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ふるさとの文化を守る若き餅菓子職人(2023.01)

今回は、当社で運営する宮城県の物産品オンラインショップ「とろっとみやぎ」に出店中の「もちっ小屋でん」さんにメディアリンクコートへお越しいただき、1日限定イベントを開催いたしました。

▼イベント詳細はコチラ▼


宮城県の北部、栗原市一迫。田園広がる栗駒山のふもとで餅菓子専門店を営む「もちっ小屋でん」さんの一番人気商品は、何といっても「しんこもち」。前身の商店時代から数えて約100年間、この「しんこもち」を販売しているそうです。

もともと、宮城の県北と岩手の県南は餅の消費量・生産量が多く、餅の種類が約50種類以上あるなど、古くから餅文化が残る地域。

ハレの日に食べられることの多いお餅ですが、一迫地域ではお正月だけでなくお盆などにも親戚揃って餅を食べる風習があるそうで、8月15日は朝6時から何百人もの方が「もちっ小屋でん」さんへ餅を買いに訪れるそうです。

「しんこもち」もそんな餅文化が残る地域で愛され、学校給食で「しんこもち」が提供されるほど地元では親しまれていますが、同じ県内の仙台圏では、まだまだ浸透していないのが現状です。

もちっ小屋でんさんは、毎週のように仙台圏への出張販売で消費者に直接販売する機会がありますが、いまだに「しんこもちってなあに?」と、質問されることがとても多いそうです。

今回は、もちっ小屋でんさんの一番人気商品「しんこもち」の認知拡大を目的に、「しんこもち」と「大福もち」を食べ比べながら、「しんこもち」の魅力を味わってもらおうと、もちっ小屋でんさんから『しんこもち』の美味しさのヒミツを学ぶ会を、仙台圏の消費者に向けて開催しました。

今回、この会を開催したもう1つの理由。それは、もちっ小屋でんさんが栗原市一迫では唯一、この地域の「しんこもち」の味を守り続ける餅屋さんになってしまったからです。

以前は、この地域にも「しんこもち」を造る餅屋さんが多くありましたが、地域の人口減少や少子高齢化、餅を食べる機会の減少などから、その多くが廃業等してしまい、この地域の『ふるさとの味』、故郷の文化が途絶えてしまう…

そんな中、「もちっ小屋でん」の次期三代目である狩野弘樹さんは、長年「しんこもち」の文化を守り続けてきた祖父の意思を受け継ぎ、故郷の文化を残そうと、「しんこもち」の美味しさを近隣の大消費地「仙台圏」へ伝えようと取り組まれていました。

今回のイベントでは、狩野弘樹さんに、一迫地域に残る餅文化についてや、「しんこもち」の由来、「大福もち」との違い、もちっ小屋でんこだわりの餅づくりなどについて深くお話いただきました!

しんこもちは、普段ご飯として食べる「うるち米(上新粉)」を使った餅菓子。だから、「もち米」を使った餅菓子とは食感や味が異なり、「もち米」のモノとは、また違った美味しさが楽しめるのです。

「しんこもち」と「大福もち」

もちっ小屋でんさんは、「しんこもち」に使うお米にも、とことんこだわり、自家栽培した「ひとめぼれ」を100%使用。お米に由来した、しっとり・さっぱりとした食感が食べ飽きない美味しさのヒミツなのです。

しんこもち

一方の「大福もち」も昔ながらのこだわり製法。大量生産されている一般的な餅菓子の生地は、もち米を粉にした「もち粉」から造ることが多いそうですが、もちっ小屋でんの餅生地は、宮城県産みやこがねの「もち米」を蒸かしてついて造る餅だから歯ごたえのある美味しい餅に仕上がると狩野さん。

自家栽培の「ひとめぼれ (うるち米)」と、宮城県産「みやこがね (もち米)」

参加された方も、「しんこもち」だけでなく、「大福もち」も美味しい!と、それぞれの美味しさ体感されていましたよ~!

大福もち

スライドだけでの説明だけでなく、動画によるこだわり製造の訴求に加え、お餅を食べたかった江戸時代の庶民がとった驚きの行動をクイズ形式で参加者に投げかけたり、参加者から質問をいただいたりと、和やかな雰囲気の会となり、狩野さんもとても充実した時間になったと喜ばれていました~!

会の中では、現在開発を進めているカフェメニューについて、参加者からニーズをヒヤリングしたりと、落ち着いて座って対話するからこそ聞けることもあり、思いがけない大きなヒントもあったと狩野さん。

ご参加された方からは、「甘さ控えめ商品のご要望」をいただいたり、「しんこもち」「大福もち」どちらも美味しかったけど仙台市内だとどこで買えますか?といったご質問、もち菓子の保存方法などについて1つ1つ丁寧にお答えになっている姿がとても印象的な会となりました!

「しんこもち」、そして「大福もち」の美味しさを体感いただいた参加者の皆さまには、会終了後に、たくさんのお餅をお買い求め頂いていましたよ~!

「しんこもち」1番人気の「こしあん」のほか「ずんだ」「草もち」「桜もち」「ごま」「みそ」など7種、「大福もち」や「米ていら」などがずらっと並び、選ぶのも楽しいお餅たち~!

中でも、会の中で狩野さんがオススメされた、リピータ人気の「揚げしんこ」、そして「しんこもち」と共に商店時代から約100年のロングセラー「やきもち」といった商品にも思わず手が伸びる方が多くいらっしゃいました!

今回の会で、「しんこもち」の美味しさを知ってもらえたことと同時に、『ふるさとに残る餅文化』についてもお伝え出来ました!と狩野さん。

昔に比べ餅の購入額が減少している昨今。「こういった地道な取り組みで、もちを食べる機会を少しでも増やしていきたい!」と意気込む若き三代目の取り組みを今後も応援していきたいと強く感じた1日となりました。

今後も、当社では、「地域の生産者やクリエイターの方」と「ファンの方」との絆を築く取り組みを行ってまいりますので、ご期待くださいませ。


■もちっ小屋でんさんの「しんこもち」などを販売しているオンラインショップ「とろっとみやぎ」
※宮城県の20生産者の約150もの産地直送品がご購入いただけます。


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