美容畑で捕まえて

美容。
無い袖は振れない。

そういう消極的な姿勢で過ごすこと十数年。
10代前半で美容には力尽きてしまった。
というか、薬局のシャンプーや生理用品での肌荒れが始まって世界が一変してしまった。

それから、石鹸ブームに乗ってみるものの、石鹸ってめちゃくちゃ乾燥する。
頭皮の禿と炎症は治ったが、髪はボロボロになった。

今もシャンプーはジャーニーしておりますが。

皮膚も、きっと同じなのだろうと思った。
天然オイルを使ったり、ナチュラルな化粧品を使ったり、色々やって、グリセリンオンリーにたどり着き、ワセリン一個に辿り着く。

そして、ワセリンが一番納得のしっくりくるスタイル。
全身それで済んでいる。
いや、いた。

マスク生活、加齢、石鹸のアルカリ感、ワセリンだけの強気スキンケア。

寄る年波には勝てない。

という事が頭に浮かんだ。

もしかしたら、マスクをしない生活で自分の顔の下半身に無頓着になり、たまに鏡を見るとほうれい線飛び越えてマリオネット!?という気持ちになる。
元々そうだったかもしれないけど、酷くなったように見えてくるのだ。

日焼け止めの匂いが兎にも角にも大嫌いで、買っては捨てる事を繰り返し、塗らなくなる。
ベースメイクも下地とコンシーラー代わりのスティックファンデのみ。
アイシャドウは海外のミネラルコスメで濃いめ。
毛穴がボコボコしていても、そこにはファンデーション塗らないから特に問題は無いと思っていた。
飲み物や食事の時に気になるから口周りのくすみにはスティックファンデを塗っている。
概ね何とかなるが、日により隠れない事もある。

美容を極端に質素にして、お金もかけないこと、その事の何かいけないのか?
という問い。
全くいけないわけではない。
同い年でちゃんとしたスキンケアを続けて来た人は5歳位若く見える気がする。
骨格その物が元々老け顔や童顔等あるだろうが、若く見える子達は綺麗だなあと思う。
私は、自分を若いと思いたいわけでもない、他人に思わせたいわけでもない、綺麗でなくてもいい、人からブスwwwと嘲笑される様な歳でもなくなった。
外発的な動機は無い。
どちらかといえば、歯科の定期検診の方が余程大切だと思っている。

私は自分の中の内発的な「洗浄力怖い」という動機でスキンケアを試行錯誤したのだ。
ワセリンのみで肌は痛くない、痒くない、辛くない、それは何よりも大切な事だ。
日常生活にストレスがあってはいけない。
ワセリンのみを数年続けた結果、乾燥してヤバすぎる事はほんとうに無くなった。
赤くなる事も、皮が剥がれて逆立ったいることも無くなった。
ワセリン塗らなくても平気な日さえある。
石鹸ではなく、アミノ酸系の優しい洗剤をつかう事も覚えた。

たまたま、私はグリセリンとワセリンが体質に合った事に、元々が酷く乾燥するタイプだった事に気が付く。
世の中には、グリセリンやワセリンはニキビが出来てかえってダメな人も多くいる様だ。
それは、薬局の製品の殆どが使えなくて美容を辞めた私と真逆に同じだ。
体質は人それぞれで、理想も人それぞれだ。

私はワセリンのみに辿り着くまでに10年近くかかっている。
近頃は敏感肌用の安価なスキンケアが沢山ある、薬局でも買える。
ナチュラルコスメだけを扱っている小さなメーカーだけでなく、大きなメーカーの知識と研究力が、敏感肌用を作っている。
多くの理系の人がコスメ成分の解析やレビューをしている。
海外の派手なカラーのミネラルコスメも通販で買える。

私が10年、敏感肌用で赤く痒くなる事を繰り返し「大企業」と「専門家」を信じられなくなり、いじけていた間に、世界は様変わりした様だ。
今この中で10代20代を過ごせていたら、きっと私はもっと美容やメイクが大好きになれたかもしれない。
美容ユーチューバーやインスタグラマーをやろう!とか、思ったかもしれない!!笑
(多分無い笑)

そしてさらに、他者から見た目や性別で評価や選択の目に晒される機会が極端に減った今なら、ただ面白くて、ただ楽しいのではないかと、急に思ったのです。
中学生で初めて買った化粧品、新発売のマジョリカマジョルカ、最高に嬉しかった。
発売日直後瞬殺でどこも売り切れてたら、メソメソしていたら、知り合いのツテで母が手に入れてくれて、凄く嬉しかった。
ま、今はマジョリカマジョルカは痛くて使えないけどな笑

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