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オンライン研修の可能性(1)

今回から、コロナ禍で一気に広がりを見せる業務のオンライン化について、ご案内したいと思います。現業の中でも、様々な仕事をオンラインでも置き換えられるのではと試行錯誤が続いていますが、社会人の企業内研修もその最たるものとして、大きな変化を迎えています。

めだかの学校でも、オンラインによる研修が行われており、私もお手伝いすることがありますが、その中で気づくことも非常に多いです。

前回、オンラインミーティングの限界をご紹介しましたので、今度は逆の立場で「可能性」を考えたいと思います。

めだかの学校には、企業の人材育成に携わる方も少なからずいらっしゃいます。今、現場で悩んでいるのは、世の中の流れとして研修のオンライン化が必須であるということです。

そこで、今回はまず、企業における人材育成について、その現状を整理したいと思います。

ちなみに、コロナ禍までの企業内研修の実態といえば、

1)通信教育(紙媒体を中心)

2)e-learning(インターネット中心)

3)集合教育(受講者が一か所に集まる)

の三つを中心に進められいたのが実際です。それ以外にも課題図書の配本などもありますが、企業の担当者が研修として企画するものを挙げています。

e-learningは、2000年頃には概念として存在はしていましたが、まだ普及しているとはいえず、商業ベースに乗り始めたのは2010年くらいだと記憶しています。今では、e-learningが最も普及した研修手段とも言えます。

私自身も黎明期にe-learningの企画のお手伝いをした経験から言えば今の状況は隔世の感があります。

そして、表題のオンライン研修は、e-learningと同様の大きな変化になるだろうというのが、人材育成に携わる多くの人々の共通認識です。

ちなみに、今でも紙媒体を中心とした通信教育がなくなったわけではありません。ただ、2010年と比べても企業をめぐる外部環境が大きく変わってしまったというのが実態です。

具体的に言えば、ペーパーレス化、郵送費などのコスト削減、人材育成の高まりによる双方向性(進捗の確認)のニーズ、そしてサブスクリプションモデル(使い放題)などです。最後のサブスクリプションは、今、いろんな業界で主流となっています。インターネットサービスと親和性が高く、人材育成側からするとe-learningの普及を決定的にしたと言えるでしょう。

紙媒体の通信教育が、インターネット媒体のe-learningに変わったように      対面前提の集合研修が、インターネット前提のオンライン研修に変わっていく。

今回のコロナ禍が後押しの決定打にはなりましたが、今までにもその予兆を感じる外部環境の変化は随分ありました。

教育予算の削減、(具体的には移動交通費や外部会場費)、移動時間の制約(遠方からの移動などを勤務時間に加算)、高速通信やアプリケーションソフトの充実・拡充、そして働き方の多様性(時短勤務)などです。今回のコロナ禍が決定打となった気がします。5Gによるさらなる高速通信はなおのことでしょう。

対面ベースの研修は、もちろん、今後も残っていくと推測されますが、前回、ご紹介した通り、特定の内容のものに絞り込まれると考えます。

次回以降、具体的にオンライン研修の可能性や導入する上での留意点について、関係者の話しを交えてご案内していく予定です。





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