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読書感想 悲観すら面白い

昨日は、アンパンマンミュージアムに行ってきた。日帰りで弾丸で行ってきた。
以前は、宿泊先も決めて1泊2日で行っていたが、弾丸で行けることを実感した。

朝早く出発して、アンパンマンミュージアムで遊んで、昼食を摂り、家に帰り、夕食を食べ、子どもは夜のお稽古に出かける。なかなか充実した1日でした。

こんなふうに書いていると、家族構成や住んでいる場所も特定できそうだな。いや、私にそんな興味をもっている人も少ないかな、、、泣

さて、今日も読書感想をまとめていく。書籍は、「師匠はつらいよ〜藤井聡太のいる日常〜 杉本昌隆著」である。

今日は、第19回〜23回を読んで感じたことをまとめる。

結論から述べる。

「世の中悩むことが多いが、その悩み自体すら面白いと変換できると、見え方が変わる」

杉本さんは、言わずもしれた将棋の藤井聡太竜王・名人の師匠である。

ウィットに富んだ自虐ネタで、読んでいて笑わせてくれる。

とはいえ、杉本さんも遊びで将棋をやっているのではなく、職業にしてやっているのである。命を削って将棋に向き合っているのだ。
もう日本を代表する棋士にもなると、将棋自体が人生そのものだから、遊んでいるような感覚なのかもしれない。

杉本さんも八段。日本の上位にくる棋士。しかし、弟子である藤井聡太は、竜王であり、名人。段位でいうと九段。
つまり、弟子の方が実力は上。でも師匠は立てなくてはいけない。
だから、杉本さんは藤井聡太を弟子として取るわけだが、心持ちは複雑であるはずだ。

ここで杉本さんの人間性の高さを述べる。
藤井聡太さんが杉本さんに弟子入りしたのも、人間性の高さに魅力があったのではないかと推察する。

師匠というと師弟関係にモノを言わせて、胡座をかく人も多いように見受けられる。
でも、杉本さんは謙虚(表向きでは自虐するが)で立ちふるまう。そして、自分自身の腕前を上げることに注力する。

そして、本書でも書かれているように「悩み自体を面白がれる」。

「十九歳の弟子」は身近だが「藤井三冠」は雲の上。
最近私は彼との接し方に悩むのだが、一方でそれが楽しくもあるのだ。

師匠はつらいよ 杉本昌隆著

彼との接し方。きっと難しいだろう。なんか腫れ物を触る感じ。それすら、面白がれるのは、懐が広くないと考えに行きつかないだろう。

そして、AIとの付き合い方についても言及する。
将棋において、AI VS 人間 はどちらが上か論争は過去のことだ。
藤井聡太竜王・名人は「AIは活用するもの」だと割り切っている。
詰将棋を突き詰めていく途中でAIを使って、さらなる方法を藤井聡太はインプットしていく。そして、さらに藤井聡太はさらなる高みを目指していく。

ChatGPTが出てきた昨年から、よく言われているのは、「人間→ChatGPT→人間」という立ち位置にすることが大事と。

藤井聡太さんもそのような形でAIを活用している。これから、AIとの共存で大事になってくる考え方だ。

そして、杉本さんもAIについてこのように語っている。

AIの自己学習についての記事ではちょくちょく引き合いに出される将棋。いつの日か、文章の世界もAIの「正解」を意識するようになるのだろうか?
それには畏怖も感じるが、活字の魅力が再認識されるのは悪くない。新たなファンも劇的に増えるはず。将棋界が正にそうだし・・・・総じて楽しみが大きいのだ。

師匠はつらいよ 杉本昌隆著

自分(杉本)の立場を危ぶまれる「藤井聡太」と「AI」。

その悲観すら面白がれるのは、「自分はそこまで大きくない」という謙虚な姿勢と、「自分はまだ変われる」という自己成長の期待を持っているからなのではないだろうか。

杉本さんの考えから学ぶ点は多くある。

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