ビジネスには様々なフレームワークがあり、アイデアやマーケティングに関しても、3Cや4P、PEST、5forcesなどなど、多くのフレームワークがあります。ただ、これらのフレームワークは小規模事業者や商品開発の経験がない人が使っても、理想や対象が大きすぎるあまり現実的ではない頭でっかちなものになります。

小規模事業者の方や商品開発経験のあまりない方は、これらのフレームワークにあまりとらわれないで、5W1Hから考えていくのが良いです。ただ、このフレームワークはあなたのアイデアを客観的に棚卸しし、誰でもわかるようにするだけでアイデアを作るものではありません。ただ、それぞれの項目に対して短い言葉で魅力的に答えられたら、そのアイデアに魅了される人がたくさん現れると思います。

また、考える順番も重要です。マーケットイン(市場が求めるもの)とプロダクトアウト(自社の強みを活かせるもの)という対極の考え方がありますが、考える順番が変わると、アイデアも対極になります。5W1Hは、商品開発やビジネスだけでなく、日常的に使われるフレームワークなので、順番やそれぞれの項目で考えることは変わります。小規模事業者の商品開発は、マーケットインの順番で考えることをおすすめしています。

マーケットインとプロダクトアウトの違い

まずはじめに、マーケットインとプロダクトアウトでどちらが良いかという考え方は間違っています。あくまでもどちらがその企業にとって向いているかというだけの話です。マーケットインとプロダクトアウトは日本語で表現すると下記のようなイメージです。

マーケットイン:売れるものを作る
プロダクトアウト:良いものは売れる

とかく日本の商品は、プロダクトアウトのものが大半です。私も若い頃はアーティストを目指した時期もあるので気持ちは痛いほどわかりますが、日本の中だけで日本語が通じ、日本人の考え方を理解している相手とだけ商売をしていれば良い時代は終わりました。自分が考える良いものを世界中の人が理解できるものなのか、欲しがるものなのかもう一度考えてみましょう。

もちろん、日本人だけしか考えてません!ということであればそれはそれで構わないのですが、70億分の1を狙うのと、高齢者に偏った1億分の1を狙うのとではどちらが良いかは考えてみても良いのではないかと思います。

どちらも優先順位が何かというだけで、マーケットインだから商品の質が悪くても良い、プロダクトアウトだから、顧客のことは考えなくても良いという話ではないので誤解のないようにお願いします。

マーケットインのメリット

顧客を第一に優先しているので、商品化しやすいのがメリットです。5W1HのWHOも考えやすいです。顧客が誰で、何歳で、どういう生活をしていて、どういうことに困っていてなどのイメージが付きやすいので顧客に寄り添った商品開発ができます。どれだけ顧客の心をつかみ続けられるかが鍵になります。

マーケットインのデメリット

メリットの反面、特定の顧客を対象にするので爆発的なヒットが起こりにくいと言われます。また、ビジネスの成り立つ市場は誰もが狙うものなので、競合が多く、大きな差別化が難しいので、広告などPR勝負になりやすいデメリットもあります。

プロダクトアウトのメリット

自社の強みを最大限に発揮でき、差別化しやすいだけでなく、他社にはないものが作れます。他社にないものなので、爆発的なヒットが生まれる可能性があります。

プロダクトアウトのデメリット

爆発的なヒットが生まれる可能性はありますが、大外ししてしまう可能性もあります。顧客の優先度を上げると中途半端なものになってしまう可能性もあるので、取り組む際は確固たる信念が必要です。また、開発者の想いが重すぎず、撤退など重要な判断を下せなくなってしまう可能性があります。

どちらの考え方も大切ですが、どんな商品も日々改善を繰り返していくのが大事だと思っています。最初から完璧なものを目指すのではなく、粗がないに越したことはないですが、最初は粗が目立っても時間をかけて改善し、最終的に素晴らしいものができれば良いと思っています。
最初はマーケットインからはじめ、自他ともに認められる企業になった時に、培った知見を最大限に使ってプロダクトアウトの商品を作れるようになるのが良いと思います。

粗に気付けるというのは、顧客に寄り添っていることだと思います。大手のように莫大なコストを抱えると顧客に寄り添うことの優先順位を見失いがちになります。マーケットインの商品開発は、資本力の少ない私たち弱小企業が大手と勝負できる唯一の道だと思っています。

また、今後はそういう誠実な弱小企業を取り込みたいという大手が世界中で増えていきます。自分の力で!という意気込みももちろん良いですが、そういう可能性もあることは頭の片隅に置いておいても良いかもしれないですね。

5W1H

ここでは5W1Hのフレームワークを使って、あなたのアイデアを分析していきます。それぞれの項目を考えながら進めてください。一見すると何を今更というようなことばかりですが、これをサボると100%後悔します。こういったフレームワークをバカにする人もいますが、5W1Hは、商品開発の基礎中の基礎です。商品開発だけでなく、スポーツも勉強もどんなことでも最終的に基礎に戻りますよね。突き詰めた人ほど基礎を大事にします。基礎を怠っている人で成功している人はまずいません。

多くの人はアイデアができて、それを形にしているとき自分のアイデアは「最高」で、誰から見ても「素晴らしいもの」と思いがちです。

※このような状態は確証バイアスにかかった状態です。確証バイアスとは、自分の先入観や仮説を肯定するため、自分にとって都合のよい情報ばかりを集める傾向に陥ることです。確証バイアスは、ほとんどの人が知らぬ間にかかっており、普段からよほど意識していないと抜け出すことができません。

