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自分の進路選択を語った日

こんばんは。いつもより少し長めです。

昨日、母校でお話をする機会をいただきました。高校1年生向けの進路イベントで大学の学部選びのヒントになるように各分野に所属する大学院生や学部生のOBOGを呼ぶものです。私は文学分野の担当として呼んでいただきました。

50分話して10分質疑応答するのを2セット。事前にスライドを作って、どうせアドリブも入るだろうと軽く練習してから臨みました。内容としては、私が比較文学という学問領域に関心を持って大学で専門にするまでと、大学院での研究内容、文学研究の研究方法や対象を選ぶ場合の話、大学入学前に高校でやっておいた方がよさそうなこと、そして本紹介です。

スライドを作るのは久しぶりで苦戦しました。フォントの種類や大きさ、分量など感覚で作ってしまったのですが、なんとかぴったりの時間で話せてよかったです。話すことも結構緊張していたのですが、たまたま知っている先生が何人もいらっしゃったので、お話をしていたら気分が和らぎました。

やはり「比較文学」という学問分野それ自体に馴染みがなかったようで、聞いてくれた生徒の中に元からこの領域を知っていた人はいませんでした。だからこそ、彼らのイメージにある「文学研究」から世界を広げるお手伝いができたのかなあという気がしました。頷きながら聞いてくれて、ホッとしました。

1回目と2回目で生徒が入れ替わるとやはり空気が違って面白かったというのが正直な感想です。1回目の生徒さんは硬さがあったけれど、2回目の生徒さんは結構素直に反応してくれたし質問もたくさんあったので嬉しかったです。

一番嬉しかったのは、わざわざ終わった後に控え室まで来て質問しに来てくれた生徒さんがいたことです。その生徒さんが目を輝かせながら国語と英語を横断するような学問領域があるのだと、それで教員免許も取れる場合もあるのだとしれたことが嬉しくて、とても面白かったといってもらえました。

高校国語は授業科目の再編が行われ、今年から新課程です。現代の国語と言語文化に分かれた最初の学年となります。だから、先生側も苦労しているそうで、言語文化の時間が足りないと嘆いていました。私の領域は言語文化でやりやすい領域で、先生も羅生門で和漢比較文学をやってくださっていたとはいえ、新鮮な話だったようです。先生方にも面白いといっていただけて安心しました。

私自身も、今回自分でスライドを作って研究の立ち位置を見直したり、自分自身の研究進捗を整理したりすることができ、アウトプットの練習にもなって有意義な時間でした。質問に来てくれた生徒、(昨日は3学年全員土曜登校だったとはいえ休日出勤ということで申し訳なさはある)先生方とお話しすることを通じても、自身の研究経験の教職への活かし方などを考えるきっかけをいただけて、感謝の念を抱きました。

文学研究で修士課程に行くのは比較的珍しいので、来年も講師として参加する可能性があるそうです。日程が合えばまた参加するつもりでいます。その時はもっと面白く、もっと洗練させた話ができるといいなあ。

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