睡眠がダイエットに重要な理由とは?
はじめに
こんにちは、もんてです。
突然ですが、あなたは最近しっかりと寝られていますか?
いや、最近だけでなく日頃から満足のいく睡眠ができていますか?
日本人の睡眠不足の割合は世界と比べても非常に多いです。
ある調査では、6時間未満睡眠の日本人がなんと4割もいるとか。しかも、都市部ほどこの傾向が顕著だったそうです。
睡眠不足が体によくないことは言うまでもないですが、具体的に何がどうよくないのかも知っておいて損はないと思います。
今回は、睡眠不足によって引き起こされることと睡眠と肥満の関係を中心にお話ししていきます。
睡眠不足によって引き起こされること
睡眠はわたしたちにとって唯一の休息の時間です。睡眠中にその日学んだことや得られた情報を脳が整理しています。
また、嫌なことや不要な情報などを忘れたり、残った情報をパターン化したり、カテゴリー化したりする時間でもあります。
そんな睡眠が不足したり、睡眠の質が悪いとわたしたちの体にどんなことが起きるのでしょうか?
1 病気のリスクが高まる
睡眠不足になると、なんといっても免疫力に大ダメージを与えます。
例えばある実験では、被験者を2つのグループに分けました。
・数日間睡眠を意図的に遮断されたグループ
・対照群=睡眠を遮断されなかったグループ
数日後に両方のグループにC型肝炎のワクチンを打ちました。
その結果、睡眠を遮断されたグループはそうでないグループに比べて、ワクチンによってできた抗体の量が50%しかなかったことが判明。
つまり、睡眠を遮断されたグループはそうでないグループよりも免疫機能が半分しかなかったことを意味してます。
また、レビュー論文でもショートスリーパーでない人の平均睡眠時間が6時間を下回ると、炎症レベルが上がり、心疾患のリスクも増えることがわかっています。
日頃から風邪をひきやすい人は免疫機能が弱まっており、その原因が睡眠不足の可能性も考えられます。
2 記憶力、理解力が悪くなる
例えばリストに書かれている単語を思い出すといった簡単なことさえもできなくなります。
また、学習の能率が悪くなり、睡眠をきちんと取れた人なら1時間で理解できることが、睡眠不足の人だと2時間かかるといったことも起こり得ます。
これは脳が必要で重要な情報とそうでないものとの区別や認識ができなかったり、カテゴリー化できないために引き起こされていると思われます。
しかし幸いなことに、仮眠を取ることで記憶力や理解力は改善されます。
3 メンタルを病む
睡眠不足によって、メンタルにまで危害を及ぼすこともわかっています。
・不安
・うつ症状
・幸福感を感じにくくなる
・プレッシャーに弱くなる
さらに、ストレスも睡眠不足に関わっているかもしれません。
ストレスには良いストレスと悪いストレスがあります。
・よいストレス:目標の達成や夢の実現に向かっているときに感じる精神的な緊張感
・悪いストレス:慢性的なストレス(人間関係・金銭的・不安や怒りなどの感情など)
悪いストレスの中でも特に人間関係がうまくいかないことでストレスを抱えている人が多いです。
寝る前に嫌いな人のことを考えてしまったり、次の日嫌な人と一緒に仕事をしないといけないことで不安を感じたり、上司や部下から嫌な目に遭って怒りが収まらないことでなかなか寝付けない経験はありませんか?
こういったことが慢性的に続くとメンタルを壊すことにつながります。
ストレスと睡眠不足は切っても切り離せない関係です。
悪いストレスを抱えていると睡眠不足を引き起こし、睡眠不足によって悪いストレスが増えるので、悪いストレス対策も見直すとよいでしょう。
4 貯金が少なくなる
こちらはデューク大学が2011年に発表した論文です。
それによると、睡眠不足で経済感覚がおかしくなってしまってギャンブルや投資といったリスクのあることに手を出しやすくなるとのことです。
これは脳内の警戒システムが狂うことで、長期的な利益よりも目先の利益を優先しやすくなるとのことです。
例えば、3ヶ月待てば5万円もらえるのと、1ヶ月待てば1万円もらえるのでは圧倒的に前者の方が得られる報酬が多いですが、後者を選びやすくなるといったことが起こり得ます。
睡眠と肥満との関係
それでは、睡眠不足と肥満の関係について見ていきましょう。
ダイエッターにとっては睡眠不足も大きな脅威です。睡眠不足になると肥満になりやすくなることが科学的に示されているからです。
睡眠不足によって、ストレスホルモンと言われているコルチゾールの分泌が増えます。それにより、食欲が増加し、満腹感が減少します。
また、食欲が増すというのは、単に食べたい量が増えるだけでなく、高密度の炭水化物や糖を異常なほど欲しがります。
これは、体や脳のエネルギー源であるグルコース(糖分)が細胞に吸収されにくくなることで細胞がエネルギー不足に陥るのが原因です。
また、睡眠不足という理由だけでインスリン抵抗性が生じることも実験で明らかになっています。
※インスリン抵抗性:インスリンが分泌されているにもかかわらず、その効き具合が弱まり、作用が鈍くなること。これにより、血糖値を下げることができず2型糖尿病を引き起こすリスクが高まる。
これはインスリン反応と関係のある信号伝達経路、特に満腹の信号を送るホルモン(グレリン・レプチン・ペプチドYY)の分泌が乱されたことによって引き起こされます。
おわりに
睡眠不足による弊害の多さに驚かれたのではないでしょうか。
他の研究では、睡眠不足は軽度の酔っ払い状態であることが明らかにされており、睡眠不足の恐ろしさが窺えます。
軽く酔っている状態なので、集中力が冷静な判断力が衰え、食欲が増大するのも納得できますね。
ダイエットに一生懸命取り組んでいるのに、なかなか結果が出ずに悩んでいる人は、一度睡眠を見直すことをオススメします。
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