳のToddler期のお子さんにおすすめの絵本を3冊ご紹介したいと思います。
今回は、美味しそうな「たべもの」がたくさんでてくるおはなしにスポットを当ててみました。
前回ご紹介した「2・3歳におすすめ絵本〜どうぶつがでてくるおはなし〜」はこちら♪
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2・3歳のToddler期におすすめの絵本〜たべものがでてくるおはなし〜
14ひきのあさごはん
作:いわむらかずお
出版社:童心社
「こんな朝ごはんを食べてみたい♪」
焚き火でぐつぐつ煮えるスープの湯気、焼きたてのどんぐりパンの匂い、摘みたての野いちごの甘酸っぱい香り、朝の森の匂い…
思わず鼻をくんくん。
理想の朝ごはんの風景がそこにあります。
朝から焚き火でスープを煮たり、薪をくべた釜でどんぐりの粉から作ったパンを焼き、森へ野いちごを摘みに行ったり、家族みんなで協力して朝ごはんの準備をする野ねずみの家族の朝の風景が生き生きと描かれています。
小さな野ねずみたちの視点で描かれた森の景色は、葉っぱ1枚、小さな虫1匹までに命が宿り、深呼吸をすると朝の森の匂いまで感じられそうなぐらいみずみずしく爽やかです。
その森で暮らす個性豊かで人間味溢れる野ねずみたち。
「おねぼうさんは だれ?」「おや、まだねむそうなのは だれ?」など優しく紡がれた言葉に、子どもたちはふわっと絵本の世界へと導かれていきます。
表紙と裏表紙に描かれた野ねずみの子どもたちの名前や服を確認しながら、「これはいっくん、これはにっくん」など絵探し絵本のように楽しめるのもこの絵本の魅力です。
さらにこの絵本は、ページごとの文章は短いのですが、文章で表現されているお話以上にそれぞれの野ねずみのストーリーが描かれていて、何度見ても新しい発見があります。
例えば、ねぼすけのろっくん。
野いちごを摘んでいるときに指に棘が刺さってしまいます。帰り道もずっと指を気にしていて、おうちに到着するとお母さんに指を消毒してもらっています。
一番小さいとっくんと一番大きなお姉さんのさんちゃんの関係性も素敵です。
とっくんが朝おねしょをしてしまうと、さんちゃんがシーツを干してくれます。その後もさんちゃんはとっくんの手をつないで顔を洗いに水場へ。ご飯を食べる時も隣同士。きっと優しいお姉さんなんだろうなぁと想像が膨らみます。
などなど、見れば見るほど野ねずみたちの個性が可愛らしく描かれていて面白い!!
ぜひ1匹1匹の表情やそれぞれのストーリーにも注目してページをめくってみてください♪
サンドイッチ サンドイッチ
作;小西英子
出版社:福音館書店
「サンドイッチ サンドイッチ さあつくろう」で、最初に登場するのは、見開き1ページにどどーんと描かれたみずみずしいサンドイッチの具材たち。
「さぁて、今日はどの具を挟んでサンドイッチを作ろうかな??」と、思わずエプロンをつけて腕まくりして気合をいれてしまいそうなぐらい、一気に絵本の世界に引き込まれていきます。
次にページをめくると、見開きの左側に具材、右側にパンとその上にのせた具材が描かれています。お話が進むごとにパンの上の具材が増えていき…
最後にパンをのせたらサンドイッチのできあがり♪
最後のページは見開き1ページいっぱいにサンドイッチが並んでいます。トマトやレタス、卵、ハムなどの色鮮やかな断面も食欲をそそります。
まるで歌を歌うかのような軽快なリズムでサンドイッチが完成するまでの過程が描かれていて、サンドイッチを作って食べてみたい!そんな気持ちになる絵本です。
何でもやってみたい2・3歳児さん。
お料理に興味がある子も多いかなと思います。
サンドイッチは自分で好きな具材を選んで作って食べるという達成感と満足感があり、レタスをちぎる・洗う、ゆで卵の殻を剥く・潰すなど、包丁や火を使わずに子どもでも取り組みやすい作業がたくさんあります。サンドイッチづくりは「やりたい!」「できた!」の気持ちを満たしてくれるので、お料理に興味を持ち始めたお子さんとのクッキングにもおすすめです。
小西英子さんは、他にも「カレーライス」「おべんとう」「のりまき」などおいしそうな食べ物にまつわる絵本をたくさん出版されています。
ちょっとここでは語りつくせないので、また別の機会にご紹介させていただきますね。
たべたのだあれ
作:五味太郎
出版社:文化出版局
「きんぎょがにげた」をはじめ、ユーモア溢れる絵本をたくさん出版されている五味太郎さん。この「たべたのだあれ」も、五味さんのユーモアがたくさん散りばめられた作品です!
五味さんは、あとがきでこのように話しています。
「さくらんぼ たべたの だあれ」と優しい問いかけから始まるこの絵本。
見開きの左側に食べ物、右側に描かれた生き物の身体の一部に食べたものが「かくれんぼ」しています。
その隠れ方がなんとも絶妙で…
最初は2頭の象からスタートし、ページをめくるごとに3頭のライオン、4頭の牛と生き物の数が増えていき、だんだん食べ物の隠れ方も高度になっていきます。
五味さん独特の優しい色使いとゆるっとおとぼけ感のある絵、「〇〇 たべたの だあれ」という短い文章も相まって、一見赤ちゃん向けの絵本のように見えますが、「さくらんぼを食べた象のしっぽの先がさくらんぼになってしまった」「牛乳を飲んだ鳥はお腹が白くなった」というユーモアや発想は、0歳や1歳児さんにはまだ理解が難しく、2歳・3歳ぐらいでこの絵本のおもしろさにハマる子が多いかなと思います。
先日1歳の息子に読んでみましたが、ぽかんとしていてまだ全然刺さりませんでした!読む時期によってお子さんの理解度や成長も感じられる一冊です。
有名な「きんぎょがにげた」より少し難易度がアップした感じの内容なので、「きんぎょがにげた」が好きなお子さんの次のステップアップにもおすすめの絵探し絵本です。
最初はピンとこなくて、なかなか探せないページもあるかもしれません。
全部わかるとけっこうな達成感があります。
そうすると何度でも何度でも読みたくなるのがこの絵本の不思議な魅力。
五味太郎さんのユーモア溢れる素敵な世界をお子さんと一緒に楽しんでください♪
PonoLipo Clubオーナーの小高も先日絵探し絵本についての記事を投稿しています。とても興味深い内容ですので、こちらもぜひ読んでみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
おいしそうな「たべもの」がでてくる絵本シリーズ、ぜひお子さんと一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。