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医療ヘルスケアの未来をつくるメドレーの広報とは?〜デザイン×コミュニケーションの力で社会課題の解決へ挑む〜

こんにちは、メドレー 広報グループの佐々木です。

メドレーでは、今年1月から代表直下の組織としてDesign&Communication室(以下、D&C室)を立ち上げ、デザインと広報が一体となってコミュニケーション活動に取り組んでいます。

今回は、D&C室を統括する室長の波切さん、広報マネジャーの佐々木、広報活動にアドバイザーとして関わってくださっている株式会社はね 矢嶋さんの3名で、メドレーの広報についてテーマごとに語りました。


登場人物

波切さん
執行役員 Design&Communication室長
2016年7月入社。プロダクト開発に携わりUIデザイン・プロダクトマネジメントを担当後、現在はグループ全体のブランドマネジメント、コミュニケーションデザインや広報部門を担当。

佐々木(執筆者)
Design&Communication室 広報グループマネジャー
PRエージェンシーを経て、IT企業で広報機能の立ち上げやコーポレートブランディングを牽引。2022年12月メドレー入社。グループ全体の広報活動を担当。約18年にわたり、PRを中心としたコミュニケーションの仕事に従事。

矢嶋さん
株式会社はね 代表 
コミュニケーションアプリ「LINE」の広報・マーケティング統括を経て2017年10月より株式会社メルカリにてグループ広報責任者を務める。2023年3月末にメルカリを退社し、同年6月にPRコンサルティング会社「はね」を設立。

メドレーらしさでコミュニケーションを最大化する広報組織

佐々木:
今日は、「メドレー広報のいま」「メドレーの広報として働くということ」「メドレー広報のこれから」の3つのテーマでお話しできればと思います。
メドレー広報のいまを語るにあたって、まずは、D&C室という組織について話したいのですが、デザインとコミュニケーションが融合した組織は、個人的には広報部門としてひとつの理想の形だと考えています。デザインと広報は親和性が高く、とくにブランディングの観点では相互シナジーが大きいと感じますが、体制として実現できている企業は少ない印象です。組織構成の狙いを波切さんからお話しいただけますか。

波切:
広告などに代表されるように、デザインとコミュニケーションはセットで考えられる機会が多いと思うのですが、確かに組織として形にできている企業は珍しいかもしれないですね。
経営や事業のコミュニケーション面での課題を解決するには、デザインという機能が役立つと考えています。
メドレーは今年2月の通期決算でアップデートした中期目標では2029年に向けて売上1,000億円を目指していくなど、企業として次のフェーズに入っていく感覚があります。その中でコミュニケーションの面でもデザインやブランディングは重要な要素になると思っていて、D&C室設立の狙いもそこにあります。

執行役員 Design&Communication室長 波切さん

矢嶋:
医療ヘルスケア業界では、少子高齢化とそれに伴う医療費の高騰、2024問題と言われる医師の時間外労働の上限規制などを背景に、医療人材の供給・マッチング効率や医療全体の生産性を上げることが必要で、メドレーの事業によって解決できる課題は社会全体の課題とも言えます。広報は世の中の時流を捉えて事業の追い風にしていきますが、すべての企業に風が吹いているわけではないことを考えると、メドレーは時流の中心にいて広報としては取り組みがいのある環境ではないでしょうか。
一方、スタートアップは壮大なミッションやビジョンを掲げ、その期待値に対してヒト・モノ・カネを調達して非連続な成長を目指すミッションドリブンな企業も多い。メドレーはその真逆で、壮大なビジョンを語ることなく着実に積み上げてきたものを未来に繋げていて、大多数のスタートアップとはアプローチが違うところがユニーク。だからこそ、「自分達をどう見せるのか」というブランディングの観点が重要なのだと思います。

佐々木:
おっしゃる通り、メドレーは社会課題に対してアプローチできる領域が広く、ミッションである「医療ヘルスケアの未来をつくる」の実現に向けては、広報も長期的な視点で取り組んでいく必要があります。想像できる先に広がる未来を表現するには、言語だけではなく、非言語でのアプローチを組み合わせることも有効だと思うので、デザイン的なアプローチを取り入れたメドレーならではの広報手段をこれからどんどん試していけるといいですよね。
通期決算のタイミングで実施したメディア向けの発表会では、中期目標だけでなく創業の経緯・MVV・事業の特長なども説明しました。MVVに関しては、それぞれのメドレーにおける考え方をこのタイミングで改めて整理しましたが、1ヶ月ほどかけて代表の瀧口さんとこのメンバーで発信するメッセージも含めてじっくりと検討しました。その議論においても、発表資料のアウトプットとしても、デザインの力が欠かせなかったと思います。

