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書いたホラーの話をします2

こんにちは目箒です。
自作を紹介する記事になります。
今回は貼るものがたくさんあるのでそれだけでも見て行ってください。

表紙もどきまで作りました(クリックで飛びます)

※画像クリックでカクヨムの作品ページに飛びます。
noteって画像にリンク貼れるんだね。なろう版はこちら

ということで表紙もどきまで作ったお気に入りの一作です。素材リンクは記事の最後に貼らせていただきました。

あらすじ

1.仕事を辞めた美津濃は趣味で廃屋の写真を撮っている友人の木戸に「写真撮るの手伝わないか」と誘われる。半ば雑用のような助手をしていたある日、曰く付きの廃団地へ行く事に。
だが、先に撮影場所を決めていた木戸がその一室で何者かに刺されていた。開け放たれた扉の向こうにいるなにかとニアミスしていた美津濃。背後で扉が閉まり、木戸を刺したやつがさっきまでそこにいたことを知る。
その団地には扉に×印が付けられており、木戸が発見された部屋にも付けられていた。警察によると、他の印付きの部屋には全て遺体があったという……。

2.一命をとりとめ、快方へ向かう木戸。退院の知らせを受けた美津濃は、快気祝いを持って木戸のアパートへ。
しかし、木戸の部屋に×印が付いているのを見てしまった美津濃はパニックを起こして警察に通報。彼が予感したとおり、部屋の中では木戸が死亡していた。
その後、団地の時から美津濃を疑っていた刑事の菊池は美津濃の部屋を訪ねる。次は自分なのではないかと怯える美津濃。その時、チャイムも鳴らさず、ノックの来客がある。美津濃は怖くて出られない。その警告を無視して代わりに開けてしまった菊池はその「来客」に刺されて大怪我を負う。

3.遂に家にいられなくなった美津濃はビジネスホテルに宿泊することに。怖くて外に出られない彼はルームサービスを注文する。
どうしたら怪異の魔の手から逃れられるのか。考え続ける彼の部屋にノックの音が……。

その日、ビジネスホテルで美津濃の死体が発見されるのであった。

怪異の正体

というのがあらすじです。

さて、この怪異ですが、作中でも正体は明かされません。
じゃあ何なんですか? という話ですが、決めてもいません
ただあれは「×印の向こうに死体を残していく恐ろしいもの」を具現化した感じです。
作中で×印のついた扉を「アリババと40人の盗賊」に喩えるシーンがあるんですが、どちらかというと、「印を付けるだけで加害に結びつけることができる」ということに対する私の恐怖を具現化した、というのが正解かもしれません。

頑張ったところ

ホラー映画でありがちな「ねえ!!!! 何でそんなことすんの!?!?!?!」ってツッコみたくなる言動の主人公を書けたところですかね。

全体的に主人公の美津濃は視野が狭く、他責的な思考をしている、というところでまとめたつもりです。

 廃墟に潜んでいるものへの敬意は忘れたらいけない。そう言って写真を撮っていた木戸が、まさかそれに刺されるなんて思いもしなかった。
 こんなに一生懸命なのに……そう言うものに襲われるのは、不真面目で、廃墟をそれこそ「人が入らない所に入れる俺スゲー!」と言ってしまうような連中だと思っていたのに。

こことかね。絶対自分は悪くないんだよね。

 冗談じゃない! 俺だって被害者だ。あの団地で、扉一枚隔てたところで化け物とニアミスして、今度は友達がとどめを刺されたっていうのに! どうしていつもこうなるんだ。俺は何も悪くない。

自分勝手な人間書くの楽しいね~!

普段小説書いてても「普通こんなこと考えるか?」って思ってしまってなかなか書けないんですけどそう言う壁をまた一枚超えたように思えます。

反省点

書きやすさを優先したせいで文体が軽くいまいち怖くないこと。
・疲れ切ってるときに書いてたので全体的に掘り下げが甘いこと。
でしょうか。とりあえず書いとけ! みたいなテンションで書いたのが悪かった。やっぱりもっと練らないと駄目だな~理屈ばっかり先にたってしまう。

あとね……ここはもっと詰められなかったかって所なんですけど、上のあらすじでいうところの2、

その後、団地の時から美津濃を疑っていた刑事の菊池は美津濃の部屋を訪ねる。次は自分なのではないかと怯える美津濃。その時、チャイムも鳴らさず、ノックの来客がある。美津濃は怖くて出られない。その警告を無視して代わりに開けてしまった菊池はその「来客」に刺されて大怪我を負う。

この部分本文はこうなっています。

 その時だった。硬いものを叩く音がした。ノックの音だった。俺は凍り付いたように動けなくなる。
 また叩かれた。菊池は、扉を凝視する俺を怪訝そうに見て、
「出なくて良いのか?」
 俺は答えられなかった。
 「あいつ」に違いない。そんな、妙な確信があった。
 殺し損ねた俺を追い掛けてきたのか。木戸の次は俺なのか。
「木戸の次は俺なんだ」
 あの団地で殺し損ねた俺を追って来ている。扉一枚隔てて、気付かなかった俺に。木戸を追って、俺を逃がしたことを知ったのか。

チャイム鳴らさないでノックしかしてこない、菊池はこの前のところでちゃんとチャイム押してるからこのアパートにはちゃんとチャイムがあるんですよ。なので美津濃はこれ「異常」なことだとわかって出なかったわけです。

しかしその後ビジネスホテルに逃げた後のシーン。

 まどろんでいると、ドアの向こう、遠くの部屋で誰かがチャイムを鳴らす音がした。「失礼します」というスタッフの声も聞こえる。カレーが待ち遠しい。俺はそのまま少しだけ眠った。
 ドアがノックされた。随分寝ていたような気になるが、時計を見ると十分くらいしか経っていない。もうできたのか。とは言え、カレーだから、鍋に作ってあるのを、炊いた米にかけるだけだし、そんなもんだろう。ホテルの厨房なら大量に作ってあるだろうし。もしかしたら、別の部屋から聞こえた声は配膳に回っているのかもしれない。
 空腹だった俺は、それ以上は何も考えずにドアを開けた。

なんで開けちゃうの???

お前散々ノックにビビってたやんけーーーーーーー!!!!!!

まあ言い訳をすると、「うとうとしながらチャイムの音を聞いたからホテルにチャイムがあることをきちんと認識していなかった」「疲れと空腹でめちゃくちゃ判断力が落ちていた。マジで腹減っててカレーへの欲望が勝った」ということなんですけど、ここをもっと説得力ある描写にできたら良かったな~~~というのが反省点です。

ちなみに8/24現在、カクヨムは★1、なろうは総合7ポイントです。わかる。作者がこういうこと言っちゃいけないとは思うけど★3とか10ポイントの作品ではないと思う。

もっとじっくり腰を据えて書かないといけない、という反省を得ました。

そう言えば書き忘れてたんですけど、こちら診断メーカーで書いた掌編を短編した作品だったりします。

これね。これは自分ですごく好きなので「これをもっと長く怖くしたい!」という欲望で書き始めたんですけど蓋を開けたらあんま怖くなかったですね。

素材はこちらからお借りしました。

ということで今回はこの辺で。ご機嫌よう。


これはとても真面目な話ですが生活費と実績になります。