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地域活性化を改めて理解する

こんにちは。
株式会社ミーティングの東谷です。
noteでは、
「何となく知っていることを、改めて分解して、しっかり腹落ちさせる」
をテーマに執筆していきます。

初回は、「地域活性化」について。
なんとなく知っているつもりの「地域活性化」を改めて分解してみました。


「地方創生」と「地域活性化」とは何か。

改めて、「地域活性化とは」を調べていると、
地域活性化とよく似たワードで「地方創生」という言葉をよく目にしました。
この2つの違いを正しく理解できているのか、ということで、
まずはこちらを分解・理解してみました。

「地方創生」とは

さまざまな資料を見て、簡単にまとめてみました。

地方創生をする中で「地域活性化」が行われるということです。

「地域活性化」とは

一般的にいうと、地方創生を行う各地域の
・人口増加
・税収が上がる
ことを指し、
地域復興や地域おこしなどと呼ばれる場合もあります。

そんな「地域活性化」ですが、
一括りに「地域活性化」と言われている中で、さまざまな事業が行われていると感じ、個人的にまとめてみました。

このように、「地域資源・地域素材を生かした」さまざまな活性方法があることがわかります。
そして活性化の方法を組み合わせ、さまざまな事業が生まれています。

もちろん、この括りだけでなく、無限の方法や掛け合わせがあると思います。


私が気になった地域活性化の事例

ここでは、「地域活性化」を改めて理解した上で、
今までの過程で見つけた気になる地域活性化の事例と、
なぜ気になったのか、をご紹介します。

今治タオルのリブランディング事例

出典:今治タオルオフィシャルオンラインストア https://imabari-towel.jp/shop/g/g1273157/

今治タオルは、リブランディングの成功事例として有名かと思います。
リブランディングをする中で、
今治タオルの価値を見極め、価値向上を促す仕組みをつくり、
ロゴを使用したブランド認知の向上などをもたらしました。

この事例を地域活性化の観点で見ると、
以下のような活性化の方法が含まれていると感じました。

・産業の復興
・観光
・人材・担い手の確保や育成の取り組み
・雇用の拡大
・経済の復興
・販路の拡大

また、今治タオルが有名になったことで、
産地も有名になり、地域の認知向上にもなっています。


一見ブランドの認知向上や、プロダクト・仕組みの開発などと思われるものも、
地域活性化の1部になり得ると改めて実感しました。

今治タオルブランドとは別に、
今治市には「タオル美術館」という施設もあり、
最近は、フォトジェニックで楽しめると若者の間でも有名になっています。
タオル×アートを楽しんだり、タオルの製造工程を知ることができたり、
今治産のタオルを購入できるショップなども併設しています。

地元産業が復興すると、観光客によってその土地の経済も回る良い例だと感じました。

ブルーシードバッグの事例

出典:BRIDGE KUMAMOTO https://bridgekumamoto.com/products/blue-seed-bag/

ブルーシードバッグとは、ブルーシートで作られているバッグのことです。
ですが、ただのブルーシートではありません。

2016年の熊本地震を機に作られたこのバッグは、
被災地域などで使用されていたゴミになってしまうブルーシートを利用し、
被災した大分県竹田市にある工場で縫製を行ない、作られています。

県外の方にも熊本地震を知ってもらう。
できる限り風化させないために地震を象徴するアイテムを作ったそうです。

また売上のうち、20%を被災地域で活動する復興支援団体や社会課題に取り組む団体に寄付し、すべて被災地域などに売上が落ちる仕組みになっているそうです。

(一部ホームページから抜粋)

被災地で使用され、ゴミになってしまうものが、
復興支援のものに生まれ変わるということが、目からウロコでした。

そして、復興支援という一面だけでなく、
その中で出てくる課題を解決していく一面も持ち合わせていることも気になったポイントでした。
課題とは、災害ゴミによる環境問題や観光へのダメージ、支援団体の資金問題などです。