波切:
発表会では、IRの内容・瀧口さんが伝えたいこと・広報として発信すべきメッセージの3つの方向性を合わせて、かつメドレーへの理解度もターゲット読者もさまざまなメディアの共感を得る必要があったので、最初から非言語で伝えるアウトプットもイメージしながらスライドのプロトタイプを作って瀧口さんとすり合わせていきました。
デザイン的なアプローチによってアウトプットが出せて、組織としてバリューを発揮することができたのがよかったですね。

佐々木:
メディアへのメドレーに対する期待値醸成にもつながり、発表会をきっかけにビジネスメディアでの記事化もいただきました。言葉で語るだけでなくデザインでコンテキストを埋めていくことで、トップの想いをしっかりと伝えることができたと思います。

メドレー広報の魅力は成長できる環境と経営陣との距離の近さ

佐々木:
次のテーマ「メドレーの広報として働くということ」では、まず、矢嶋さんに、広報のプロフェッショナルとしてメドレーをどう見ているか伺いたいです。

矢嶋:
私から見てメドレーは、会社としての勢いとモメンタムがあります。海外への事業展開やオープンイノベーション組織の立ち上げによる新規事業の強化、エイチームウェルネスから事業継承した女性向け体調管理アプリのラルーン事業や医療人材サービスを展開するグッピーズ社の買収と、「2029年に売上1,000億円」という目標に向けて多方面に手を打っており、上場企業としての広報だけでなく、グローバル、新規事業、M&Aなど、介在できる領域が広いのはPRパーソンから見ると魅力的です。

波切:
矢嶋さんにサポートいただいていることは、現場ではどう感じていますか?

佐々木:
私はキャリアのスタートではPR代理店でクライアントの広報支援をしていて、マスメディアを通じた世論形成やコミュニケーションによってステークホルダーと合意形成を図ることに広報という仕事の可能性や面白さを感じていました。その中で、広報が社会課題に対して貢献できる部分は大きいと思っていたからこそ、メドレーにジョインしました。
医療ヘルスケア領域の課題は特定の人だけに影響するものもあれば、世界中の人に係るようなものもあって、広報活動では長期的な視点で俯瞰して課題を捉える必要があります。そういった点で社会インフラを広報を通じて成長・浸透させていった経験がある矢嶋さんの知見はとても頼りになります。
ほかにも、広報活動に欠かせない第三者視点を持って議論に参加いただけるのはプラスですし、メンバー育成に関わっていただく中で私自身の学び直しの機会にもなっています。
矢嶋さんから見てメドレー広報の働きぶりはどうですか?

Design&Communication室 広報グループ マネジャー 佐々木

矢嶋:
全社としての強みでもあると思いますが、ひとりひとりのプロフェッショナル意識が高いですよね。着任して一番驚いたことは、行動指針であるOur Essentialsのひとつでもある「ドキュメントドリブン」が徹底されていること。広報組織として何を目指しているのか、そのために何をするのか、成果目標は何か、といったことが背景や経緯も含めて明確にドキュメント化されていて驚きました。メディアリレーションの方針やリスク管理、ニュースリリースの配信のような業務フローに至るまで整理されていて、広報活動の基盤としては充分に整備されています。メガベンチャーでここまでしっかりやっている企業は稀ではないでしょうか。
佐々木さんは今のフェーズのメドレーで働くことをどう感じていますか?

佐々木:
私がジョインした一年前には、メドレーはすでにプライム上場企業で従業員も1,000人近く、マーケットリーダーとなっている事業もありました。スタートアップというには成熟している部分もある一方、日本を代表するような大企業に比べればまだまだ足りない部分も多い。広報としては中途半端なフェーズで面白くないと感じる人もいるかもしれませんが、このフェーズでしか経験できない広報活動もあります。とくに、メドレーは医療に特化したバーティカルSaaSを提供しているのでBtoCのメガベンチャーに比べると企業認知度が低い。今後社会に大きな影響を与える企業として成長する過程で、どんな認知やイメージを取っていきたいのか、それを広報でデザインできる状態というのはむしろ面白いフェーズだと感じています。

矢嶋:
メドレーの広報として働くにあたって、トップとの距離の近さも大きな特長ですよね。メドレーでは、広報としての戦略や方向性に対してトップと対話しながらゼロベースで議論している。メディアリレーションや成果目標の設定一つとっても「そもそも何のためにこれをやるのか」というところから突き詰めて議論しながら経営と広報の目線を合わせて進めていくスタイルで、私も知らず知らずのうちに「広報ってこうだよね」という共通認識があることを前提に進めてしまいがちなところがあったので、瀧口さんをはじめとした経営陣とフラットに議論する機会をいただけたことで、自分自身も本質的に何をするべきか見つめなおす機会になっています。

波切:
そういった距離感だからこそ、広報のストーリーテリングを経営からのメッセージに取り入れながら発信してもらうことができていると感じます。
広報は社会的なコンテキストに合わせて情報発信をしていくべきですし、ステークホルダーの声を経営陣にフィードバックすることも重要だと考えていますね。

