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医療英語を話すひと

こんにちは、覗いてくださりありがとうございます。メディカリンガール!の中の人です。

私と英語、そして医療との付き合いについて少しお話したいと思います。

動画やnoteをご覧頂いている皆様の中にも作者は一体何者なのか?と思われている方もいらっしゃるかと思いますので。

経歴

高校卒業まで普通に日本で生まれ育ちました。高校卒業と同時に単身渡米し、短大から4年制の州立大学へ編入、卒業。その後、現地の高校や大学で働きながら修士課程を卒業しました。

4年制大学を卒業した時点であちらの医療資格である(BOC-ATC)を取得し、取得までの実習生期間から数えると約6年間にわたってスポーツ医療に携わり、様々な傷害・疾患を経験しました。

高校までは受験英語のみだったため、リスニングとスピーキングが殆どできない典型的なパターンでした。

渡米後数年が経ち、若さの助けもあって一応日常会話はなんとかなるようになりました。

がしかし、現場で臨床経験を積み始めた頃に出くわした次のハードル。

それが、今私が「医療英会話」と呼んでいるものでした。


「うつぶせになってください」

「鼻から息を吸って口から吐いてください」

「袖をまくってください」

「押したときと手を離したとき、どちらがより痛みますか?」

こんな簡単なことがなかなか言えない自分に気付き茫然としたことを今でもよく覚えています。

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アスレチックトレーナー時代。バスケ選手の足首の評価中

時は流れ、8年の米生活を終え現在は医療業界でとある外資系企業に籍を置き働いています。(英語は使いますが語学自体とは関係のない仕事です。)

現職以前にはアルバイトでドクターを対象に医療英会話の講師をしていた時期もありました。そんな時にいつも皆さん仰るのが、

「医学用語は分かるけれど、患者さんにどう説明したら良いか分からない」

「たまに外国人の患者さんを診るけれど、症状を聞きだすのにすら苦労した。ペイン?ペイン?くらいしか言えなくて情けなかった・・・」

こんな悲痛の声の数々でした。

そうした方々とのオンオフでの関わり合いのなかで、「医療×英語」これを自分のライフワークの一つとして日本の医療従事者に貢献していきたいと考えるようになりました。

前述の通り、私は解剖学から何から全て英語で入っているので医学用語に関しては日本語の方がずっと不得意でした。

そこで、育休中の時間を活用して医療通訳士の資格を取得。

難解な日本語での医学用語を育児の合間にコツコツ頑張って覚えました。。

更に、大好きなドラマ「グレイズ・アナトミー」を観ているうちに二次創作としての医療英会話の教材づくりを思いつき、Youtubeに動画をアップすることにしました。

Youtubeチャンネル

チャンネル名の「メディカリンガール」は メディカル×バイリンガル×ガール をかけており、お察しの通り、尊敬するバイリンガール ちかさんにインスパイアされています。

動画では患者とドクターの対話シーンばかりを切り取ってお届けしています。

ドクターが一般人に向かってどのような言葉を用いて病状の説明や問診、ムンテラなどを行っているか。そこにフォーカスした医療英会話教材を目指しています。

※和訳は全て自分でしています。例文は全てオリジナルです。


句動詞を制する者が会話を制する


教材づくりの中で特に意識しているのが、「句動詞」(英語ではphrasal verbと呼ばれるイディオムのこと)です。

先程上で例に挙げた例文を見てみると。

「うつぶせになってください」

 "Please roll on your stomach. "

「鼻から息を吸って口から吐いてください」

"Breathe in through your nose, and out through your mouth."

「袖をまくってください」

"Can you roll up your sleeve?"


お気づきでしょうか?いずれも句動詞(動詞+前置詞/副詞)が使われていますよね。

この「句動詞」こそが、我々日本人にとって医療英会話を含むあらゆる場面でネイティブとのギャップを感じる英語の重要な要素なのです。

例えば誰もが中学校で習う動詞、bring. 意味を聞かれれば、殆どの人が「持ってくる」と即答するでしょう。

ですが、実際の会話において「持ってくる」はこの動詞が持つ沢山の意味の中のほんの一部でしかありません。

逆に言えば、貴方がもしbringを「持ってくる」という意味でしか使えていないとしたら、貴方はこの動詞のポテンシャルの一割くらいしか使いこなせていないと言っても過言ではありません。

この句動詞のレパートリーが増えれば増えるだけ、言葉の「自由度」が増すと気付いてから私は、日常で出くわす句動詞に非常に敏感になり、常にアンテナを張るようになりました。

なぜ臨床でこの句動詞がそんなに重要なのか?

それは、動きを伴うからです。

運動の指導や何かを組み立てる作業など、動作を伴う場面で句動詞が使えないと、もうとんでもなく不自由です。

「右手を体の前に差し出して、それを裏返す」

これ、学校で習った英語だけで言えますか?

多分、いや絶対無理です。

「転がっているボールを片手で持ち上げて椅子の上に置く」

一見、何のひねりもないこの文章を自然な英語で表現するためには、空間の位置関係や動作を表現するために必要な句動詞を使いこなせることが不可欠です。

これを日本の学校は全くと言っていいほど教えてくれません。

これは私の勝手な推測ですが、教えたくても教えられないんだと思います。前置詞は極めて感覚的で日本人には難しいですし、体系化して教えることが難しいため試験には不向きなのでしょう。

話が逸れましたが。

句動詞をはじめ、日本人学習者にとってシンプルだけども掴みづらい表現や単語、そして発音のミソについてなどを中心に解説していきます。


発音動画について

それぞれのクリップに出てくる発音注意の項目を、私自身が録音して簡単にまとめてあります。

参考になさるにあたって、声の主である私はネイティブではないこと、そしてアメリカ英語の発音であることをまずご理解ください。

語学資格について

英検一級(2012年)、TOEIC990点(2012年)、医療通訳士一級(2018年)

英検とTOEICいずれも一回ずつしか受けておらず、準備も全くしていませんのでこの辺のアドバイスはあまり出来ないかと思います。(TOEICに関しては二日酔いでゲロゲロでほぼ記憶にありません・・・。それが良かったのかな・・・。)

長くなりましたが。


こんな医療英会話の教材が欲しかった!とより多くの方に言って頂けたら嬉しいです。

また、動画のなかで医学的に間違っている訳などございましたらご指摘頂けますと幸いです。

ではご感想、コメント、宣伝、是非お待ちしております!












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