《企画/連作ショートショート》「立ぽうたい」のおもい出
「立ぽうたい」のおもい出 二年三くみ かた山 あずさ
わたしの「たからもの」は、年ちょうさんのときにママがくれた、ちょ金ばこです。
ある日、わたしはブタのちょ金ばこをおとして、わってしまいました。ママにたくさんおこられました。でも、しばらくしたら、かわいいシールがいっぱいはってあるちょ金ばこをくれました。ママは、「このちょ金ばこは、かみでできてるからわれないよ」といっていました。
ちょ金ばこは、サイコロみたいなかたちです。おととい、四年生のおねえさんが、そういうかたちを「立ぽうたい」というんだとおしえてくれました。だからわたしは、だい名に「立ぽうたい」を入れました。
「たからもののさく文をちょ金ばこにするよ」とママにいったら、ママは「ママのたからものだったはこでつくったから、うれしい」とよろこんでくれたので、うれしかったです。ママはさいきん、おひっこしのおかたづけと、おしごとでいそがしいので、わたしもお手つだいをちゃんとしようとおもいます。
(427字)
たらはかに様の企画、2作目です。
こちらの話と繋がっております。
夫の作品もぜひ!
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