矢嶋:
企業の”理想のあり姿”は広報だけが作るものではなく、トップの頭の中にあるものを広報がいかに引き出すかが重要です。先ほど話に出た通期決算では、メドレーのビジョンについて瀧口さんから「夢のようなビジョンではなくて、実世界での目標や”あり姿”をビジョンとしているからこそ、これまでの成果を実現してきた」といった発言がありました。会社としての強い意志を感じますし、こういったメドレーらしい表現をトップとの対話のなかで広報が探りあてたことができたからこそ、発信できた内容だと思います。

通期決算での発表スライド

佐々木:
海外事業における広報活動でもトップとの距離の近さを感じています。立ち上げ段階から市場をどう取っていくのかと、そのために情報発信をどうやっていくのかが両軸で検討されていて、現在はUSに勤務している広報メンバーと一緒に瀧口さんと定例ミーティングを持ちながらグローバルでの広報戦略を検討して、推進しています。
言語も文化も違う中で日本での広報の常識が通用しないケースもあり、立ち上げフェーズなので手探りで進んでいる部分も多いですが、刺激が大きく新しいチャレンジを通じて事業と一緒に私自身も成長することができています。

社会との接続をデザインしながら、連続的な成長を支える広報組織へ

佐々木:
最後のテーマは「メドレー広報のこれから」です。まず、足元の広報課題と今期から来期にかけて波切さんが実現したいことを改めて教えてください。

波切:
今期は広報組織の土台をしっかり作り上げたいと考えていて、広報にとって重要な社内情報を収集して一元管理する「トピック管理PJ」の推進といった仕組みづくり部分の強化を図っていきます。

矢嶋:
コミュニケーションをデザインするうえで”情報”はもっとも重要なパーツで、広報は社内・社外含めて情報の在庫を持っておくことが大事。そういう意味で、社内情報の収集・管理を仕組み化する取り組みである「トピック管理PJ」は非常に興味深いですね。トピック管理と組織、それぞれ今はどんな状況なのでしょうか?

波切:
広報では組織やプロダクトごとに散らばってしまうニュースや周知すべき「広報トピック」を仕組みでキャッチアップする方法が確立できていなかったので、広報部門に集約して一元管理し、適切に発信することを「トピック管理PJ」と呼んで取り組んでいます。
協力して社内にある広報トピックを事前に記入してくれる部署も増えてきてありがたい限りですね。今後は記入してもらった広報トピックがどのようにアウトプットされたかの可視化もしていきますし、将来的にはグループ全体での情報集約を仕組み化して、広報組織がそのコントロールセンターになることが理想です。
組織の部分では、冒頭にお話ししたD&C室設立の背景でもあるブランディング強化には部門全体で取り組むべきですが、アウトプットをどのステークホルダーに届けるかという観点で、広報機能は大まかに社外・採用・社内の3つに分けています。今は少数メンバーで推進していますが、それぞれ強化していきたいため各領域でのプロフェッショナルの採用も進めています。
また、今はデザインとコミュニケーションが融合した組織ですが、あくまで密結合ではなく組織が成長した際に分離することも可能な組織設計を考えています。

佐々木:
アドバイザーの視点では、メドレー広報では今後どういったアプローチが必要になると考えてますか?

矢嶋:
これはメドレーのカルチャーの裏返しかもしれませんが、メドレー広報も愚直かつ地道に凡事徹底の精神でやってきたが故に、生真面目すぎるところもあるように感じています。事業としてのカバー領域が広がっていて会社全体の抽象度・複雑性も上がっている現在のメドレーにおいて、広報がいかに会社や事業に貢献していくかという観点で考えると、個別の”点”の発信の最大化に留まらず、会社全体を貫くストーリーやナラティブを発信し、社内外のステークホルダーの共感を促していくようなアプローチも必要ではないかと考えています。

株式会社はね 代表 矢嶋さん

佐々木:
おっしゃる通り、今まではオンライン診療の規制緩和や医療従事者の人材不足など、個々のプロダクトで目指したいことや解決でしたい課題に対して「メドレーはどうアプローチするのか」を発信していました。これからは、メドレーグループの全事業を通じてミッションを実現した先にはどういった世界があるのか、もっと全体の解像度を上げて伝えていく必要があると思います。

波切:
2025年問題など、日本の医療福祉は大きな課題を抱えています。
メドレーはこれらの課題解決という社会要請に応えていくことで事業・プロダクトを磨いて成長していくという方針であり、矢嶋さんに話していただいたように世の中の時流を捉えた環境下にあると感じています。
こういった環境下で広報として伝えるべきことやブランドを作り込んでいけるのは中々ないチャレンジだと思っていますので、ぜひメドレーの広報に興味を持ってもらえたら嬉しいですね。


D&C室では、これからのメドレーの広報を一緒に支えてくれる仲間を募集しています。
興味を持っていただいた方はお気軽にご連絡ください。


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