このバッグには、
地域支援やまちづくりから、社会問題の解決をする要素が含まれていると感じました。

釜ヶ崎芸術大学の事例

出典:新今宮ワンダーランド https://shin-imamiya-osaka.com/spot/kamagei/

釜ヶ崎芸術大学とは、大阪市西成区の釜ヶ崎と呼ばれる地域で行われている市民大学です。この釜ヶ崎芸術大学は、さまざまな要素が含まれていると感じています。

まず、地域のさまざまな施設を会場に、
さまざまな講師を招いたワークショップや講座が開かれ、
地域の方や地域外の方誰もが参加し、学びあうことができます。

現代芸術活動の普及や、人材育成も行なっているようです。

この地域は寄せ場の歴史を持ち、
高度成長期の日本を支えてきた歴史がありますが、ネガティブな印象もぬぐえない地域だと感じます。
地域外の方と地域の方が交流することで、
釜ヶ崎が支えてきた現代社会や暮らしそのものを問い直す機会となり、
この地域で古くから培われた助け合いや支援制度などに見られる仕組みや知恵を学ぶことができます。

そして、することがない・話し相手がいない・朝から酒を飲むしかないというような行き場をなくした無目的な多くの方たちに目的や生きがいをもってもらおうという志を持ち活動されている事例です。

(一部ホームページから抜粋)

この事例は、
・人材・担い手の確保や育成の取り組み
・交流の活性化
・地域支援
・まちづくり
などがわかりやすく体感できる事例だと感じます。

私も実際に一度、釜ヶ崎芸術大学のカフェを訪れたことがありますが、
この地域の方や、海外から来られた方、私のような地域外のものが、
同じ空間でお茶を飲み、お話し、交流でき、
言葉にできないようなあたたかい時間を過ごしました。

また、訪れた日に近くの公園で開催されていたライブも見に行きました。
地域の方がたくさん集まり、
カップ酒を片手に最前列に紛れ込む方、
途中で踊り始める方などもいながら、
その場の誰もが音楽を聴きながら、各々に楽しんでいるという光景を見て、
音楽や芸術の力は偉大だと感じました。

このようなコミュニティの場所に行き、
本やSNSでは感じられない・知ることができない体験をし、
その地域と地域の方を知る、
そして社会問題やその地域の課題を知る、
芸術の力を改めて実感する、
という体験をしました。


地域活性化とデザイン

さまざまな事例を見ている中で、
もう1つ改めて感じるポイントがありました。

地域活性化×「デザイン」の中にも段階ごと・用途によって適切なデザインがあると改めて感じたことです。

グラフィック・WEB・プロダクト・建築・ファッション・ソーシャル・コミュニティ・ブランディングなど、
今思いつくだけでもこんなに出てきます。
もっと細分化していくと、もっと膨大なデザインがあります。

地域活性化をしていく中で、
まず最初に、地域・資源・素材・人・歴史・問題や課題などを知る。体験する。
その中で、地域の特徴を見つけ、
特徴を活かした活性化・解決方法はどんなことがあるかを考える。
その手段の1つにデザインがあり、
その先のアウトプット方法としてもデザインがあることを再認識しました。


まとめ

改めて、「地域活性化」を分解し、理解し直してみると、
意外と自身の中での整理ができていないことに気がつきました。

今までなんとなく知ったつもりでいたことを言葉として書き留め、図解にし、
さまざまな事例を、「地域創生と地域活性化とは何か」から分解していくことで、よりクリアに理解できました。

また、良いと思った事例は何が良いと感じたのかを言葉にすることで、
自身の糧となった気がします。

こんなこと当たり前ではないか、
と感じる方も多々いることを書いていったかと思いますが、
私と同じように、地域活性化に取り組んでいるけれどもう一度根本から見直したい方や、
これから地域活性化に取り組む方、
地域活性化に興味を持っている方の何かの気づきやきっかけになれば嬉しいです。