ぴろみん社長のひとりごと「ぼけますからよろしくお願いします」
最初に断っておきますが、私は認知症についてよくわかってない状態でこの本だけを読んで感じた単なる感想です。
事実は違うかもしれないので、認知症の話で不快な思いをする人がいたら申し訳ない。不快に思いそうな人は読まないことをお勧めします。
「ぼけますから、よろしくお願いします」という本を読んだ。
テレビのディレクターでもある信友直子さんが両親の老老介護の現実と実母の認知症に向き合った話。
「人生はクローズアップで見ると悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇だ。」
喜劇王のチャップリンの言葉が何度も出てくる。
「『ヨリ』の視点で見ると情けないものが、『ヒキ』の視点で見ると笑えたり味のあるものに見える」
読んでみて思ったのは、認知症とは無意識にやり残したことをやることじゃないかと思った。
甘えられない人は甘えられるようになる。
負けられない人は負けられるようになる。
頼れない人は頼れるようになる。
ちゃんとした人はちゃんとしないようになる。
大人になりすぎた人は子供になれる。
迷惑かけない人は迷惑かけれるようになる。
完璧な人は完璧じゃなくなれる。
前向きだった人は後ろ向きにもなれる。
つまり人間らしくなる!
めちゃくちゃ人間らしくなる。
片方だけしかないのは人間らしいとはいえないから。
人は、一人で生きて一人で迷惑もかけずに死ねないようになってる。周りの人ととつながって死ねるようになってる。
認知症専門の今井先生の言葉が響く。
「家族はその人を愛することがその人の仕事」
その人のありのままを愛することだと思う。
今のそのままのその人のありのままを愛すること。
苦しみの末に「認知症は神様の親切」と思い至った著者の両親への愛。
「あんたのやりたいことをやりなさい」という両親の著者への愛。
できなくなる妻の全てを普通に受け入れるお父さんからお母さんへの愛。
大事な人に迷惑をかけたくないから死にたくなるお母さんの愛。
ものすごい愛が溢れていました。チンケな愛じゃない生々しいホンモノの愛が。これが人間愛というものなんじゃないかなー。
ホンモノの愛って、崖っぷちのところにあったりするなーと。
認知症は人間愛のレッスンみたいなものかもしれない。そこにあるはずの人間愛をあぶり出す神様の愛のレッスンなのかもしれない。
なりたくないけど、なってほしくないけど、なった時は全力で、その人のその時のそのままを愛せるかどうかやってみるかな。一人じゃなくて、周りのみんなと共に。
なってみないとわからないけれど。
人生で起こる大変なことって全ては、愛のレッスンなのかもしれないな。
知らんけど。
家族ってほんとめんどくさくて、でもそのめんどくささも受け入れて、本気で向き合うといいことしかないなーと思う。
このめんどくささは逃げない方がいいやつ。もちろん逃げてもいいけど、逃げない方がいいやつです。
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