マネの『草上の昼食』について想像してみる
先日、練馬区立美術館で見た『日本の中のマネ』の記事を投稿させていただきました。
少し時間が経って、改めてマネの『草上の昼食』について考えてみました。
『草上の昼食』は、1863年にサロンに出品されましたが、厳しい批判に遭いました。
美術にど素人の私がみても、「そらそうでしょう」と言いたくなります。
サロンに出品したのは1863年です。
日本では大政奉還が行われる4年前の江戸時代です。
いくらフランスといっても、許されなかったことでしょう。
状況を分析
描かれている絵の状況を、私なりに分析してみます。
裸の女性を描いた絵画は西洋画でも多くありますが、『草上の昼食』は裸の女性が一人と服を着た男性が二人描かれています。
奥の水辺にも裸に近い人がいますが、あの人は何をしているのでしょうか。
こちらをチラ見しているようにも感じます。
女性は裸で男性は二人とも、割ときちっとした服を着ています。
場所は屋外で、鬱蒼とした森の中です。
草上と言っても、日のあたる暖かそうな芝生の上ではありません。
枯れ葉の落ちている、どちらかというとジメッとしている感じです。
いくらなんでも裸なのだから、できるだけ人目のつかないところを選んだのでしょう。
絵の題名の通り、お昼ご飯を食べている?
いや、食べているようには見えません。
左下に食べ物が散らかっているので、食べた後でしょうか。
想像してみました
男性二人がお昼ご飯を食べるのに、男二人では面白くないので、裸の女性を呼んだのでしょうか。
それとも、女性は最初は服を着ていたが、男性二人に「脱げ!」と言われたのでしょうか。
よく見ると、女性のお尻に敷いている布や、左下の食べ物の横に置いてある布を見ると、着ていた服のように見えます。
だから、後者の方だと想像できます。
女性の表情を見る限り、脱がされたという感じはしません。
いつも通りという感じで、こちらをみています。
まるで、服を着ているような表情です。
裸の王様のように、存在しない布を存在しているようにまとっているみたいです。
もしもこんな絵だったら
この絵がもしも、以下のようなシチュエーションだったらと想像します。
男性が二人ではなく、一人だけだったら
裸の女性が一人ではなく、二人いたら
男性の方も二人とも裸だったら
裸の男性一人と、服を着た女性二人だったら
こんな見方で絵画を見るのは正しいのかどうかわかりませんが、ど素人としては、楽しくて仕方がありません。
西洋美術は、やっぱり面白いです。
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