見出し画像

ことばの不思議

やなぎです。今回は「ことぱ」について書きます。言葉は、とても脳の働きを使っていて、複雑な営みをしています。

自己紹介


やなぎ(柳澤久幸)、数年前に交通事故に遭いました。それがきっかけで高次脳機能障害、片麻痺(軽度)、構音障害(軽度)をもって現在は生活しています。他にも、胃ろうや気管切開を受けていた時期もあり、当初は寝たきりでした。そこから、座ることや支えられて歩くこと、一人で歩くといった様にリハビリが進みました。今ではボクシングをやるまでに変化しました。こういった時期を経たからこそ、食べることの喜び・人と話すことができることのうれしさを実感しています。もちろん、リハビリは辛いことの方が多かったです。しかし、その時期があったからこそ今があるのだと思います。一方で、高次脳を分かってもらえない悔しさ・苦しさ・もどかしさも感じています。だからこそ、高次脳機能障害など様々な障害と過ごす人の支えになることを目指し、学習しています。
※この記事の内容は、あくまでも一般的なことです。また、症状についての相談には対応できません。
※本記事は有料(300円)設定していますが、無料で閲覧可能です。中身を読んでいただいて、ご納得いただけたらご購入いただけるととても嬉しいです。

言葉とは


言葉は、コミュニケーションの道具。それには人間の知的活動と密接に関係しています。知的活動の過程は、まず情報が眼や聴覚などの感覚から、体に入力されます。また、その情報を解釈することやその意味を読み取る処理過程、それを基に自らの行動を変えたり、蓄積されたものを出力する。出力した結果がどうなのかを聴(耳)や運動によって、行動が正しいかどうかを確かめます。


このように知的活動には、複雑な過程が関わっています。それを人間は、発達の過程で獲得していきます。そこで避けては通れないのが、「シナプスの刈り込め現象」です。

繋がり

脳の中には、神経細胞の細胞体と軸索や樹状突起(シナプス)が存在しています。大脳のネットワークは、3歳ごろに大人のように形成され、6歳頃までに完成します。

その間に生じるのが、シナプスが急激に増加し、必要のない部分が減少するというものです。このことを「シナプスの刈り込め現象」といいます。

また、脳には事故や病気で損傷を受けても、神経細胞同士が再び活性化するという【脳の可塑性】という現象も知られています。

脳の病気や障害

脳血管障害(脳出血や脳梗塞など)
先天性の病気
高次脳機能障害(失語症を含む)
注意欠陥・多動性障害(AD/HD)
学習障害(LD)  
自閉症スペクトラム障害(ASD)など

高次脳機能障害や発達障害は、「目に見えない障害」です。だからこそ、いつ誰が当事者になる可能性を持っています。

高次脳機能障害は、言葉が出にくいなどを生じる失語症、動作をどのように行うか分からなくなる失行、見えたものなどの認識に関わる失認があります。また、行政的な高次脳機能障害においては、注意障害や記憶障害、遂行機能障害、感情と行動の障害などが含まれます。
また高次脳機能障害は、症状が見えないゆえに、確定診断が難しいということもあります。つまり、それだけ周囲の人々は、理解しにくいということもあります。

発達障害については、また別の記事にて整理していきます。

<参考文献>
石田宏代・石坂郁代:『言語聴覚士のための言語発達障害学 第2版』,医歯薬出版,2016.

ここから先は

0字

¥ 300

もし記事が良いなと思っていただけたら、サポートをしていただけると嬉しいです!