謙虚なリーダーへの道のりは遠い

こんばんは。今日はリーダーの自己開示について。

学年代表・団の代表(マネージャー)のポジションにいると、よく

「マネージャーがあなたでよかった」

というメッセージをもらいます。多分誰よりも働いていて、リーダーシップがあるように見えるからです。

それはそれでありがたいのですが、私自身は自分がこういう立場に向いていると思ったことが一度もなく、人前でも「私は学年内で最もこの役目に向いていない人間だ」と断言していました。それには理由があります。

まず、自分がかなり頭の硬い人間であること。枠組みやルールに敏感で、逸脱に厳しい側面があります。
次に、自負ですが平均より実務能力が高く、かつ実務を好むこと。自分で気づいたことがあれば自分で動き始めるタイプです。
そして、人の感情に左右されやすく、心のキャパが小さいこと。周囲のネガティブな感情はすぐに吸収して自分ごとにしてしまうので、すぐ一杯一杯になります。
最後に、完璧主義的なところがあり一人で抱え込もうとすること。人を頼ることが弱点に思えてしまい、きつくても人に言えないことが多いです。

先日とある授業で、インクルーシブな場という話があり(これは当事者研究からきたジェンダーや人種、身体・発達障害、精神症、依存症などに関する多様性に文化制度や設備の面で配慮した場という意味です)、その際に「謙虚なリーダー」という言葉があって、「自分の弱さを率先して明らかにでき、自分を卑下するのではなく相手を尊重するリーダー」という意味があると知りました。それによって構成員全体が弱さを明らかにできる環境となり、これに情報公開が追加されると多様性が尊重された組織になるそうです。

これを聞いて、私は厳しいなと思ってしまいました。私が弱みを明らかにすれば、団員に余計な配慮を押し付けかねないと思ったからです。実際に何度も困らせています。誰かを頼りたいのに、頼ってはいけないと戒めてしまう自分がいます。

という感じなので、リーダー役どころか社会的にもなかなか不適合な特性だと認識しています。

今日久しぶりにサークルの同期と会いました。
リーダーポジションにいる私のサポート役をずっと続けてくれた人です。なので私がどのタイミングで悩み、メンブレしていたかを全て知っています。そして、彼だけは一度も「マネージャーがあなたでよかった」と言ったことがありません。

「謙虚なリーダー」の話をしたわけではないのですが、サークル運営の話になって、2年半の運営を振り返りました。自分がどのタイミングで病んだのかも含め。その上で実務の方が好きであること、実務ができる人がいれば強いリーダーシップはいらないはずなのだ、と伝えてみました。その時に言われたのが、

「よく動ける人だとは思っていたけど、最近になって、本当は向いていないのにマネージャーになっちゃったんだなあって思うようになった」

これを聞いて、すごく安心しました。同じ集団にいる人に初めて自分の認識を肯定してもらえたからです。

サークルで一番よく話し、一番私の仕事に対する姿勢を知っている人物だからこそ出てきた言葉なのかもしれません。ですが、リーダーが率先して脆弱性を開示できるようになるには、そうしても良いと思えるような仲間が必要なんだと思うようになりました。

おそらくインクルーシブな場の創生面では、組織改革のためにリーダーが泥をかぶるというか、若干犠牲になる部分がありそうだと思っています。あるいは、身近な人に頼ってもいいのだというメンタリティを確保する必要があるでしょう。

私の代表任期は残り2ヶ月ほど。ここから大幅に組織改革をするのは厳しそうですが、まずは私自身が弱い部分を開示できるような心を持てるようにしたいです。

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