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FAXは最高。

お昼にタモリさんがやっていた『笑っていいとも!』という番組の中で、「FAXは最高」といコーナーがあった。

どういう内容だったかは忘れたが、当時ファクシミリが普及し出してきていたのと、タモリさんが深夜にやっていた『今夜は最高』を掛け合わせたタイトルだった思う。

ファクシミリが普及しだして40年程経つが、中小企業ではいまだに大活躍している。

というかファクシミリが壊れると大変なことになり、極端な話、事業が止まってしまうのである。


ファクシミリの登場

昔、『ザ・ベストテン』という大人気の歌番組があった。
 
その番組では、初登場の歌手が色紙にサインをするという行事があった。

私が見ていた時、誰だったのか忘れてしまったが、初登場の歌手がスタジオに来れなくて、地方からの中継での出演となった。

そういうことは『ザ・ベストテン』ではよくあることで、また、どこまでも追っかけて行って生中継で放送をするというのが、この番組の売りでもあった。

普段なら初登場の歌手が中継先となった場合は、サインをするという行事は次回スタジオに来たときにするという仕組みであったが、この日は中継先でサインをして、ファクシミリでスタジオに送るという演出をした。

これが殆どの日本人が見た最初のファクシミリだった。

ファクシミリの普及

その後ファクシミリは企業では当たり前になり、家庭用ファクシミリも普及していくことになる。

それまでは離れた人との通信は電話のみだったが、ファクシミリの普及によって24時間相手からの意思を受けれるようになった。

電話しかかけてこないお客さんに対して、「ファクシミリでお願います」なんて申し入れに行ったくらいだ。

ファクシミリは企業ではほぼ100%の普及率となったが、パソコンの普及によってメールという強力なライバルが現れる。

しかし、メールはファクシミリの牙城を崩すことはできなかった。

個人対個人のやりとりならばメールになるのだが、送信先の誰でもいいからすぐに見てほしい書類はファクシミリで送る方が都合がいいのである。

他にも様々な都合があって、ファクシミリは今も無くなっていない。

そしてファクシミリ離れができなかったことが、テレワークを推進する足枷ともなっている。


ペーパーレス化への挑戦

メールは便利に活用されている。

そこそこボリュームのある書類なんかは、今どきファクシミリで送る人はいなくなり、メールで送信されてくる。

だが、残念ながらおじさんたちは、そこそボリュームのある書類をプリントアウトするのである。

おじさんたちはパソコンの画面で長文を読むのが苦手だ。

「紙でないと読んだ気がしない」とか「頭に残らない」とか「ペンで線を引いたりメモを書いたりしたい」とか言い出す。

こんなことではペーパーレス化はいつまで経っても進まない。

おじさんたちも頑張ってPDFの書類にマウスでラインを引いて、注釈を入れてサーバーに保存している。

正直、ついていくのに必死だ。

デスクツアーにファクシミリ

意識高い系のフリーランスの人が発信しているデスクツアーなるものに、ファクシミリが映っていればかえってお洒落かもしれない。

「これが私が今も愛用している、三洋電機の『手ぶらコードるす』です。」とか言って紹介するのはどうだろうか。

そして本棚にはキングジムのA4ファイルが並んでいたら、もっと映えると思う。

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