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医療 製薬業界|1週間の注目記事(1/10-1/16)

クリニファー株式会社でインターンシップをしている大学院生のオダニと申します。
今回は1/10-1/16の1週間で、私が興味を持った注目記事を共有します。コメントやアドバイス等ありましたら、ぜひお願いいたします!

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小野薬品 社長交代 オプジーボ特許切れ克服へ

日刊薬業(2024年1月12日)https://nk.jiho.jp/article/186944

小野薬品は11日、4月1日付で代表取締役社長COOに滝野十一取締役専務執行役員研究本部長(55)を昇格させる人事を決めた。滝野氏は研究者出身であり、これまで「グラクティブ」や「フォシーガ」などの海外への導入や導出の事業開発や、バイオベンチャーとのオープンイノベーションなどに取り組んできた実績がある。「オプジーボ」の特許切れ克服に向け、海外経験があり、研究開発や事業開発、オープンイノベーションに明るい滝野氏に社長を託した。

小野薬品の主力製品である抗ヒトPD-1モノクローナル抗体「オプジーボ」は2031年に特許が切れる予定です。現時点で「オプジーボ」は小野薬品工業の総売上高の約3割を占めているため、この特許切れによるパテントクリフは大きなものになることが予想されます(小野薬品の企業分析記事)。7年後に来る大型パテントクリフの克服のための新薬候補品の獲得に向けては、自社・共同開発も含めた研究開発、他社からの導入、M&Aなどあらゆる手段を使うとしており、これら計画を円滑に推進していくため、研究本部長である滝野氏を抜擢したのだと考えられます。大型製品を持つ製薬企業にはパテントクリフ克服への課題がつきものですが、小野薬品工業はどのように乗り越えていくのか、今後も注目していきたいと思います。

キッズウェル・バイオ 細胞治療事業を承継した子会社を新設

日刊薬業(2024年1月12日) https://nk.jiho.jp/article/186988

キッズウェル・バイオは12日、同社の細胞治療(再生医療)事業を承継した完全子会社S-Quatre(エスカトル)を4月1日付けで設立すると発表した。これによりキッズウェルはバイオシミラー事業を中心事業に据える。

キッズウェル・バイオは北海道大学発のアカデミア発バイオベンチャーで、マザーズに上場しています。疾患に特異的に作用する分子標的薬(抗体医薬品)の新薬開発と、バイオシミラー開発の二種類の開発事業を軸に展開しており、今回の会社分割による子会社設立により、バイオシミラー事業の拡大に特に注力するようです(アカデミア発バイオベンチャー企業まとめ記事)。

大正製薬 経営陣によるTOB成立 4月に上場廃止へ

日刊薬業(2024年1月16日)https://nk.jiho.jp/article/187058

大正製薬ホールディングスは16日、経営陣による自社買収(MBO)に関連した株式公開買い付け(TOB)が成立したと発表した。狙いは大正製薬ホールディングスの上場廃止とみられ、株主を意識した経営による短期的な利益確保・分配への配慮を排除し、中長期的な施策実行に取り組むとした。

大手企業の上場廃止のニュースに驚きました。日本国内で薬価が下がり続けていることなどによる製薬業界全体の厳しい状況が背景にあるのではと感じました。株価を意識した経営から離れ、意思決定の自由度を高めることで、中長期的に経営を立て直すことを目的としているようで、業界の厳しい状況がそうせざるを得ない状況にしてしまったのではないかと本記事を読んで感じました。現在製薬業界で安定した実績を上げている企業も、この先ずっと安定しているとは限らないと改めて感じ、企業の経営状況は常に把握しておく必要があると思いました。

1月中の他の週間注目記事についてもまとめています。ぜひご覧ください!(マガジンはこちら


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