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今回は、相手の感情を扱うのに最適な思考法をお伝えします。
この思考法は、クリニックでの仕事の場面に限らず、日常のあらゆる場面での提案を成功させることに役立ちます。

変化にコミットした提案をめざす                       

提案というのは、クライアントが抱える課題に対する解決策の提示です。
よくあるパターンとして、例えば、
○○の原因はコレコレこうですから、原因となっているコレコレこうということをやめてください。
と提案したとします。
ごもっともな感じがするので「はいわかりました」と言って、指摘されたことをやめようとするのですが、続かない、またすぐに戻ってしまう。
それはどうしてかと考えると、自分の意志が弱いにちがいない・・・と思うわけです。
そうなると、「もっとがんばらなくちゃ」(本人)「もっとがんばって」(提案者)のように意志の力に頼る動機付けになります。
そこで今回は、提案する側にとって、相手がもっと自然に取り組むことができるアプローチの方法もあるのでは?という視点で、提案する際の動機付けに焦点を当てます。 

課題解決のための行動の動機付けとなる思考法とは?

現在、もしくは過去の出来事の様々なデータから、このような結果になるのではないかと未来を予測することをフォアキャスティングの思考法と言います。前途の提案のような原因に対する対応もこの考え方が土台にあります。
それに対して、物事を考える視点を未来において、そこから現在を振り返ることをバックキャスティングの思考法と言います。バックキャスティングでは、未来に視点をおいて、理想とする未来の姿を描きます。
現在から考える、未来から考える、どちらも良い方向に向かうことを目的としているのは同じです。​

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バックキャスティングの「こうなったらいいな」という理想の未来の姿は、想像する人それぞれによって違った形を見せることになります。何が正解で、何が不正解ということはなく、
ただ楽しみに思う気持ちがそこにあります。行動の動機付けに、この「楽しみに思う気持ち」という感情を織り込むために、バックキャスティングの思考方法=未来思考を活用します。

「こういう未来が楽しみだ」と未来のイメージを共有して、そこから生まれた「だったら・・・」というアイディアは、ワクワクする要素があるはずです。アイディアが治療の提案に置き換えられたとしても、前向きな動機付けになる、というように考えられます。

未来思考で人と医療の可能性に光を当てる

今や治療を通して、患者さんの人生にまるまる関わっていくことを可能にするほど、治療の可能性というものは拡がっていると思います。
クリニックにおける、未来に光を当てたコミュニケーションは、人の可能性と、そして医療の可能性を発見する、と私は自分の経験から確信しています。

今回は、バックキャスティングという未来思考のコミュニケーションを活用した提案についてお伝えしました。


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