予言します。これから先、事あるごとにここに戻ってきます。

①社内にアイデアを共有するとき
②アイデアがまとまって工場に発注するとき
③パッケージデザインを考え始めたとき
④ホームページを作ろうと業者に依頼したとき
⑤広告や広報活動をしようと思ったとき
⑥販売を始めて売れ行きが思わしくないとき

そんなことないからとここを飛ばす方は、ぜひぜひ後で思い返してみてください。

開発がはじまってしまってからここに戻ってきてももう手遅れです。口うるさく言いますが、商品を作る前に、徹底的に最低でも5W1Hを考えることを強くおすすめします。

それでは、はじめましょう!

WHY:目的

なぜあなたのアイデアが必要なのでしょうか?下記項目を埋めてください。

◎そのアイデアが解決するのはどういう課題?

◎そのアイデアは今までどうやって対策されていましたか?

◎課題解決法は?

◎そのアイデアによってユーザーが得る利益はなんですか?それはこれまでの対策よりも、魅力的ですか?

5W1Hの中で、WHYが最も重要です。なぜそのアイデアが必要なのか、そのアイデアが何をもたらすのか、WHATやHOWは、あくまでも目的を果たす手段でしかありません。そのアイデアはモノでも、サービスでもなんでも、結果的にそのアイデアを使うことで“目的”が果たせれば良いのです。

目的が明確化できたら、次に進みましょう。

WHO:ターゲット・ペルソナ

あなたのアイデアは誰のためのアイデアですか?その目的が達成されることで一番喜ぶ人は誰ですか?
アイデアは他者の目的を果たすためのものです。あなたのアイデアで相手はその目的を果たせていますか?
他のアイデアよりもあなたのアイデアを選んで良かったと手放しで喜んでくれますか?喜んでいる相手の顔を具体的に描けるようになってください。そうすれば、少なくとも一人はあなたの商品を購入してくれるわけですから。家族や友人ではなく、見ず知らずの相手を対象にしてください。

顧客分析では、西口一希氏著「実践顧客起点マーケティング」が非常に勉強になるので、気になる方はぜひご一読ください。

WHEN:目的を果たすとき

あなたのアイデアはどんな時に使われますか?最も活躍する場面はどんなときですか?それを使う環境でスムーズにそのアイデアを使うことはできますか?あなたのアイデアを使っているところをイメージしてください。
今だと、midjourneyなどを使えば、そのシーンをAIがイラスト化してくれるので、関わっている仲間に共有するためにぜひイラスト化してみてください。

WHERE:販売チャネル

あなたのアイデアはどこで手に入れることができますか?欲しがっている相手は簡単にそれを手に入れられますか?そのアイデアの存在があることを相手は簡単に知ることができますか?
現代では誰もが簡単に販売手段を持つことができるようになりました。反面、インターネット上では販売店が増え、あなたの商品はインターネット上では無限にある星のように見上げただけでは見つからないようになっています。商品を置くところは決まっていますか?そこにあなたのことを知らないお客様は来てくれますか?

どこで販売するか、そこにお客様は来てくれるか、どれぐらい来てくれるか、販売店を持つコストはどれくらいかかるか考えましょう。

HOW:広告・PR

あなたのアイデアをどうやって広めますか?いざ商品ができて、販売することができても、お客様は見ず知らずのあなたの商品が、自分にとって本当に役に立つものだとは知りませんし、そもそもあなたの商品があることを知りません。あなたの言っていることは信じてもらえますか?どうやって伝えますか?伝える前にお客様をお店につれてくることはできますか?お客様を見つけることはできますか?
当たり前ですが、商売は、お客様を見つけて、話をする時間をもらって、納得してもらって、はじめてお金を支払ってもらうという工程の繰り返しです。

あなたは世界でもまれに見る絶世の美女or美男です。渋谷のスクランブル交差点を行き交う異性を百発百中で振り向かせて落とすことはできますか?

どうやって知ってもらい、納得してもらうことができるか考えましょう。

WHAT:商品・サービス

ようやく最後のポイントです。あなたのアイデアはどういう商品(サービス)ですか?お客様にご来店いただき、手にとってもらい、購入してもらい、使って喜んでもらい、また購入してもらうことはできそうですか?

以上です。
いかがでしたか?全てクリアに回答できましたか?

正直、私自身これまで10年以上この未知に携わってきていますが、すべてをクリアにできたことはありません。思いついた瞬間は、クリアできた気がしても、友人、知人、アンケートと、ヒアリングの範囲を広げるたびに、「こんなことにも気づいてなかったのか…」と暗澹たる思いになります。
とは言え、予算も時間も無限にあるわけではないので、ある程度のところで折り合いをつけて、勝負に出ます。

章の冒頭偉そうなことを言っていたのは誰ですか?という感じですよね。でも、たとえ稚拙な答えだったとしても、考えていればその考えがあっていたか間違っていたかを分析することができます。これを読んでくださっている方も、かけられる時間がある限りこの5W1Hを考えて、失敗する可能性と、失敗しても失敗に気付ける仮定を記録しておくことをおすすめします。


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