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医歯薬系の大学受験英語入門 キモのキモ (5)----英文の骨格と肉付け

 皆さん、こんにちは。
 「実戦 医歯薬看護系大学受験英語の部屋」へようこそ。
 受験英語入門のnote 集中講座の第五回です。
 前回から、いわゆる五文型の話をしています。
 五文型というのは、

SV 主語+動詞
Cats sleep.

SVC 主語+動詞+補語
Cats are happy.

SVO 主語+動詞+目的語
Cats eat cat food.

SVOO 主語+動詞+目的語+目的語
He showed me the cat.

SVOC 主語+動詞+目的語+補語
Cats make us happy.

の五つのことでしたね。世の中にあるすべての英文は、これら五つのうちどれかに当てはまる、と言いました。 

 むろん実際に読んだり聞いたり書いたりする英文の多くは、ここに挙げた例文よりも長くて複雑です。でもそれは五文型から外れているわけじゃなくて、五文型を組み合わせたり、修飾語を加えたりしているから。例えば

 The cat is sleeping but looks happy.

というと、これは The cat is sleeping. (SV) と The cat looks happy. (SVC) を接続詞 but でつないでいるだけで、別に新しい文型ができたわけじゃありません。

 それから修飾語というのは、例えば

 A wild cat is running happily on the roof.
 (野良猫が嬉しそうに屋根の上で走っている)

の中で、wild (野生の)は cat を修飾しているし、happily (嬉しそうに) と on the roof (屋根の上で) は is running を修飾しています。
 この wild みたいに名詞を修飾するものは形容詞といい、happily や on the roof のように動詞などを修飾するのは副詞的なものですが、happily は一語なので単に副詞といい、on the roof のように前置詞などに導かれているものを副詞句と呼んでいます。
 それで、ここからが大事なところですが、英語ではこの on the roof のような「前置詞+名詞」というのが、一つの意味の単位というか、まとまりをなしているんですよ。

 もちろん、roof だって the roof だって全く意味がないわけではないんですが、roof だけだと辞書に載っているだけの形にしか見えないし、the roof なんて言っても結局屋根がどうしたのか、何でいきなり屋根が出てきたのか、何だかさっぱりわからない。でも、

 on the roof

のように前置詞を付けると、急にイメージが具体的になって、屋根の上に何かいるのかなとか、屋根の上で何かが起こっているのかなとか、そういう想像力を刺激し始めるわけです。

 だから五文型というのは、いわば骨みたいなもので、それがないと形は決まらないのだけれども、やはり骨組みだけでは面白くないわけで、そこに肉付けが必要です。そのとき wild みたいな形容詞や happily などの副詞も用いられるわけですが、肉付けの中心になるのは何といっても「前置詞+名詞」の組み合わせなんです。
 ですから、英文というのは、

 「五文型」と「前置詞+名詞」

を組み合わせればほとんど出来てしまう、と言っても決して過言ではないと思います。
 だからさっき、英文解釈でも英作文でも五文型を意識するように、と言いましたが、もっと厳密に言うと、「五文型」と「前置詞+名詞」の組み合わせを意識するように、と言う方が適切です。


 今回はここまで。
 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

[参考文献]
『初めての大学受験英文法 ”超”入門講義 医歯薬系・空所選択問題を中心に: 志望校合格のために 予備校講師が本当に伝えたいこと』
https://www.amazon.co.jp/dp/B09YHHXG2P?&linkCode=ll1&tag=cstransbiz-22&linkId=cc55387ce88782912cf2e7240aebd17d&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl

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