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知らなかったフェミニズムの奥深さ ** 男並みになりたいとは考えておりません **

先週の院での講義に、上野 千鶴子 先生がご登壇くださいました。https://toyokeizai.net/articles/-/283309

少しネガティブなイメージもあったフェミニズム・女性学。目指しておられる社会は、薄っぺらい男女平等ではなく、とても深いものでした。

そして、パワフルで軽快で子気味良く、すばらしい全ての女性の先輩です。

講義に対する礼状風レポート:

“痴漢は空気のように当たり前”、“セクハラはオヤジの潤滑油”、そんな50年前の社会に放り込まれたら、と思うとゾ~ッといたします。

今の環境があるのは、上野先生を筆頭に女性先輩方が、逆風が吹き荒れる中で、1つずつ勝ち取ってきてくださった結果だと知り、これまで女性の運動に無関心だったことが大変お恥ずかしいです。

そして、フェミニズムは「男と同じようになりたいという思想ではない」というお言葉に、ほっと違和感が解け、“女性が弱者として尊重される”というフェミニズムの深い考えが、腑に落ちてきました。

強者と弱者が存在するのが世の常であって、強者は弱者を支配したい、思い通りに扱いたいもの。ジェンダーの枠では、体力や支配欲の違いから、男性が強者で女性が弱者として、歴史的に女性は支配され能力を奪われてきた。しかし、弱者である女性もまた強者にもなる。枠を母と子に変えると、母が支配者になり、介護者と高齢者を枠にすると、介護者が強者になる。女性は子や高齢者のケアをする経験を通して、弱者を思い通りにしたいという強者の欲求を抑制することを学んできている。

だからこそ、差別がなく安心な社会を作ることが目的である政治においては、男性優位ではなくもっと女性が参画する必要があり、本来は半数を占めるべきことがよくわかりました。視点が大きく変わりました。

まだ10歳くらいのころに、男性に養われて家事、育児だけする立場にはなりたくないと思っていたことを思い出しました。この考えがどうして生じたのか、家族関係からか、何かテレビ番組によるものかは覚えていないのですが、誰にも支配されたくないという抵抗感がそんな幼い心に生れていました。そして家事、育児を低くみていたかもしれません。
今回のお話を10代で、できれば男女とも聞くと、認識がかわり、女性の社会参画がもっとすすむかもしれません。

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