第40話 スサナル先生という人
自分がもっと美人だったら、どれほどよかっただろう。もっとどれだけ自信を持って、スサナル先生と喋れただろう。
ツインレイを検索するとたくさん出てくる「美人説」。残念ながら、そこに限って私に当てはまることはない。
統計として、ツインレイは恋愛経験の多い美男美女が多いとされるけど、なんの学びのためなのか、そこは私に該当しない。多くのツインレイによく聞かれる“恋愛遍歴”などという言葉は、私にとってはそもそも無縁、今まで歩んできた現実からも、自分の容姿が嫌いだった。
……
「マジで毎回、担任運が良すぎでしょ。」
そう断言するだけあって、あきらはどういうわけかスサナル先生にかわいがられ、またあきら自身もスサナル先生を気に入っていた。
小学校でもいい先生たちに恵まれたあきらは、今までもクラス替えのたびに満面の笑みで帰ってきていた。
今回の『担任ガチャ』、スサナル先生へのあきら評は、遠慮なくからかってもいい意味でへこたれず面白く、自分に非があると思えば生徒に対してきちんと謝ってくれて、大人として尊敬できる人なのだそう。
長い入院経験から、下手に医師や看護師といった大人の裏表を嫌でも目にしたあきらにとって、この先生は滅多にいない、嫌いなところが見つからない大人だということだった。
そんなあきらは毎日帰宅すると、よく先生の話をべらべらと喋った。学校であった先生とのやりとりから、ホームルームで話してくれた子供時代の遊びのことなど内容は多岐にわたった。
この子自身がどれほど先生を気に入っているか、あきらからそれが伝わってくると同時に、スサナル先生という人の情報が不思議と次々私のもとに集まって、それが巡って私と先生との会話の切り口になることも多々あった。
そして次第に、先生にまつわるこんな話もあきらが持ち帰ってくるようになった。
修学旅行先では具合が悪くなるから見学できない場所があることや、小学校の時に臨死体験をした話など、話す相手を選ぶ内容。人によってはオカルトと毛嫌いする、精神世界の体験談。
それなのにスサナル先生とは男性にしては珍しく、生徒相手にも自分の霊感、霊体験を隠そうとしない人だった。内容を聞いていても、霊的ポテンシャルがとても高い人……。
それはつまり、どこでどう、私の心がバレるかわからないということと同義だった。
日頃けーこのような人間とつるんでいる私からしたら、相手が自分の想像以上に心を読むサイキックかもしれないという発想は、嫌でも自然に湧いてしまう。
学校からの信頼も厚く、生徒からも保護者からも人気のある先生。歳上の奥さんを大切にし、プラチナ色の証を薬指にしまっている人。
そんな人に、自分のような美人でもない魅力の薄い、既婚者でなおかつ受け持ち生徒の母親が好意を持っていることがわかってしまったら、相手は絶対迷惑だろう。バレたらきっと嫌な思いをさせて、そして避けられてしまうんだろうな。
徹しよう。
ただの保護者に徹しよう。絶対に、この人の前で自分の心を漏らさないようにしよう。自分の心をバラさないようにしよう。普通の人のふりをしよう。そう、絶対に。
だけどそう、決心したはずなのに……。
written by ひみ
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実話を元にした小説になっています。
ツインレイに出会う前、出会いからサイレント期間、そして統合のその先へ。
ハイパーサイキックと化したひみの私小説（笑）、ぜひお楽しみください。
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私も昔から自分の霊感はわりと隠さないほうだった。
ツインレイは趣味嗜好や考え方も似てるけど、
それでもさすがに自分の臨死体験をホームルームで話した彼にはビビったよ！
気づいたら体がガックンガックンなっててやばかったって話。
あきらとの話の流れで、ではなく、
教室全員の前でこんなこと喋ったんだよこの人……。
時々度肝抜かれる笑
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今回の一斉遠隔ヒーリングに調整が入った裏事情、
まさかの書いてみました。
これだけの効果があったものなので、なんとか形にして皆さんに届けたいと、けーこと二人で練り直してます！
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