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記事企画が生まれて実現するまでの裏側 medibaコーポレートブログ編

執筆:編集2Gマネージャー原田

編集者であれば、サービスの中で執筆に限らず企画を考えることは多くあると思います。今回は企画を考えるコツやフォーマットというものではないですが、自分がひとつの企画を実現するまでの流れを紹介したいなと思います。

こちらはmedibaコーポレートブログ『mediba+』の『ホンレコ!』という書評企画でして、一応僕が発案したものです。書評なので偉そうに「発案」とかいうのもおこがましいですけど。

この『ホンレコ!』を考えたときのメモを引っ張り出して、立ち上げから実現までにやったことをお見せしましょう。

まずは、企画案。

企画案のフォーマットはとくにありません。勢いでつらつらと。

ホンシェルジュ企画案
企画名
medibaホンシェルジュ
メディブック
概要
mediba従業員による書評、本のレコメンド記事なぜやるか

①いち読者としての要望
・何かをレコメンドしてもらいたい欲求(それはここではない説もあるが)
→エンタメ過多の時代、「おすすめ」にはニーズがあるはず
②編集としての課題の解決
・インタビューNG者が多い
 →「あなたではなく本を」というスタンスならいけるのでは
・作成コスト削減したい、記事数増やしたい
 →ある程度推薦者に書いてもらう形で、楽に早く
・ブログそのものをもっと身近に感じてもらいたい
 →間口を「どこどこの部署の誰々」という狭いところではなく、「本」という広いところに設定

もう単純に「僕が誰かに本を薦めてもらいたかった」のがきっかけです。会社に読書家が多い気がしたので、じゃあ教えてよと。それがいちばん大きかったですね。あとは、書き手もそんなに多くなかったので、社員に書いてもらえたらいいなって感じでした。

僕の場合は社会のニーズとか、媒体がやりたいこと※とかよりも、自分の欲求を満たすものをそれらに無理やり結びつけるパターンが多いです。
※考えていないわけではないですよ。

これで一応チームの了承を得たので、つぎは書き方のフォーマット作成。テンプレですね。こういう形で書くと書きやすいよっていうものをつくりました。

■記事タイトル
※ブログ編集部で記載※
書籍名は入れる方向で
■全体リード文(100〜200w)
※ブログ編集部で記載※
どんな部署のどんな人がこんな本を紹介するよ。という感じの文章を。
■書評リード文(100w)
誰がどんなことを書いた本なのかをすっきりと1〜2文で。
ボリュームは本文に割きたいのでここは文字数厳守。
■本文
書籍の種類によって、下記の項目から3〜4個を「見出し」としてピックアップして書く。
※各項目は300〜400w程度に収める。
 項目名はアレンジしてOK。
●ビジネス書の場合
・なぜ紹介したいのか
・著者について
・どんな構成?読みやすい?
・お勧めの理由は○○だから
・お勧めの理由は3つ
・この本のもっとも大切なのはこの○つ
・実際に活用してみると…
・まとめ(改めて全体の感想)
●エッセイ・ノンフィクションの場合
・読んだきっかけは
・著者について
・本の構成と読みやすさ
・本の序章を3点で
・暮らしに役立つ内容
・もっとも大切な内容
・お勧めの理由
●小説、漫画の場合
・著者について
・世界観や価値観
・登場人物
・人物の行動の是非はどうか
・キーワード、テーマは?
・読むとどんな気持ちになるか
※謎解き、ネタバレは避ける
■基本情報(前に持っていく手もあるか…)
・書名
・作者
・価格
・ジャンル(ビジネス、小説、ノンフィクション、エッセイ、漫画、技術書、図鑑、)

さらに、補足でこんなのも。

【ルール】
・「ですます」調
これだけです。
表記は基本的にこちらで整えるので気にしないでOK
【引用】
書籍からの引用は可…というかぜひ使ってください。
楽になるので。
裏技として、上記項目ではなく「引用と感想」の3コンボで構成しても構いません。(結構ちゃんと書けるはず)

ただし、引用する際は下記ルールを守って。
・改変NG、丸コピペしてください
・単語、一部のみの引用は「」でくくる
・文章単位の引用は“”でくくる

以上。

……なんですが、じつは僕は立ち上げただけで、実運用はべつの人がやっていました。初代の担当者が上記のものをベースにさらに使いやすいテンプレを作成してくれたこともあり、なんだかんだ月イチペースをきっちり守れた良連載となりました。

ちなみに当時は「誰かに書いてもらう」が僕のなかのテーマだったんですが、書いてもらうのもなかなか大変だということがわかりました。

そのため、いまはちょっと変わって「楽に書く方法を考える」に変化しました。「書いてもらう」だけだとなかなか難しかったりもするので、また違う方向で記事をつくっていければいいなと思っています。

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