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医療 製薬業界|1週間の注目記事(10/19-10/25)

クリニファー株式会社でインターンシップをしている大学院生のオダニと申します。
今回は10/19-10/25の1週間で、私が興味を持った注目記事を共有します。コメントやアドバイス等ありましたら、ぜひお願いいたします!

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第一三共 米メルクとADC3製品で戦略提携

日刊薬業(2023年10月20日)https://nk.jiho.jp/article/184795

第一三共は20日、独自の抗体薬物複合体(DXd-ADC)技術を用いた3製品について、米メルクと全世界での開発・商業化に関する契約を締結したと発表した。メルクが強みとするキイトルーダなどで培ったがん領域での豊富な経験、専門性、高い開発力に、第一三共のADCを組み合わせることで、「最も多くの新たな標準治療を創出できる」と考えている。

ADC技術は画期的な技術であり、がん領域を重点領域に置く多くの企業が、その開発に注力しているようです。ADC技術を搭載した医薬品の開発競争が激化している状況を踏まえ、第一三共はメルクを戦略的提携先に選びました。第一三共はメルクから契約一時金として45億ドル(6700億円)、開発費関連一時金として10億ドル(1500億円)を受け取り、すべての販売マイルストンが達成された場合の受領対価を含めると、最大で220億ドル(約3.3兆円)になるとのことでした。
第一三共は2025年度にはがん領域での売上を9,000億円以上、総売上では2兆円を目標としていますが、この大型契約が順調に進めば達成できそうです(第一三共の企業分析はこちら)。総売上が2億円を超える企業へと成長すれば、国内では大塚HD、アステラス製薬を抜き、武田薬品工業に次ぐ2位となります。

CAR-T細胞療法・アベクマ 多発性骨髄腫の承認可否審議へ

ミクスOnline(2023年10月24日)https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=75505

厚生労働省は11月6日に薬食審の再生医療等製品・生物由来技術部会を開き、CAR-T細胞療法「アベクマ点滴静注」について、免疫調節薬、プロテアソーム阻害薬、抗CD38抗体を含む2つ以上の前治療歴を有する再発又は難治性の多発性骨髄腫(MM)に係る効能追加の承認可否を審議する。

CAR-T細胞は最も有望な次世代がん治療薬の1つとして注目を集めており、海外ではノバルティスやギリアド、ブリストルなどの大手企業がその開発を進めています。ロシュも日米のバイオベンチャーと相次いで提携し、CAR-T細胞療法の開発に参入しており、CAR-Tの世界市場は2028年に約167億ドル(約2兆3380億円)に達すると予測されています(2022年度は27億ドル)。日本のベンチャー企業では、山口大学発のアカデミアベンチャー企業であるノイルイミューションバイオテックが自家のCAR-T細胞の開発に取り組んでおり、中外製薬と提携しています。CAR-T細胞の動向について今後も注視していこうと思いました。

沢井が不正、テプレノンカプセル溶出試験で

日刊薬業(2023年10月24日)https://nk.jiho.jp/article/184853

沢井製薬はテプレノンカプセル50mg「サワイ」の安定性モニタリングの溶出試験において不正があったことを認めた。カプセルから顆粒を取り出し、別の新しいカプセルに薬剤を詰め替えて合否判定を行う不適切な試験が2015年以降、実施されていた。

今年もジェネリック医薬品の不正な製造が相次いで発覚しています。7月には日医工が品質問題により後発医薬品258品目の販売を中止した件もあり、ジェネリックへの不信感がますます募る一方です(関連記事はこちら)。今回の不正により工場が止まるということになると医薬品の供給問題がさらに悪化してしまう恐れもあります。また、医薬品を病院や薬局に届ける医薬品卸業界にも影響を及ぼすと考えられます。
我々国民は処方された医薬品がGMP違反なく製造されているか確認するすべがないので、メーカーを信じて医薬品を購入するしかありません。そのため、ジェネリック医薬品業界全体でその信頼回復のために尽力してほしいと思いました。

10月中の他の週間注目記事についてもまとめています。ぜひご覧ください!(マガジンはこちら

https://note.com/medlab/m/m5b8fd95d0402


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