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【実施報告とアンケート結果】2022/12/14(水)交流会

2022年12月14日(水)に開催された第1回交流会についてご報告します! 

 ■交流会について 

<開催の趣旨>

これまでの勉強会(計3回)では、主に医療職の立場から、患者・医療者間のコミュニケーションについて考えました。
これらの事後アンケート結果で、学生からは「患者さんの話にもっと焦点を当てて聞きたい」との声を受けて、患者さん・ご遺族・ご家族とより対話の時間を持てるような機会を用意したいと考えたのが、本交流会開催のきっかけです。
具体的には、「医療系学生に患者さんの思いや背景を知ってもらうこと」を目的とし、対話を重視するために10名程度の小規模、密度の濃い時間とするため1時間と短めの開催としました。
短い時間の中でも、患者さんの話題提供を受けて思ったこと・感じたことを学生が自由に共有できればと考えました。

<概要> 

イベント名:第1回 医療者と患者さんのコミュニケーションを考える交流会
実施日時:2022年12月14日(水)20:00-21:00
ゲスト:轟 浩美 さん(認定NPO法人 希望の会 理事長)
参加者:医学科学生(6名)
運営:学生スタッフ(5名)

<プログラム> 

20:00〜 導入・参加者の自己紹介
20:10〜 轟さんによる話題提供
20:30~ 意見交換・懇親会
21:00  終了 

<勉強会の内容・実施報告>

冒頭、運営よりご挨拶、交流会のルールに関する説明、会の趣旨についてお伝えしました。
(発起人である遠藤(金沢大学)が開催に至るまでの根本になった思いについては、以下をご参照ください。) 

続いて、ゲストの轟浩美さんより、『後悔のない日々を送るために 〜体験から願うこと〜』をテーマに、話題提供をいただきました。
轟さんは、認定NPO法人「希望の会」の理事長として、スキルス胃がんの患者さんやご家族への支援を行っているほか、厚生労働省のがん対策推進協議会の委員としてもご活躍の経験がある方です。

がんのご遺族としての経験を元に、患者本人・家族がどのような心理状態にあり、医療者とのコミュニケーションのズレにどのような背景があるのかについてお話しいただきました。
最後には参加した医学生に対して「『良い医師』を目指すのではなく、患者と共により良い医療を考える医療者に」とのメッセージもあり、参加した学生にとって感じることの多い時間だったのではないかと思っております。

話題提供の後には30分程度の時間で、轟さんと自由に会話する交流・懇親会を実施しました。
轟さんからの「学生のみなさんの率直な感想や意見が聞きたい」という言葉もあってか、学生からの「実習に参加している中で、時間が無い中で患者さんにどう接すればいいかわからなくなることがある」という質問を皮切りに、参加してくださった学生全員から率直な質問や感想が飛び交ったのが大変印象的でした。
それらに対して轟さんが丁寧に回答してくださり、参加学生にとっては、自分の感じたことに対するフィードバックと応援を貰うと同時に、他の学生が感じたことを知る貴重な機会になったのではないかと考えます。

今回は対話を大事にするために参加学生の定員を設け、少人数での実施となりました。
皆様のご協力のおかげで、その良さを活かすことのできる交流会になったのではないかと考えております。
引き続き、患者さんの思いや背景を伺うことができる場を作っていく予定ですので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

改めまして、轟浩美さん、貴重な交流の機会をありがとうございました。

■実施後アンケート結果

参加した6名の学生全員からご回答をいただきました。

<参加学生の学年>

2年生から6年生まで、多様な学年の方にご参加いただきました

<轟さんの話題提供の感想(抜粋)>

  • 実体験や思いを言語化してお話しいただき、大変印象深かったです。

  • 患者さんの家族として、どのような心境で告知内容を受け止めたか、治療法を探したのか、医療者と違う立場での視点や考え方を知ることができました。

  • 「医学は科学、医療は物語」というかけがえのない言葉に巡り会えました。

<交流会部分の感想(抜粋)>

  • 他の参加者の皆さんの感想や疑問が興味深かったです。

  • 学生それぞれの率直な感想が聞けて、轟さんも一人一人に丁寧なコメントを下さってありがたかったです。

  • 参加者同士も話せるような時間があるといいなと思いました。

■ゲストの轟さんから学生へのメッセージ

参加された学生の皆様からの感想を受けて、ゲストの轟さんからメッセージを頂戴しました。是非ご覧ください。

コミュニケーションギャップを埋めるのはスキルではないと思っています。目の前にいる1人、1人に人生、生活があることを忘れずに、人として向き合うこと。
わかることは難しくても、気持ちを話してもらいたいと思い、そのために何が出来るかなと考えることだと思っています。今回、医学系の学生さんとともに、率直に話せた時間は私にとっても気づきがたくさんありました。
誰かに言われたからではなく、自ら考えたいという姿勢に背筋が伸びました。
ありがとうございました。

■最後に

今後も定期的に勉強会・交流会を続けて参ります。
次回は年始の2月・3月頃にイベントを開催することを予定しておりますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

よろしければぜひTwitter(@medstudent_comm)等もフォローや記事へのいいね、シェアなどで周囲の学生さんにお伝え頂ければ幸いです!