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一生分の「すみません」を言った育休復帰後。マミートラックと3歳時短の壁

当事者になるまで知らなかった「マミートラック」

こんにちは!ミートキャリアでサービス開発を担当しているいちげつかおりです。 今は海の見える家からフルリモートで育児も仕事も楽しんでいますが、数年前はキャリア迷子、お悩み盛り盛り、涙の日々でした。

「海のそばで暮らしたい」その夢を叶え、毎日瀬戸内海を眺めて生活中

このnoteを書くにあたって、キャリアに一番悩んでいた頃を振り返ってみました。2020年3月にわたしが書いたnote。そこには、こんな言葉が並んでいました。

育休明けにまさかの異動、そして責任者から事務職へ。子育てしながらも職位的なアップを目指すつもりだったわたしには、文字通り青天の霹靂!でした。

「子育ては今しかできないんだから、仕事はほどほどに」「両立は大変なんだし、しょうがないよ」「前みたいな働き方はできないんだから、逆に良かったんじゃない」「欲張っちゃいけない」

いろんな人がわたしを元気付けようと声をかけてくれました。確かに、言われた通り。冷静に考えると、この異動はわたしにとって悪くない条件だったのかもしれません。

でも、でも、気持ちがついてこない。今まで積み重ねてきたものがゼロになったような、そんな悔しい気持ち。これからの自分の立場や職位アップの機会についての不安感。
これらが置き去りになってしまいました。

(当時のnoteより)

わたしは育休に入るまで、いわゆる山登り型キャリアを歩んでおり、社内で昇格昇級していくことをやりがいに感じていました。育休復帰してもそれは変わらないはずと思い込んでおり、当事者としてマミートラック*に陥るまで、その言葉さえ知らずに生きてきました。

*マミートラックとは、産後職場復帰した女性が、自分の意思に関係なく、出世や昇給から遠いキャリアポジションに陥ってしまうことを指します。

育休中もスキルUPのために勉強し、キャリアコンサルタントの国家資格を取得、復帰後にやりたいことを実現するために準備していました。だからこそ、育休復帰時に会社から言い渡された、望まぬ異動やポジション変更はまさに青天の霹靂で、大きなショックを受けました。

「働く時間が短くなったら、戦力外なの?これまで頑張ってきたのに…」
「もう誰もわたしに期待していないんだ…」

突然、仕事における目標ややりがいを奪われたような感覚に陥り、キャリア迷子に陥ってしまいました。

一生分の「すみません」を言った育休復帰後

わたしは、育休明け数ヶ月は、辞めたい!もう辞める!と思いながら毎日出勤していました。

わたしの場合、辞めたい!理由はふたつ。ひとつは、新しい仕事にやりがいを感じず馴染めなかったこと、もうひとつは、子どもと自分の体調不良が続き、遅刻早退欠勤の嵐に心身共に疲れてしまったこと。

「すみません、休みます」「すみません、遅れます」「すみません、帰ります」一生分の「すみません」を使い切った気がします。謝ってばかりの毎日。周りに迷惑かけながら仕事している自分がしんどくなってしまいました。

(当時のnoteより)

辞められなかった理由はただひとつ。幼子を抱えて転職するのは大変、無理だろうと思い込んでいたから。ただただ毎日を必死で乗り越える。その繰り返し。

保育園の送り迎えを含め、片道通勤1時間半以上かかっていたということもあり、時短勤務とは言え、毎日がぱっつんぱっつんのスケジュールでした。

望まぬ仕事、謝ってばかりの日々、余裕のない生活。何のために働いているんだろう…娘の寝かしつけをしながら、毎晩涙をこぼしていました。

あの頃、キャリアカウンセリングを受けていたならば、転職してリモートワークという選択肢を見つけたり、一度しっかり休むという道を選んだかもしれません。何より、現職しかない…という思い込みを外してもらえたのに…そう振り返っています。

「今は、手放す」という考え方。キャリアは諦めなくていい。

※ここでの「キャリア」は、仕事だけではなく、人生マルっとを指しています。

復帰して半年ほど経ち、保育園からの呼び出しが少なくなった頃、娘をはぐはぐしていた時にふとある考えが浮かびました。

自分の望む仕事、目指していた社内におけるキャリア形成。確かにそれらは「今」わたしの手の中にはない。

でも、それらは奪われたわけではないし、永遠に絶対に手に入らないものでもない。

「今」わたしは、子どもを優先「したい」から、それらを一時的に「手放した」。

「今」手放していても、またいつか取り戻せるように挑戦すればいい。もしくは、手放したことで新たな道を見つけ、歩み出すかもしれない。
「今は」、手放す。「今」手放しても、また手に入れればいい。

(当時のnoteより)

自分のキャリアは自分のもの。そう認識できた瞬間でした。

実は、当時の勤務先では「時短勤務は3歳まで」しか認められておらず、わたしの場合フルタイムに戻ると、保育園のお迎えに間に合わなくなるため、契約社員になるか、退職するしか道がありませんでした。

時短終了というタイムリミット。わたしは次のように決めました。

  • 時短延長できる→現職を続け、社内でやりたい仕事ができるポジションを再び目指す【やりたい仕事は一旦手放し、あとで取りに行く。】

  • 時短延長ができない→退職し、キャリア支援の道に踏み出す【外にやりたい仕事を取りに行く】

時短延長ができるか否か(働き方)をキャリア選択の判断軸とし、会社に制度変更ができないか提案書を出したり、人事部長に直談判したり、できることは全てやってみました。

結果、時短延長が叶わなかったので、退職を選択、キャリア支援の道を歩むことになりました。今振り返っても、あの時の選択にひとつの後悔もありません。

今、何を大事にしたいかをしっかり決めたから。自分の意思に反して、手放さなくてはならなくなったキャリアがあったとしても、また手に入れに行けばいい。何回でも挑戦すればいい。

今はそんな風に考えています。今のわたしは川下り型キャリア。ゆっくりと川の流れに身を任せながら、その時その時に優先したいことを「軸」におき、興味の赴くままにキャリアを歩んでいます。

娘とのはぐ。幸せタイム。家族みんなが「明日も楽しみ」と思える生活がしたい

自分のキャリアを「自分の意思で歩む」ために

わたしは今、月1回ペースでキャリアカウンセリングを受けています。キャリア支援者としてキャリアカウンセリングを提供する傍ら、自らも相談者としてキャリアカウンセリングを受けているのです。

理由は一つ。モヤモヤを抱えて生活したくないから。キャリア支援者だから、キャリアに悩まないと言うことはありません。人間だもの。自分のこと、自分ではわからないものです。

子育てしながらの仕事、感情の揺らぎが多いわたしは、落ち込んだり自信をなくすこともしばしば。定期的にキャリアカウンセリングを受けることで、納得感あるキャリアを歩んでいます。

「定期的な仕事と生活の振り返り」、「何を大事にしたいのか」という「軸」の確認。そして、日々のデトックスのために(笑)。

もしあなたが、今ひとりで悩みを抱えているのであれば、キャリアカウンセリングを受けてください。これまでのあなたを労り、肯定し、そして、新たな選択肢・可能性を広げてくれる味方が待っています。もう、あなたひとりでがんばらなくていい。だから、話しに来てほしい。そう願っています。


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ミートキャリアの運営メンバーが、1人ひとりの実体験を元にキャリアへの想いを綴るメンバーnote。10人のリレー連載でお届けします。


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